【プレスリリース】老人性難聴の発症のしくみを解明

2009年11月10日研究


~Bak 依存性ミトコンドリアアポトーシスの老人性難聴への関与~

 この度、東京大学大学院農学生命科学研究科、東京大学大学院医学系研究科、ウィスコンシン大学マディソン校遺伝子学部、フロリダ大学老化学部、ニューヨーク州立大学バッファロー校聴覚・難聴センター、ワシントン大学病理学部の研究グループが、ミトコンドリアにおいてアポトーシスを促進する働きをもつ Bak遺伝子が老人性難聴の発症機構に必須であることを明らかにしました。またミトコンドリアにおける活性酸素種レベルの増加や酸化ストレス障害の増加が Bakの活性化を誘導し老人性難聴を引き起こすこと、さらに抗酸化物質であるアルファリポ酸とコエンザイムQ10がBakの発現を抑制し、老人性難聴の発症を遅延することを明らかにしました。今回の研究成果は内耳老化機構の解明、高齢者の健康維持、そして老人性難聴の予防法・治療法の確立に役立つことが期待されます。本研究成果は、米国の科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(PNAS)」オンライン版に11月9日(米国東部時間)に掲載されました。

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