【プレスリリース】新規胃癌進展メカニズムを解明
2026年09月10日研究
―Bcl-xLの腫瘍増殖における新たな役割―
東京大学医学部附属病院 消化器内科 大矢由紀子医師、新井絢也医師、早河翼講師、藤城光弘教授らによる研究グループは、Bcl-xLが直接胃癌の腫瘍増殖を引き起こすことを明らかにしました。
本研究ではAPC遺伝子変異を有するマウス(以下APCマウス)に、Bcl-xLをノックアウトするマウスを掛け合わせたマウス(以下APC-BKOマウス)を用いて、Bcl-xLをノックアウトするとAPCマウスにおける胃癌が縮小することを見出しました。また、Bcl-xLの下流因子としてHNF4AとPPAR-γを同定しました。Bcl-xLの発現が亢進するとHNF4AおよびPPAR-γの発現が低下し、これによりWNT経路が活性化するとともに種々の代謝経路が抑制され、さらに腫瘍増殖をきたすことを世界で初めて示しました。
元来Bcl-xLの機能はアポトーシス抑制が広く知られていましたが、本研究においてBcl-xLにより直接腫瘍増殖シグナルを活性化することを示したことは、新しい胃癌進展メカニズムの発見として重要な意味があり、この研究成果は今後Bcl-xLによる多種多様な疾患への関与の解析につながることが期待されます。
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