小児科
小児の内科的疾患全ての分野を診療の対象としています。どの科に受診したらよいかわからないときはとりあえず小児科を受診してください。対象とする年齢は原則として0歳から15歳までです。
特に小児期から成人期に診療が継続されるようなケース(移行期症例)では、この年齢を越えた方でも小児科が診療を担当することもあります。
概要
診療体制
- 【外来】
一般の初診外来は平日午前に開設しています。特定の専門領域によらず広く患者さんを受入れています。原則予約制ですが、当日の受診予約が可能なこともありますので、紹介状をお持ちのうえお問合せください。
紹介状をお持ちで専門領域がわかっている患者さんは、専門の初診外来を予約することができます。紹介状をお持ちでない場合、または紹介状はお持ちでも専門領域が事前には不明の場合は一般の初診外来を受診いただき、必要に応じて適切な専門外来を紹介します。
いくつかの診療科が連携している外来 の小児科初診を希望する患者さんは、そちらの注意書きに沿ってください。紹介状をお持ちでない場合は担当医へ確認するため、予約取得までお時間を要しますのでご了承ください。 - 【入院】
小児医療センターとして、一般小児(64床)、新生児(NICU 21床、GCU 36床)、小児集中治療(PICU 12床)の合計133床を運営しています。小児科は6つのグループ((1)総合診療(総合・腎・内分泌)グループ、(2)神経グループ、(3)血液・腫瘍グループ、(4)新生児グループ、(5)循環器グループ、(6)集中治療グループ))より成り、それぞれのグループは、指導医、専攻医、 研修医より成るチームで診療にあたっております。小児医療センターには小児外科、心臓外科、脳神経外科、整形外科などの患者さんも入院されており、各科の緊密な協力体制のもと集学治療に努めています。
小学生以上のお子さんには、院内に併設されたこだま分教室で学校教育が行われています。小児系2病棟のそれぞれに2人の専属保育士が配属されており、就学前の子ども達の心理的サポートが充実しています。又、ひな祭り、七夕祭り クリスマスなど定期的に病棟レクリエーションを行い、患者さんのQOL向上に努めています。
こだま分教室
20歳未満の 患者さんと付き添いに来られるご家族のための滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大」が併設されています。入院、外来受診、外泊などの際にご利用できます。詳しくは、下記のページをご覧ください。
ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大
治療方針
高度先進医療を推進するとともに患者さんのQOLを高く保てるような治療を目指しています。
得意分野
(1)総合診療(総合・腎・内分泌)、(2)小児神経、(3)血液・腫瘍、(4)新生児、(5)小児循環器、(6)小児集中治療の各分野を柱に、小児の内科的疾患全般を診療しています。
対象疾患
(1)総合診療(総合・腎・内分泌)
- 総合診療:感染症などの急性疾患、どこを受診すればよいか分からない症状に対する診断および専門診療との連携、事故・虐待などの対応および地域との連携
- 腎臓:ネフローゼ症候群、慢性腎炎、尿細管障害、水・電解質異常、夜尿症など
- 内分泌・代謝:低身長、甲状腺疾患、糖尿病、思春期の異常、くる病など
(2)小児神経
薬剤抵抗性てんかん、急性脳炎・脳症、神経免疫疾患、神経変性疾患、神経筋疾患、結節性硬化症、二分脊椎症など
(3)血液・腫瘍
白血病、悪性リンパ腫、骨髄不全症、免疫不全症、神経芽腫、骨・軟部腫瘍など
(4)新生児
超低出生体重児、先天性心疾患、小児外科疾患、新生児仮死、染色体異常、その他の先天性疾患など
(5)小児循環器
先天性心疾患、不整脈、心筋疾患、川崎病など
(6)小児集中治療
重症の小児患者全般
先進・特殊医療
神経
薬剤抵抗性てんかん治療
ビデオ脳波同時記録や神経画像を含む総合的な評価のもと、当院脳神経外科と連携して外科手術も含む治療を行っています。
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結節性硬化症 院内診療連携
全身の難病である結節性硬化症の治療を、関係する他科と広く連携して行います。
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二分脊椎外来
二分脊椎ならびに関連する脊髄疾患の診療を、関連する他科と連携して行います。
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血液・腫瘍
造血細胞移植
白血病などの治療を目的として、強力な治療の後に新たな造血細胞を輸注する治療です。骨髄不全症や免疫不全症に対しても実施されます。また、白血病に対する遺伝子改変T細胞療法も実施しています。
がんゲノム医療
がんゲノム医療中核拠点病院として、がんに対して多数の遺伝子を同時に検査するゲノムプロファイリング検査を実施しています。他院からのエキスパートパネルの依頼にも対応しています。
小児がん長期フォローアップ外来
小児がん治療後、成人科を含む多診療科と密に連携して診療をおこなっています。 他院で治療後の方の長期フォローアップにも対応しています。
新生児
新生児の特殊な呼吸管理
HFOやNO(一酸化炭素)を用いた呼吸管理を得意としています。
循環器
心臓カテーテル治療
一部の先天性心疾患を対象として、心臓カテーテル技術によりコイルによる動脈管などの閉鎖やバルーンによる血管拡大などを行うもので、手術に比べて低侵襲な治療法です。
心臓超音波検査
複雑心奇形の診断治療に際して通常の心臓超音波検査に加えて3Dエコー法を用いた検査を行っています。
心臓MRI検査
形態や循環動態についての情報が分かるため、診断や治療のカギとなる検査です。放射線被曝がないことや検査の死角がないことから、小児や若年者に特に有用とされています。
マルファン外来
マルファン症候群を含む遺伝性大動脈疾患の診療を関連する他科と連携して行います。
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胎児心臓超音波検査
平成18年4月から日本で初めて高度先進医療として認可されました。複雑心奇形など胎児期に診断して、出生後の治療をスムースに行うことが可能となりました。これにより、重症な心臓疾患をもった赤ちゃんの予後が一層改善されます。
集中治療
血液浄化療法
従来からの血液透析に加え、持続血液ろ過透析(CHDF)も行っています。
- 高度な専門性のもと最先端の医療機器を駆使して、重症な小児患者を治療しています。他の施設では治療が難しい症例を積極的に受け入れ、チーム医療でこどもの命を守っています。
- その他小児外科、心臓外科、脳神経外科などと連携し、広く小児疾患に対応しています。
科長
