【プレスリリース】指定難病 間質性膀胱炎(ハンナ型)に対する核酸アプタマーを用いた新規治療法を開発

2023年11月15日研究


―インターフェロン-γ抑制による治療効果を疾患モデルで証明―

東京大学医学部附属病院泌尿器科・男性科の秋山佳之講師、久米春喜教授と杏林大学医学部間質性膀胱炎医学講座の本間之夫特任教授、アイオワ大学泌尿器科のLuo Yi教授、タグシクス・バイオ株式会社の堀美幸創薬研究開発部長らによる研究グループは、膀胱の粘膜に慢性炎症・びらんが生じ、膀胱痛や頻尿・尿意切迫といった症状を来す、原因不明の難病である間質性膀胱炎(ハンナ型)において、患者臨床サンプルを用いた包括的なゲノム病理解析を実施しました。その結果、同疾患の炎症特性としてTh1/17型免疫応答の亢進を突き止めるとともに、治療標的としてインターフェロン-γ(IFN-γ)を同定しました。さらに、タグシクス・バイオ株式会社が有する独自の人工核酸技術を用いてIFN-γに高親和性・特異性を有する核酸アプタマー(抗マウスIFN-γアプタマー)を創製し、間質性膀胱炎(ハンナ型)疾患モデルマウスにおいて、膀胱内投与による高い治療効果を実証しました。本研究成果は抗IFN-γアプタマーによる間質性膀胱炎(ハンナ型)の新規治療法開発につながることが期待されます。

東本研究成果は科学誌「iScience」(2023年11月17日付)の本掲載に先立ち、11月9日にオンラインにて公開されました。

※詳細は添付ファイルをご覧下さい。


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