古川聡宇宙飛行士より公式飛行記念品が返還されました

12年ぶり2度目となる国際宇宙ステーション(ISS)での活動を終え、2024年3月に地球に帰還した古川聡宇宙飛行士(89年東京大学医学部医学科卒、元当院大腸・肛門外科医師)が2025年3月12日に来院され、「公式飛行記念品」としてISSへ持参していただいた当院の風呂敷が返還されました。返還式では、公式飛行記念品とともにアメリカ航空宇宙局(NASA)による飛行証明書(Certificate of Authenticity)が田中病院長に手渡されました。

古川聡宇宙飛行士(左)と田中栄病院長(右)
古川聡宇宙飛行士(左)と田中栄病院長(右)

公式飛行記念品は、宇宙飛行士がISSへ持参する個人の持ち物の一部として積み込まれるものです。「是非、出身校の品を宇宙飛行させたい」との古川宇宙飛行士のご意向によって公式飛行記念品の提供機関の一つに当院が選定されたと宇宙航空研究開発機構(JAXA)からご連絡をいただき、2023年1月に日本の伝統文化である風呂敷を記念品としてお預けしました。

NASAによる証明書には、「This Banner was flown for The University of Tokyo Hospital aboard the International Space Station during NASA Expedition 70 and Crew-7.」との記載と、クルードラゴン宇宙船運用7号機(Crew-7)Endurance号に搭乗した古川宇宙飛行士を含む4名の宇宙飛行士の名前や、打ち上げ日時(2023年8月26日午前3時27分:米国東部夏時間)、帰還日時(2024年3月12日午前5時47分:米国東部夏時間)などが古川宇宙飛行士の署名とともに記載されています。

古川宇宙飛行士は、1989年に東京大学医学部医学科を卒業し、同年から1999年まで当院の第一外科(現・大腸・肛門外科)に勤務しました。1999年2月にNASDA(現・JAXA)よりISSに搭乗する日本人宇宙飛行士の候補者として選ばれ、2021年1月に宇宙飛行士として認定されました。2度目の飛行となった今回は第69次/第70次長期滞在クルーとしてISSに約6ヶ月半滞在し、様々な実験を行いました。2回の飛行における宇宙滞在時間は366日8時間34分で、日本人宇宙飛行士として若田光一宇宙飛行士に次ぐ滞在時間となります。

  • 返還された公式飛行記念品の風呂敷返還された公式飛行記念品の風呂敷
  • アメリカ航空宇宙局(NASA)による飛行証明書アメリカ航空宇宙局(NASA)による飛行証明書

※ 外来診療棟1階のエントランスホールに公式飛行記念品のレプリカを展示しています。

(2025年4月24日)