これは機械学習などの情報処理において、データ処理技術の効率化を目的とした研究です。
「機械学習を用いた脳神経外科領域の診断・治療支援技術の開発」(審査番号 12057)
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
研究機関 東京大学医学部附属病院脳神経外科
研究責任者 金太一 脳神経外科 助教
担当業務 データ収集・解析・開発
東京大学大学院情報理工学系研究科・創造情報学専攻(五十嵐健夫)
東京大学大学院新領域創成科学研究科・複雑理工学専攻(佐藤一誠)
東京大学大学院新領域創成科学研究科・複雑理工学専攻(楽詠灝)
<担当業務>
東京大学大学院情報理工学系研究科・創造情報学専攻:研究統括、開発
東京大学大学院新領域創成科学研究科・複雑理工学専攻(佐藤一誠):研究構想支援
東京大学大学院新領域創成科学研究科・複雑理工学専攻(楽詠灝):収集・解析・開発
承認後〜2023年3月31日
2008年4月1日から2021年3月31日までの間に東京大学附属病院脳神経外科を受診もしくは入院された、脳・脊髄・末梢神経疾患の患者さんです。内訳は、脳動脈瘤・脳動静脈奇形・硬膜動静脈瘻・もやもや病・髄膜腫・聴神経腫瘍・下垂体腫瘍・神経膠腫・胚細胞腫瘍・その他の脳腫瘍・三叉神経痛・顔面けいれん・頭痛・めまい・感覚障害・その他の神経症状となります。
微細な神経や血管などの臓器を対象とする脳神経外科手術では、患者さんの情報を詳細に取得する必要があります。そのため、多種多様な医用画像や医用機器が活用されます。これらの情報は膨大であり、客観的な尺度でそれぞれの情報を比較することが困難になっており、現状では医師の経験と知識に基づいて判断されています。本プロジェクトではこの課題に対して機械学習技術を用いて、医師の経験と知識を反映させた定量的評価法および、診断や術中手術を支援する解析手法の開発を目的としています。
この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受けて実施するものです。これまでの診療で取得された医用画像などのデータを収集して行う研究です。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。
研究内容としては、脳疾患の観察研究(生体試料を用いないカルテ調査)を行い、本研究に関する開発と評価に使用します。カルテ情報からは診断名のみを参考にします。あなたがこれまでの診療や治療のために取得された情報(頭部のCT、MRI、3次元脳血管撮影、および手術顕微鏡から得られる脳表や病変周囲の写真もしくはビデオ)が本研究で使用されます。
これらの資料は、分担研究機関の東京大学大学院情報理工学系研究科・創造情報学専攻へ提供されます。提供される資料はCT、MRI、脳血管撮影の画像検査データおよび手術顕微鏡から得られる手術野の写真もしくはビデオとなります。これらのデータを用いて機械学習のための学習データや新たな画像解析技術を開発するための研究に用いられます。これらのデータから個人が特定されることはありません。
この研究に関わって収集される資料やデータ等は、個人情報が外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱います。
あなたの医用画像データは、上記の分担研究機関(東京大学大学院情報理工学系研究科・創造情報学専攻)に送られ解析・保存されますが、送付前に研究責任者(東京大学医学部附属病院脳神経外科 金太一)が氏名・住所・生年月日等の個人を識別できる情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものか分からないように匿名化します。この匿名化の対応表は、当研究室において研究責任者がパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。画像データ内の顔面に相当する部分はあらかじめ削除しますので、画像データからも個人が特定されることはありません。これらのデータは、パスワードのかかったDVDなどの電子的記録媒体によって上記にあげた分担研究機関へ提供されます。
この研究のためにご自分のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の研究事務局まで2021年3月31日までにご連絡ください。患者さん自身が意識のない場合や十分な判断能力がないとみなされる場合には、ご家族もしくはそれに準ずる方がご連絡ください。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。
研究結果は、個人が特定できない形式で学会・論文等で発表されます。収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。なお本研究に使用されたあなたのデータついてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。
この研究に関する費用は、国立研究開発法人科学技術振興機構のCREST事業の「人間と情報環境の共生インタラクション基盤技術の創出と展開」が展開する研究「データ駆動型知的情報システムの理解・制御のためのインタラクション」から支出されています。
尚、あなたへの謝金はございません。また、本研究の結果として特許権などが生じる可能性がありますが、その権利は国、研究機関及び研究従事者などに属し、皆様はこの特許権等を持ちません。また、その特許権等に基づき経済的利益が生じる可能性がありますが、これについての権利も持ちません。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。
2019年1月5日
東京大学医学部附属病院脳神経外科科 助教 金太一
住所:東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-5800-8853(内線 37592) FAX:03-5800-8655
Eメールでのお問い合わせ:tkin-tky@umin.ac.jp