東京大学医学部脳神経外科

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研究紹介

当院にて頭蓋内動脈狭窄症(もやもや病、類もやもや病、動脈硬化性頭蓋内動脈狭窄症)でご加療され、「脳神経外科領域疾患の遺伝子解析研究(遺伝子診断を含む)」(G10026)へご参加された方へ

この研究は、頭蓋内動脈狭窄症を含む全身の血管狭窄性疾患において原因遺伝子または疾患感受性遺伝子、修飾遺伝子を明らかにして病態を解明することを目的としています。 これまでに研究課題「脳神経外科領域疾患の遺伝子解析研究(遺伝子診断を含む)」(G10026)で研究にご参加いただき、研究のために採取させていただいた検体・診療記録を、本研究にも利用させていただきたくお願い申し上げます。

研究課題

脳動脈狭窄関連遺伝子RNF213解析を中心とした、全身の血管狭窄疾患における遺伝子解析研究(2019210G)

研究機関名および本学の研究責任者氏名

この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関:東京大学大学院医学系研究科脳神経医学分野脳神経外科学研究室
研究責任者:斉藤 延人
東京大学大学院医学系研究科脳神経医学分野脳神経外科 教授
担当業務:研究統括・検体収集・匿名化・データ解析

共同研究機関

【共同研究機関】
<サンプル収集>
慶應義塾大学医学部循環器内科

<遺伝子解析及び情報解析>
東京大学大学院医学系研究科分子神経学講座
東京大学新領域創成科学研究科
慶應義塾大学医学部循環器内科
大阪大学医学系研究科遺伝統計学

将来的にさらに共同研究を行う研究機関や研究責任者が追加される可能性があります。

研究期間

研究期間はヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会承認後から5年間(2024年10月31日まで)を予定しております。研究期間は、必要に応じて延長することがあります。

対象となる方

東京大学医学部附属病院・脳神経外科において、頭蓋内動脈狭窄症(もやもや病、類もやもや病、動脈硬化性頭蓋内動脈狭窄症)でご加療された方で、研究内容の説明に対してご同意頂いた方を解析の対象としています。

研究の目的

この研究は、頭蓋内動脈狭窄症を含む全身の血管狭窄疾患において、その発症の原因に関わるメカニズムの解明のために、血液から取り出したDNA, RNAを調べさせていただくものです。

研究の方法

血液を通常の方法で5―20ml採血します。採血に伴う身体の危険性はほとんどありません。疾患の診断や治療のために、生検や手術を行う予定がありましたら、手術中に麻酔がかかっている状況で採血をさせていただきます。
これらの組織に含まれるDNA、RNAという物質を取り出し、これを調べます。「DNA」は、A、T、G、Cという四つの印の連続した鎖です。印は、一つの細胞の中で約30億個あり、その印がいくつかつながって遺伝子を司っています。このつながりが遺伝子です。一つの細胞の中には2万から3万個の遺伝子が散らばって存在しています。このなかのどの部分が、あなたの病気の程度や進み具合、病気になりやすいか、病気の治療薬は効きやすいか、副作用は起こらないかなどと関係があるかはまだはっきり分からない段階ですのでDNA・遺伝子のすべてについて調べる予定です。DNA解析の結果、病気との関連が疑われる遺伝子が見つかった場合には、DNAから作り出されるRNAについても調べます。
このようにして調べたあなたの情報は、他の頭蓋内動脈狭窄症の患者さんの情報と合わせて解析を行い、DNA・遺伝子のどの部分の情報が治療に役立てられそうかを調べます。さらに、これまでの診療でカルテに記録されている血液検査や尿検査結果、画像検査、病理検査などのデータを収集して、ゲノム・遺伝子解析結果と照合し、その臨床病理学的意義の解明研究を行います。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。
この研究では、採血した血液から直接精製したDNAを解析に使わせていただくだけでなく、場合によっては血球の一種であるリンパ球を不死化(癌化)し、細胞株(セルライン)として保存して使わせていただくことをお願いしたいと考えています。この細胞株を使うことによって、解析に用いるDNAが枯渇してしまうといことを心配せずに、必要に応じてDNAを調整し、解析を進めていくことができます。
また、先に記載した本研究目的達成のため、前述の共同研究施設との共同研究を行うため、我々が得たDNA・ゲノムデータと付随する個人が特定できない範囲での上記臨床情報を、共同研究機関へ送付することがあります。提供される試料や情報・データ等は、セキュリティーの確保された電子データとして、専門業者による郵送などにて各施設間にて授受を行います。

個人情報の保護

この研究に関わって収集される試料や情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
あなたの人体試料や情報・データ等は、患者固有の個人標識番号をつけて匿名化し、全ての解析はこの番号のみを使って行います。東京大学医学部脳神経外科及び、一部は上記共同研究施設に送られ解析・保存されますが、匿名化できる個人情報については、解析や送付前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにした上で、当研究室において管理責任者が、個人情報管理担当者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコン、及び鍵のかかるロッカーで厳重に保管し、外部からのアクセスを不可能とします。ただし、必要な場合には、当研究室においてこの符号を元の氏名等に戻す操作を行い、結果をあなたにお知らせすることもできます。
また、ゲノムデータやゲノム情報については、上述の共同研究機関に送られ解析・保存されますが、解析担当施設の管理責任者により、個人情報管理担当者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコン、鍵のかかるロッカー等で厳重に保管されます。
研究結果は、個人が特定出来ない形式(必要な場合にのみ、年齢、性別のみを記載し、個人を特定する恐れのあるイニシアル等は用いない)で学会発表や学術雑誌等で公表します。この研究はどの時点で同意を撤回することも自由ですが、一度研究の成果、遺伝子の情報を公開してしまいますと、その部分については取り消しが非常に難しくなることをご理解ください。しかし研究成果を公表することにより、国内外の研究者が情報を共有でき、あなたの病気の解明、治療法の開発がより早く進むと考えられます。
収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。しかし、将来の研究のための貴重な資源として、許可を得て、研究終了後も引き続き保管させて頂くこともあります。符号により誰の人体試料かが分からないようにした上で、使い切られるまで保管します。なお、将来、当該資料(試料)等を新たな研究に用いる場合は、改めて東京大学倫理委員会の承認を受けた上で用います。
なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。

  • 本研究は、文部科学省科学研究費新学術領域「先進ゲノム支援」の一部として実施し、財政的な支援を受けております。また、この研究に関する費用は、文部科学省科学研究補助金(基盤研究(B))からも支出されています。
  • 本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。
  • 本研究は、東京大学医学部利益相反アドバイザリー機関に報告し、利益相反マネジメントを適正に行っています。
  • 尚、あなたへの謝金はございません。

★この研究のためにご自分のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の研究事務局まで2023年10月31日までにご連絡ください。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。

2020年2月

問い合わせ先

東京大学大学院医学系研究科脳神経医学分野脳神経外科
講師 宮脇 哲
住所:東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-5800-8853(内線 37595)  FAX:03-5800-8655
Eメールでのお問い合わせ:miyawaki-tky@umin.ac.jp

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