東京大学医学部脳神経外科

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研究紹介

当院にて2001年1月から2021年3月までのあいだに、てんかんの治療のために長時間ビデオ脳波検査を受けた方および代諾者の方へ

てんかんをお持ちの方および心因性非てんかん発作をお持ちの方を対象として、てんかん発作検知、予知、および鑑別診断が自動的に行えるプログラムの開発に関する研究が行われています。当院では、このうちてんかん発作の予知の研究に参加しています。通常の診療で得た情報や検査結果を使用する研究ですので、患者さんお一人ずつからのご同意を頂かずに、このお知らせをもって研究参加拒否の機会を提供するものです。ご協力を賜りますようお願い申し上げます。この研究への参加をご希望されない場合や途中から参加取りやめを希望される場合、また研究に関するご質問は、下記の連絡先へご連絡ください。

【研究課題】

「心電図解析を用いたてんかん発作の検知・予知・鑑別診断プログラムの開発のための研究」

【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】

この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。

研究機関 東京大学大学院医学研究科
研究責任者 國井尚人・脳神経外科・助教
担当業務 診療データ提供

【共同研究機関】

研究機関(共同研究機関およびその研究責任者、順不同。◎は主任研究施設)

◎東京医科歯科大学医学部附属病院心身医療科(宮島美穂)、京都大学大学院情報学研究科(加納学)、熊本大学大学院先導機構(山川俊貴)、滋賀医科大学医学部附属病院(角谷寛)、睡眠総合ケアクリニック代々木(井上雄一)、京都大学大学院医学研究科(池田昭夫)、国立精神・神経医療研究センター病院(岩崎真樹)、国立病院機構奈良医療センター(星田徹)、東北大学大学院医学系研究科(中里信和)、北海道大学病院(白石秀明)、札幌医科大学(三國信啓)、聖隷浜松病院(山本貴道)、土浦協同病院(山本信二)、山口県立総合医療センター(藤井正美)、順天堂大学医学部附属順天堂医院(菅野秀宣)、大阪大学大学院医学系研究科(貴島晴彦)

担当業務

総括、患者リクルート、データ収集・解析:東京医科歯科大学
データ解析、プログラム作成:京都大学大学院情報研究科
データ提供・解析:熊本大学大学院先導機構、滋賀医科大学医学部附属病院、睡眠総合
ケアクリニック代々木、京都大学大学院医学研究科、国立精神・神経医療研究センター病院、国立病院機構奈良医療センター、東北大学大学院医学系研究科、北海道大学病院、札幌医科大学、聖隷浜松病院、土浦協同病院、山口県立総合医療センター、順天堂大学医学部附属順天堂医院、大阪大学大学院医学系研究科

【研究期間】

2001年1月1日〜2021年3月31日 

【対象となる方】

当院にて2001年1月から2021年3月までのあいだに、てんかんの治療のために長時間ビデオ脳波検査を受けた方

【研究の意義】

本研究の特色は、携帯可能な心拍モニター装置用のプログラムを目指していることです。これまでの研究では、心電図解析から発作を予測するためには、高性能のコンピューターで時間をかけて解析する必要がありました。最終的には、日常的に心拍をモニタリングし、発作が起きそうな時に即効性の薬などで発作を未然に防ぐ治療の開発を目標としています。本研究はこうした新しいてんかん診療・ケアの実現を目指しています。

【研究の目的】

てんかん発作がいつ起きるかを直前に予測し、警報するシステムがあれば、アラームが鳴った時に安全な場所に避難するなど、発作による事故を予防することができ、発作を恐れることなく社会の中で活躍の場を広げることができると考えられます。本研究では、心電図の変化から発作の予知を自動的に行うプログラムを開発することを目的としています。

【研究の方法】

あなたの治療のために記録・保存されるカルテおよび長時間ビデオ脳波検査データについて、過去の記録と今後の記録を調べます。その際、人口統計学的情報および病歴や診断に必要な各種検査等の医学情報(年齢・性別・家族歴・既往歴・合併症・てんかん症候群分類・発作型・発症年齢・発作頻度・投与薬剤・薬物血中濃度・血液、画像検査等の結果など)および診療目的で測定された脳波データ(心電図を含む)を調べます。
この研究は、東京大学医学部倫理委員会および主任研究施設である東京医科歯科大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学医学部附属病院長の許可を受けて実施するものです。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。

【個人情報の保護】

 この研究に関わって収集される試料や情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
あなたの診療情報や検査結果につきましては、お名前ではなく番号で管理する,情報を書き込んだ電子ファイルにパスワードをかける,情報を鍵のかかる安全な場所で保管する,などにより個人情報を保護いたします。本学から東京医科歯科大学へは、匿名化されたデータを保存した暗号化ハードディスクにより送付します。また東京医科歯科大学と京都大学および熊本大学はクラウドを介して解析データのやり取りを行います。クラウドにより施設間でデータを受け渡しする場合は、匿名化したデータのみとし、パスワードで管理します。あなたのお名前をはじめ、個人を識別する情報は、この結果の報告や発表には一切使用致しません。

この研究のためにご自分のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の研究事務局まで2021年3月31日までにご連絡ください。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。患者さんご本人が未成年である場合や既にお亡くなりになっている場合には、ご家族等が代諾者として研究参加の辞退をご連絡いただくことが可能です。

研究成果につきましては、国内外の学会および専門雑誌、マスメディア等で公表致します。本研究で得られたデータは、東京医科歯科大学で解析後、完全に匿名化され、保管されます。データの一部は、匿名化された状態で、東京医科歯科大学から、京都大学大学院情報学研究科、熊本大学大学院先導機構に送付され、それぞれの施設において、さらに解析・保管されます。研究終了後、10年間は各施設で保管され、その後完全に破棄されます。今後新たに関連する研究に同じ情報を使用する場合は、改めて研究計画の開示などを行い、お知らせいたします。

研究のために必要な費用をあなたに負担していただくことは一切ございません。本研究への参加に対する謝礼はありません。
本研究の費用は、日本医療研究開発機構の事業費、東京医科歯科大学の寄付金、熊本大学運営費で賄われます。本研究を実施するにあたり特定企業との利害関係はありません。
実施にあたっては、医学部臨床研究利益相反委員会及び倫理審査委員会で審議され、利益相反状態が存在することによって、研究対象者に不利益が及ぶこと、または研究の公平性に悪影響が及ぶおそれはないと判断されました。また、学会発表や論文の公表にあたっては、資金について公表し、研究の透明化を図って参ります。

※利益相反とは、研究者が企業など、自分の所属する機関以外から研究資金等を提供してもらうことによって、研究結果が特定の企業にとって都合のよいものになっているのではないか、研究 結果の公表が公正に行われないのではないかなどの疑問が第三者から見て生じかねない状態のことを指します。

2018 年 8月 6日

【問い合わせ先】

東京大学医学部附属病院脳神経外科 助教 國井尚人
住所:東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-5800-8853(内線 33345)  FAX:03-5800-8655
Eメールでのお問い合わせ:nkunii-tky@umin.ac.jp

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