糖尿病・代謝内科

ライフスタイルの欧米化が進行し、高脂肪食・運動不足などの生活習慣により、糖尿病・脂質異常症・肥満症・メタボリックシンドロームなどの非感染性疾患 (Non-Communicable Diseases; NCDs, かつての生活習慣病) が急増しています。当科では、これらの疾患の予防・治療を外来、及び病棟で行っています。2型糖尿病に対するライフスタイルの個別最適化教育、1型糖尿病の血糖管理、肥満症・メタボリックシンドロームの診断・治療を得意分野としています。 その他の遺伝子バリアントによる糖尿病・脂質異常症・肥満症が疑われる場合の遺伝子検索もいたします。2006年4月に開設した肥満症外来を更新し、2024年6月に肥満症薬物療法外来を設置しました。肥満症でお悩みの方は、是非一度地域のかかりつけ主治医に御相談ください。かかりつけ主治医の先生方は、当院への紹介受診をご検討ください。

【 当科は、日本糖尿病学会 認定教育施設 および 日本肥満学会 認定肥満症専門病院 に認定されています。 】

お知らせ


◆ 地域のかかりつけ主治医の先生方へのご案内

  • 糖尿病・脂質異常症・肥満症は多くの疾患に合併しうるものです。加えて原疾患の予後を複雑にします。これらの疾患をもつ方が症状を訴えない場合もあるため見過ごされがちですが、是非一度ご紹介をお願いいたします。
  • 糖尿病の専門外来受診を希望されている方、経口剤で治療しているが血糖マネジメントが目標未達成の方、妊娠糖尿病または糖尿病合併妊娠をもつ方等は是非ご紹介ください。
  • また初めて糖尿病と診断された方については、初期教育がその後の人生における血糖マネジメントや合併症発症率を左右します。最適な食事運動療法を設定し、実践すべき方について、積極的にご紹介ください。
  • 低血糖・高血糖・乳酸アシドーシスによる昏睡等の救急処置を必要とする方のご相談は、直接お電話にてご連絡ください。

◆ 当科へ受診歴のある方へのご案内

  • 当科で診療を受けられた患者さんへ(1)
  • 当院にて糖尿病で加療中または加療を受けたことのある方、並びにそのご家族へ
  • 当院にて糖尿病透析予防外来に通院された方へ
  • 当科で診療を受けられた患者さんへ(2)
  • 原発性脂質異常症の予後実態調査(多施設共同研究)
  • 脂質異常症を合併した一次予防患者における動脈硬化性疾患発症に関する観察研究(多施設共同前向き観察研究)
  • 当科にA3243Gミトコンドリア糖尿病で通院されたことがある患者さんへ
  • 当科で診療を受けられた患者さんへ(4)
  • 研究課題「メタボリック・シンドローム関連疾患における個別化医療の実現」にご参加いただいている方へ
  • 糖尿病・代謝内科に通院中(過去に通院・入院されたことのある)の患者さんまたはご家族の方へ
  • 2014年4月1日~2021年4月30日の間に、我が国で医療機関にかかったか、特定健診を受けた糖尿病の方へ
  • 2011年から2020年の間に東京大学医学部附属病院にて死亡診断をお受けになった患者さんのご家族の方へ(アンケート調査による日本人糖尿病の死因に関する研究) 倫理審査番号:2021181NI (研究課題名:『アンケート調査による日本人糖尿病の死因に関する研究』
  • 当科にて臨床研究「若年成人における家族性高コレステロール血症の早期診断のための前向きおよび横断的研究」に参加された方へ
  • 当科にて臨床研究「脂質異常症の原因遺伝子の同定とその病態生理学的意義の解明」に参加された方へ
  • 「生活習慣病における腸内細菌の役割について」にご協力いただいた方へ
  • 当院にて運動器の病気でご加療中の方へ
  • 糖尿病・代謝内科でフィブロスキャン検査を受けられた患者様およびそのご家族の方へ

概要

診療体制

糖尿病・脂質異常症・肥満症・メタボリックシンドロームなどの疾患を対象とし、全人的医療と科学的根拠に基づく最適な診断・治療の実践に努めています。当科独自の「糖尿病診療マニュアル」も用いつつ、糖尿病専門医と糖尿病療養指導士(CDEJ)が連携して、きめ細かな診療、教育を行っています。

  • 【病棟】
    主に入院棟A7階北に入院病床を有し、当科の助教が主治医となり、シニアレジデント・研修医とともに診療にあたっております。入院中の一人一人にとって最適な食事療法・運動療法の実践、合併症の精査に加え、血糖自己測定・体重4回測定など、自宅に帰っても適切な生活習慣が長続きするような「セルフケア」の援助に特色があります。

    毎週月曜日に、入院棟A7階のカンファレンスルームにて病棟カンファレンスを開き、入院中の一人一人の診療方針について検討しています。その後、科長が中心となり回診が行われます。(感染対策の観点から回診を控えることもございます。)
  • 【外来】
    初診は月~金曜日午前(原則として午前9時から11時)、糖尿病性足病変を有する方の初期のケアを行う「足外来」は木曜日午前・午後に受け付けています。尚、緊急症例には随時対応しております。

※糖尿病教室/ベストウェイト教室
毎週、入院棟A7階北病棟にて開催しています。糖尿病や肥満症を中心に、病態・合併症・治療について分かりやすく解説いたします。医師およびCDEJを中心とした看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師が各専門分野を講義します。

教育入院について

糖尿病・代謝内科では1型糖尿病や2型糖尿病、肥満症、脂質異常症等をもつ人を対象に、血糖マネジメント改善や肥満症の精査、減量目的の教育入院を積極的に行っております。特に、以下のような方にお勧めします。


  • 食事療法・運動療法についてじっくり学び実践したい
  • 糖尿病薬物療法の最適化をし、より質の高い血糖マネジメントを目指したい
  • 1型糖尿病をもつ人等で、インスリンポンプ療法や(間歇式)持続グルコースモニターを用いて、より質の高い血糖マネジメントを目指したい
  • 糖尿病や肥満症について、合併症や併存症の発症や進展を防ぎたい
  • 医学的により正しく、より長期にわたって減量を維持できる環境を作りたい
  • 外科手術による肥満治療にも興味がある
  • 血中コレステロール・中性脂肪のマネジメント目標達成に近づきたい

糖尿病や肥満症、脂質異常症は症状が出にくい病気です。しかし放置していると、見えないところで様々なところに合併症を引き起こしてしまいます。
より早期から病気について正しい知識を身につけ、自分に合った治療法を見つけることはとても重要です。教育入院は集中的に知識と理解を深め、食事運動療法を実践でき、加えて長期的な治療方針を立てるための有効な方法です。当科の入院では、専門の医師、看護師、薬剤師、管理栄養士が一人一人の病状に合わせた最適な治療をサポートします。

通常2週間程度の入院になりますが、個々のご都合を考慮して比較的短期の教育入院も可能な場合がありますので、担当医にご相談ください。

治療方針

初診外来では病歴聴取・診察に加え、必要に応じて各種血液・尿検査、栄養食事指導を行います。大学病院という性質上、地域のかかりつけ主治医の先生方からご紹介いただく多くのケースについて、入院加療が検討されます。また細小血管合併症や、虚血性心疾患などの動脈硬化症の精査を行い、早期発見と治療に努めています。大学病院に求められる医療提供体制上の役割という観点から、教育入院や外来診療を経て各種疾患の病状が安定した後は、原則として地域のかかりつけ主治医の先生方に改めて紹介し、以後はそちらに通院していただきます。予めご了承ください。

得意分野

2型糖尿病に対するライフスタイルの個別最適化教育と薬物治療、1型糖尿病をもつ人の血糖マネジメントやライフスタイルの個別最適化教育、肥満症・メタボリックシンドロームに対するライフスタイルの個別最適化教育、肥満症の薬物療法、家族性高コレステロール血症の治療、特殊な脂質代謝異常症の精査・治療が得意分野です。ミトコンドリア糖尿病やMODY1~6、A型インスリン抵抗症などを始め、その他の遺伝子バリアントによる糖尿病あるいは代謝疾患が疑われる症例で、適切なカウンセリングを行い同意が得られた場合に遺伝子診断を行い、それに基づいて治療を行います。必要に応じて、(間歇的)持続グルコースモニターやインスリンポンプ療法、持続グルコースモニターとインスリンポンプ療法を併用するSAP(Sensor Augmented Pump)療法の導入も積極的に行っております。

その他

手術前の血糖マネジメントも行っております。

対象疾患

糖尿病性ケトアシドーシス・清涼飲料水ケトーシスや高血糖による昏睡を含むすべての糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、ステロイドによる糖尿病、遺伝子異常による糖尿病疑い、妊娠糖尿病、染色体異常に併発する糖尿病、その他糖尿病一般)。
高コレステロール血症、高トリグリセライド血症などを含む脂質代謝異常症一般。
肥満症、メタボリックシンドローム、痛風、高尿酸血症、その他代謝性疾患全般。

主な検査と説明

  • ヘモグロビンA1c
    1回の採血で過去1、2ヵ月間の血糖マネジメント状況を知る検査です。
  • グリコアルブミン
    過去約2週間の血糖マネジメント状況を知る検査です。
  • 経口ブドウ糖負荷検査
    75グラムのブドウ糖入り炭酸水を飲み、その前後で血糖値・インスリン値を調べます。判定結果は糖尿病の診断やインスリン抵抗性・インスリン初期分泌能を調べるために用いられます。
  • グルカゴン負荷検査
    グルカゴンを注射し、反応性に上昇する内因性のインスリン分泌を測定することにより、インスリン分泌能を推定します。
  • 食事負荷試験
    入院中の糖尿病をもつ人で、病棟担当医から指示された栄養内容の朝食摂取前と朝食摂取120分後で血糖値・血中インスリン濃度・血中Cペプチドを測定し、インスリン分泌の予備能やインスリン抵抗性を推定します。糖尿病の治療方法を判断する上で役立つ検査です。
  • 持続グルコースモニター、間欠スキャン式持続グルコースモニター
    皮下に留置したセンサーで組織間質液中のグルコース濃度を連続的に測定し、定期的に記録されます。一日の中での血糖の動きが分かり、気付かれにくい夜間・早朝の低血糖が見つかるなど、詳細な情報を元にした治療の最適化に役立つ検査です。保険適用には一定の条件がございます。

科長

山内 敏正(やまうち としまさ)

山内 敏正(やまうち としまさ)

プロフィール

リンク

受診予約のご案内

【予約センター】10時00分~17時00分(平日)

TEL:03-5800-8630