こころの発達診療部
こころの発達診療部では、自閉スペクトラム症(自閉症および近縁疾患)、注意欠如多動症、チック症など、さまざまな発達障害をもつ方々の診療を行っています。複数の児童精神科医と心理士が診療に当たっています。全てのスタッフが、発達障害臨床について豊富な経験があります。また、院内の「こころの発達」に関するコンサルトに適宜対応しています。
お知らせ
◆ 患者さんへ ◆
【外来診療】
ご協力のお願い
- <電話予約>
初診の際には、必ず電話予約が必要になります。現在おかかりの主治医の先生とよくご相談の上、精神科外来にお電話ください。初診時には紹介状が必要になります。
※初診予約窓口: 03-5800-9650 よりご予約ください。 - <病診連携のご協力>
当院は地域の医療機関との病診連携をしています。当院の診療機能は、病気の診断を確定して治療方針を立てることです。よって、治療方針が立ち、継続的な通院治療を要する場合は、地域の医療機関をご紹介させていただきます。また、初診の結果によって、地域の医療機関・より専門的な医療機関をご紹介させていただくこともありますので、ご了承ください。 - <教育へのご協力>
大学病院は、教育機能を担っているため、初診の前に、医学生・研修医が予診をさせていただくことがあります。また、再来診療の際に、医学生・研修医が陪席させていただくことがあります。
ご理解・ご協力をお願いいたします。
【当部で診療を受けられた患者さんへ】
概要
診療体制
スタッフとその専門領域は以下の通りです。(2024年7月1日現在)
金生由紀子 専門:児童精神医学 精神医学
市橋香代 講師 専門:児童精神医学 精神医学(精神神経科)
濱本優 助教 専門:児童精神医学 精神医学
佐々木宏太 助教 専門:児童精神医学 精神医学(精神神経科)
荒川真梨子 特任臨床医 専門:小児科学
蟹江絢子 病院診療医 専門:精神医学
杉本徳子 病院診療医 専門:児童精神医学
佐藤駿一 病院診療医 専門:児童精神医学 精神医学(大学院生)
石川菜津美 公認心理師・臨床心理士
秋山愛子 公認心理師・臨床心理士
深谷悦子 公認心理師・臨床心理士
村松結有 公認心理師・臨床心理士
小川知子 精神保健福祉士・公認心理師・臨床心理士
治療方針
ご本人・ご家族からの問診及び心理検査を中心とする包括的な評価を行って、それに基づいた治療計画を策定します。また、地域の医療機関との病診連携を積極的に行っています。
得意分野
- 自閉スペクトラム症
知的に遅れのある場合から、いわゆるアスペルガー症候群というような知能や言語には遅れのない場合まで自閉スペクトラム症を幅広く担当しています。本院では自閉症の基礎的研究や治療教育の研究・実践の歴史があります。 - 注意欠如多動症
典型的な症状を呈する方々に加え、他の障害がオーバーラップしている方々の治療にも当たっています。また、ペアレントトレーニングも実施しており、新しい治療法への注意も常に払っています。 - チック症(トゥレット症を含む)
我が国のチック関連障害研究の第一人者が外来治療に当たっています。薬物療法や精神療法を含めて、チック症のある方とご家族への包括的アプローチが行われています。
対象疾患
自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、チック関連障害、学習障害、知的能力障害、その他の発達障害。
小児の強迫症、不安症、気分障害(うつなど)、統合失調症などの小児領域の機能性精神疾患。
先進・特殊医療
発達障害検査入院プログラム
自閉症診断面接法(ADⅠ-R)および自閉症診断観察スケジュール(ADOS)をはじめ、複数の心理検査や診察などを通して、成人の発達障害(自閉スペクトラム症や注意欠如多動症など)の特性の把握を行います。その結果に基づいて診断や特性、さらには今後の生活上の工夫点などについて、ご本人と家族にご説明します。ご紹介医へもフィードバックいたします。入院期間はおおむね10日間程度(精神神経科開放病棟)です。担当医がプログラムの趣旨をご本人にご説明し、同意が得られ、プログラムの適応が確認された後、入院予約を致します。予約状況により、数カ月お待ち頂くことがあります。
注意欠如多動症(AD/HD)児に対するペアレントトレーニングプログラム
育てにくさをもった子どもの理解を深め、適切な褒め方、指示の出し方を、講義やロールプレイを通して学びます。また、小集団で実施することで、同じ悩みをもつ親たちと相互の分かち合い・支え合いの機会になることも期待しています。ペアレントトレーニングの効果検証研究として実施しておりますので、参加をご希望の方は、研究概要「注意欠如多動性障害(ADHD)児に対する「ペアレントトレーニング研究」(ランダム化比較試験)」を必ずご確認ください
治療教育
自閉スペクトラム症の幼児・学童を対象とした個別療育を行っています。早期介入に重点を置いています。
チック症を対象とした認知行動療法
慢性運動性/音声チック症、トゥレット症の方を対象として「チックのための包括的行動的介入(Comprehensive Behavioral Intervention for Tics: CBIT)」を実施しております。
主な検査と説明
- 脳波検査
- 脳画像検査(CT/MRI)
- 知的機能検査(各種発達検査)
- 特殊な認知機能検査(WCST、CPTなど)
部長
