【プレスリリース】NASH(ナッシュ:非アルコール性脂肪肝炎)治療アプリの臨床研究を開始

2016年09月30日研究


 このたび、東京大学医学部附属病院 消化器内科の佐藤雅哉特任臨床医、建石良介特任講師、小池和彦教授らのグループと株式会社キュア・アップが共同で開発したNASH専用の治療アプリの臨床研究を開始します。NASHは肝硬変や肝癌に進行することが知られており、将来的にNASHを基盤とした肝癌の増加が懸念されております。肥満を背景に発症するNASHは国内に200万人程度(予備軍は推定1000万人程度)存在すると考えられておりますが、現状確立された治療法がなく、減量のための栄養指導や医師からの運動の励行など個々の施設の取り組みにとどまっています。また、外来受診時の限られた時間で患者に適切な行動療法を行うことは現実的に困難です。そこで、個々の患者に最適化された診療ガイダンスを外来受診時以外もアプリが継続的に行うことで、患者と医療従事者双方の負担を著しく増やすことなく効果が得られれば、NASHに対する有望な治療法になると期待されます。また、患者の認知と行動の改善を通じた減量による治療が達成されれば、NASHにより生じる肝硬変や肝癌のみでなく、肥満がリスクとなり生じる他の疾患の予防にもつながり、日本の医療費削減への貢献も期待されます。
 なお、本アプリの開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)研究開発型ベンチャー支援事業/シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援により行われたものです。

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