当院では、Beyond AI研究推進機構の「医用画像データ運用システムの創成と事業化」が展開する多機関共同研究に参加しております。
本研究は、データ流通が最も困難とされている医療分野において、匿名化加工処理、人工知能、および情報通信技術を駆使して、セキュリティや個人情報保護に配慮した安全な医用画像データ流通システムを創成するための基礎技術の研究開発を目的としたものです。
この研究の対象者に該当する可能性がある方で、
〇診療情報等を研究目的に利用または提出されることを希望されない場合
〇研究への協力を希望されない場合、あるいは協力を途中でおやめになりたい場合
は2024年3月31日までに末尾に記載の問い合わせ先までご連絡ください。
医用画像データ運用システムの創成と事業化
(審査番号2021107NI)
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関 東京大学医学部附属病院脳神経外科
研究責任者 齊藤延人・教授
担当業務 統括、研究開発主導
主任研究機関 東京大学医学部附属病院脳神経外科
研究責任者 齊藤延人・教授
担当業務 統括、研究開発主導
研究機関 東京大学大学院医学系研究科社会医学専攻医療情報学分野
研究責任者 大江和彦・教授
担当業務 研究開発(システム、データマイニング)
研究機関 東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻
研究責任者 小山博史・教授
担当業務 研究開発(XR、アプリケーション)
研究機関 ソフトバンク株式会社
研究責任者 井上伸一・AI推進室室長
担当業務 運営・開発
業務委託機関 株式会社Cryptact
研究責任者 斎藤岳
担当業務 通信基盤技術の実装
この研究に利用する試料・情報は上記の共同研究機関及び委託機関の範囲のみで利用されます。
2021年8月12日 〜 2025年3月31日
本研究の対象は、2008年3月31日から2024年3月31日までの間に東京大学医学部附属病院脳神経外科を受診もしくは入院された脳・脊髄・末梢神経疾患の患者さんのうち、CT、MRI、脳血管撮影、核医学、もしくはレントゲン検査を受けた方となります。
データ流通が最も困難とされている医療分野において、セキュリティや個人情報保護に配慮した安全な医用画像データ流通システムを構築することは、医療データの効率的な活用を可能とさせ、医療の発展に貢献すると考えられます。
医用画像などの医療データは個人情報保護の観点から一般に社会に流通することはありません。しかし医療技術の発展のためには、これらのデータを活用しなければならないことも多く、安全に使用する仕組みの登場が待たれています。
本プロジェクトでは、データ流通が最も困難とされている医療分野において、個人情報保護に配慮した安全な医用画像データ流通システムを創成するための基礎技術の研究開発を目的としています。具体的には匿名化加工処理、人工知能、および情報通信技術に関する基礎的な研究開発を実施します。本研究が達成されれば、セキュリティや個人情報保護の点において、安全に医用画像データを広く社会で利用できる可能性があり、結果的に様々な医療技術発展に資すると期待されます。
この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学大学院医学系研究科・医学部長の許可を受けて実施するものです。
これまでの診療でカルテに記録されている診断名や画像検査データを収集して行う研究です。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。
研究内容としては、あなたのデータを本研究に関する開発と評価に使用します。カルテ情報からは診断名と画像読影所見のみを参考にします。あなたがこれまでの診療や治療のために取得された情報(CT、MRI、脳血管撮影、核医学、およびレントゲン検査)が本研究で使用されます。
本研究は多機関共同研究ですが、これらのデータは研究責任者が所属する研究機関および業務委託機関へ画像検査等のデータの提供をおこないます。提供される資料はCT、MRI、脳血管撮影、レントゲンの画像検査データおよび放射線科読影レポートとなります。これらのデータから個人を同定できる情報を削除した後に研究責任者が所属する研究機関および業務委託機関へ提供されます。これらのデータから個人が特定されることはありません。
この研究に関わって収集される試料や情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
収集した資料やデータ等は、解析する前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにします(このことを匿名化といいます)。この対応表は研究責任者が使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。ただし、必要な場合には、当研究室においてこの符号を元の氏名等に戻す操作を行い、結果をあなたにお知らせすることもできます。
収集した資料やデータ等は、研究責任者が所属する研究機関および業務委託機関に送られ解析・保存されますが、匿名化されたデータのみが提供されますので、これらのデータから個人が特定されることはありません。
この研究のためにご自分(あるいはご家族)のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の問い合わせ先に2024年3月31日までにご連絡ください。研究に参加いただけない場合でも、将来にわたって不利益が生じることはありません。
ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせていただきます。
研究の成果は、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌、国内及び海外のデータベース等で公表します。
研究期間終了5年後、収集した情報・データ等は、保存媒体から削除することで廃棄します。
この研究において得られた情報・データ等は再構成された顔画像以外の氏名や住所などの個人情報は削除して保管します。これらの情報・データ等は廃棄期限までの間に、この研究以外の研究に使用される可能性もあります。その場合には改めて東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、あなたの同意を得るか、または情報公開により研究対象者となることを拒否する機会を設けます。
しかし、もしあなたが同意してくだされば、将来の研究のための貴重な資源として、保管期間終了後も引き続き保管します。氏名・住所・生年月日・診察券番号等の個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないようにします。保管方法は、研究責任者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコン内で厳重に保管し、外部に持ち出すことはしません。なお、将来、当該試料や情報・データ等を新たな研究に用いる場合や他の研究機関に提供する場合は、改めて東京大学医学部倫理委員会の承認を受けた上で行います。
本研究の結果として特許権等の知財が生じる可能性がありますが、その権利は国、研究機関、民間企業を含む共同研究機関及び研究従事者等に属し、研究対象者はこの特許権等を持ちません。また、その特許権等の知財に基づき経済的利益が生じる可能性がありますが、これについての権利も持ちません。
この研究に関する費用は、Beyond AI研究推進機構の「医用画像データ運用システムの創成と事業化」から支出されています。
本研究に関して、開示すべき利益相反関係にある情報は下記となります。
川添悦昌 東京大学大学院医学系研究科医療AI開発学講座・特任准教授
寄付講座所属:阪神調剤ホールディング株式会社、株式会社EMシステムズ
尚、あなたへの謝金はございません。
この研究について、わからないことや聞きたいこと、何か心配なことがありましたら、お気軽に下記の連絡先までお問い合わせください。
2021年8月
【連絡先】
連絡担当者:金 太一
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学医学部附属病院 脳神経外科
Tel: 03-5800-8853(内線37592)Fax: 03-5800-8655
e-mail:tkin-tky@g.ecc.u-tokyo.ac.jp
URL:https://www.h.u-tokyo.ac.jp/neurosurg/