病院長選考

東京大学医学部附属病院長候補者選考基準

平成30年11月20日
病院長候補者選考会議

国立大学附属病院は、医学教育と医学研究を任務とする大学の一部門であると同時に、高度かつ先端的な医療を患者に提供する医療機関であるという特殊性を有している。なかでも東京大学医学部附属病院(東大病院)は、日本の近代医学の黎明期より医学・医療の発展と医学教育に貢献してきた歴史と伝統のある病院である。大学病院としての使命を果たすために、「臨床医学の発展と医療人の育成に努め、個々の患者に最適な医療を提供する」という理念と、「患者の意思を尊重する医療の実践」、「安全な医療の提供」、「高度先進医療の開発」、「優れた医療人の育成」という目標を掲げている。
近年の医療の進歩に伴い、患者の安全を第一とする医療安全管理体制の確保がますます重視されるようになっている。高度かつ先端的な医療を提供する使命を帯びた特定機能病院や大学病院においては、より一層高度な医療安全管理体制が求められている。特に病院長は、医療安全の確保に関する法的責務を負っており、医療安全管理についての十分な知見を持ち、強いリーダーシップを発揮できる者が選任される必要がある。
一方、医薬品・医療機器の開発や臨床研究の実施に関して、関連する法律や倫理指針の改定等により、臨床研究における病院長の責務はますます重くなっている。さらに、初期臨床研修の必修化、日本専門医機構による専門医システムの改変、実習を重視した医学教育改革等、教育面における病院長の役割もますます増している。また、病院の予算規模の大きさから経営の視点も看過できない。
医学教育、医学研究、高度医療の提供という3つのミッションに対応する高度で複雑なガバナンス体制が求められている大学病院においては、これらの責務を果たすことのできる資質と能力を持つ病院長を選考することが不可欠である。上記を踏まえ、当院の病院長候補者の選考基準及び求められる資質・能力等について、下記の通りに定める。

  • 人格が高潔で学識に優れ、「患者の意思を尊重する医療の実践」を指導できる人物であること
  • 東大病院の歴史と現状について深く理解し、権限と責任を持って病院の管理運営に取組むことのできるリーダーシップを有すること
  • 「安全な医療の提供」を第一に考える姿勢と指導力を有し、また、医療安全管理の十分な知識と経験を有すること
  • 高度かつ先端的な医療を提供する特定機能病院の管理運営能力を有すること
  • 「高度先進医療の開発」のため、医学研究について十分な知見を有し、関係する法律や倫理指針を遵守し、管理者として臨床研究を実践・指導する能力を有すること
  • 「優れた医療人の育成」のため、学部学生や医師、メディカルスタッフの教育に熱意を持ち、医師をはじめ多職種の研修プログラムを適切に運営できること
  • 経営基盤の安定化に努め、適切な病院の経営判断ができること

以上

東京大学医学部附属病院長候補者選考会議委員名簿

平成30年10月25日
役員会決定

氏名 職名 選定理由
境田正樹
略歴
東京大学
理事(病院担当)
東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第1号に基づき、総長が指名する病院を担当する理事
松木則夫
略歴
東京大学
理事(財務担当)・副学長
東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第2号に基づき、総長が指名する理事(前項の理事を除く)
宮園浩平
略歴
東京大学医学部
医学部長
東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第3号に基づき、総長が指名する医学部長
川上憲人
略歴
東京大学医学部
医学系研究科副研究科長
東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第4号に基づき、医学部長が指名する教職員
塩﨑英司
略歴
東京大学医学部附属病院
事務部長
東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第5号に基づき、東京大学医学部附属病院規則(平成16年4月1日東大規則第134号)第7条に規定する病院運営審議会から推薦された教職員
小見山智恵子
略歴
東京大学医学部附属病院
看護部長
東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第5号に基づき、東京大学医学部附属病院規則(平成16年4月1日東大規則第134号)第7条に規定する病院運営審議会から推薦された教職員
水澤英洋
略歴
国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター
理事長
東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第6号に基づき、総長が指名する医療又は医学に関する識見を有する学外者
清水至
略歴
公認会計士 東京大学医学部附属病院長選考規則第3条第4項第6号に基づき、総長が指名する医療又は医学に関する識見を有する学外者
  • ※東京大学医学部附属病院長選考規則第6条第4項の定めにより、上記の委員が候補適任者となった場合は、委員を辞職する。

選考結果

氏名:瀬戸 泰之
専門分野:胃食道外科
選出事由:前任者(齊藤 延人)の任期満了に伴う選出
任期:平成31年4月1日~令和3年3月31日

  

選考理由

人格が高潔で学識に優れ、病院長候補者選考会議で定めた東京大学医学部附属病院長選考基準の掲げる7つの資質・能力を十分に有するため。

  
  

選考過程

  • 平成30年11月20日
    第1回東京大学医学部病院長候補者選考会議(以下「選考会議」)において、東京大学医学部附属病院長に求められる資質・能力を記載した「東京大学医学部附属病院長候補者選考基準案」を審議した。
  • 平成30年11月28日
    役員会にて「東京大学附属病院長候補者選考基準案」を承認。「東京大学附属病院候補者選考基準」を公示した。
  • 平成30年11月30日
    選考会議より医学部長に病院長推薦候補者の推薦を依頼。
  • 平成30年12月10日
    医学部長より病院長に病院長推薦候補者の推薦を依頼。
  • 平成30年12月20日
    推薦のあった病院長推薦候補者の投票を実施。得票数上位10名を第1次病院長推薦候補者として選出した。選出された10名に推薦候補者となることについて意向を確認し、承諾した3名を第2次病院長推薦候補者として確定した。
  • 平成31年1月23日
    医学部代議員会において第2次病院長推薦候補者3名について投票を実施し、順位付けを行った。
  • 平成31年1月31日
    第2回選考会議において病院長推薦候補者の書類選考を実施したほか、候補者の追加を行わないことを決定し、第3回選考会議でのヒアリングの進め方について審議した。
  • 平成31年2月14日
    第3回選考会議において、病院長推薦候補者のヒアリングを行い、総長に推薦する病院長候補者を決定した。
  • 平成31年2月28日
    次期病院長が決定。