【プレスリリース】血小板凝集塊は分類可能!人工知能が発見

2020年05月12日研究


東京大学大学院理学系研究科の周雨奇大学院生、合田圭介教授らは東京大学大学院医学系研究科・東京大学医学部附属病院検査部の安本篤史助教(研究当時)、矢冨裕教授と共同で、血液中の血小板凝集塊が分類できることを世界で初めて発見し、それを定量モデル化した手法「インテリジェント血小板凝集塊分類法(intelligent Platelet Aggregate Classifier; iPAC)」の開発に成功しました。iPAC は、特殊な顕微鏡を用いて得られた多数の血小板及び血小板凝集塊の画像をもとにした深層学習によって構築された人工知能です。iPAC を用いることで、刺激物質(アゴニスト)の種類により血小板凝集塊の形態(形、大きさ、複雑さなど)が微妙に違うことに気づき、血小板凝集塊の形態から活性化を誘導するアゴニストの種類の同定・分類するという画期的な発見をしました。iPAC は、血小板凝集のメカニズムを解明するための強力なツールであり、また、流血中の血小板凝集塊の存在は心筋梗塞や脳梗塞の原因となるアテローム血栓症及び最近の新型コロナウイルス感染による血栓症と関連することから、血栓性疾患の画期的な臨床診断法、薬理学、治療法への応用展開が期待されます。 本研究は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)、日本学術振興会(JSPS)の研究拠点形成事業、ホワイトロック財団の支援を受けて実施されました。本研究成果は、2020 年5 月12 日(英国時間)に「eLife」のオンライン版で公開されました。


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