【プレスリリース】急性腎障害(AKI)における炎症の新しいメカニズムを解明

2019年10月30日研究


東京大学医学部附属病院の前川洋医師、東京大学大学院医学系研究科の稲城玲子特任教授らは、急性腎障害(acute kidney injury:AKI)におけるミトコンドリアの機能異常とそれに引き続く炎症誘導のメカニズムを解明しました。この成果は、これまでわかっていたAKIにおける尿細管のミトコンドリア障害と炎症反応の誘導という二つの現象がミトコンドリアDNAによる自然免疫機構の活性化というメカニズムを介して起こることを示したという点で画期的です。さらに、このメカニズムのターゲット分子であるstimulator of interferon genes(STING)というタンパク質を遺伝学及び薬理学的に抑制することでAKIを改善できることをマウスを用いた実験でも示しています。AKIは入院患者で高い罹患率を有し、重症例では透析が必要となり死亡率を上昇させることから、本研究成果が新しいAKI治療法の開発、ひいてはAKI患者の予後改善に寄与することが期待されます。本研究成果は日本時間10月30日にCell Reports(オンライン版)にて発表されました。


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