【プレスリリース】新開発 冠動脈狭窄症の血液検査法

2013年05月16日研究


―質量分析技術を用いた新しいバイオマーカー開発―

 動脈硬化などにより狭くなった冠動脈をカテーテルで治療した後に、その治療部位が完治したかどうか確認する手段は心臓カテーテル検査が標準となっていますが、この検査は身体への負担が大きく、費用も高額です。そのため、心臓カテーテル検査に代わる簡易な検査法が求められていました。
 このたび、東京大学医学部附属病院 循環器内科・ユビキタス予防医学講座 特任准教授鈴木亨、東京大学大学院医学系研究科 循環器内科学教室 前教授永井良三、教授小室一成は、株式会社 島津製作所 基盤技術研究所 主任研究員 藤本宏隆と共同で、質量分析計を用いて新しい血液検査法を開発しました。これにより、冠動脈カテーテル治療後の再狭窄の診断において、心臓カテーテル検査を受ける必要があるかどうかを簡単に検出することができるようになり、身体への負担を軽減できる新しい検査方法となることが期待されます。
 本研究開発の成果は、クリニカル・ケミストリー(Clinical Chemistry)電子版にて5 月13 日(米国東部夏時間)に発表されました。今後、当院ではこの診断法の実用化を目指します。なお、本成果は、厚生労働科学研究費、科学研究費(文部科学省)、最先端研究開発支援(FIRST)プログラム(日本学術振興会)、イノベーションシステム整備事業(先端融合領域イノベーション創出拠点形成)プログラム(文部科学省)の支援を受けて行われました。 

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