【記者会見】成人期発症の大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植の臨床効果

2020年01月14日研究


国が定める指定難病に登録されている神経系の難病である副腎白質ジストロフィーは、国内の患者数が400人程度と推定され、病状の分類も多彩です。そのひとつ、大脳型副腎白質ジストロフィーは、もともと小児科領域でよくみられる疾患で、小児期の大脳型(120人程度の患者数)に対しては発症早期の造血幹細胞移植が有効であることが確立されてきおり、早期に診断、治療することが重要と考えられています。一方で、成人の大脳型については、その患者数は120人程度と推定されており、比較的頻度の高い臨床病型ですが、造血幹細胞移植の報告例が少なく、その治療効果はさまざまで、成人の大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植の治療効果は、確立されていませんでした。


そこで、成人大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植の治療効果を明らかにするため12症例に対して移植を行い、長期間の観察に基づき、治療効果を評価しました。その治療効果は顕著で、症状の進行を抑制できることが示されました。すなわち、早期に診断して早期に造血幹細胞移植を行うことで、病状の進行を止める事が可能となります。造血幹細胞移植を行った12症例と、行うことができなかった8症例について、大脳・小脳などの病変の出現時点を起点として生存率を比較すると、造血幹細胞移植を行った症例では全員生存しており、有意に生存率が高いという結果が得られました。診療現場では、診断が遅れ、治療のタイミングを逸してしまうケースが少なくなく、本症の早期診断が大切であることを広く認識していただくことが大切であると考えられます


なお本研究は、一部、日本医療研究開発機構(AMED)「難治性疾患実用化研究事業(課題名:オミックス解析に基づく希少難治性神経疾患の病態解明)」、文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」の支援により行われ、日本時間1月14日に国際科学誌Brain Communicationsに掲載されました。


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