【プレスリリース】日常診療のX線画像から骨の密度を推定
2025年07月09日研究
―AIで骨粗鬆症を早期発見、高齢社会の健康寿命延伸・医療負担軽減へ―
東京大学大学院医学系研究科の茂呂徹特任教授と田中栄教授らの研究グループは、骨がもろくなる骨粗鬆症を早期に発見するため、腰のX線画像を用いて、腰と足のつけ根の骨の密度を人工知能(AI)で同時に調べる「AI骨粗鬆症診断補助システム」を開発しました。このシステムは、国内外で特許を取得した独自の技術に基づいており、これまでの検査機器とは異なる新しいアプローチです。
骨粗鬆症は、骨折するまで自分では気づきにくく、検査機器の普及率も低いため、多くの人が治療を受けられていないのが現状です。さらに、骨折は要介護や寝たきりの大きな原因となるだけでなく、寿命にも関わることがあるため、早期発見と予防的な治療の重要性が高まっています。
本成果により、骨折する前に病気を見つけて治療を始めることができれば、高齢者の健康寿命の延伸に大きく貢献することが期待されます。また、広く普及しているX線撮影装置を活用できるため、国内外のさまざまな医療現場での実装が見込まれます。なお、本成果は、国際医学雑誌「Journal of Orthopaedic Research」(オンライン版:日本時間7月9日)に掲載されました。
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