【プレスリリース】関節軟骨を守る2つの遺伝子

2022年10月21日研究


―転写因子Runx2、Runx3による関節軟骨維持機構―

東京大学大学院医学系研究科の永田向生(医学博士課程[研究当時])、田中栄教授、齋藤琢准教授らのグループは、関節軟骨を守る2つの遺伝子を見出し、その作用を明らかにしました。

関節軟骨は2型コラーゲンなどのタンパクによって構成され、表面はルブリシンなどの滑らかなタンパクによって覆われています。これらのタンパクが減少すると軟骨が変性し、変形性関節症に至ります。この度、研究グループはRunx2、Runx3という2つの転写因子がこれらのタンパクを作り出し、関節軟骨を保護していることを明らかにしました。Runx3の関節軟骨での作用はこれまで知られていませんでしたし、Runx2はむしろ変形性関節症を悪くすると考えられてきました。Runx3の関節保護作用のほか、Runx2にも隠れた関節保護作用があることを示した本成果は、変形性関節症の病態解明のみならず、治療法開発にも貢献すると期待されます。

本研究成果は2022年10月19日に英国科学誌「Nature Communications」のオンライン版に掲載されました。

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