【記者発表】骨髄異形成症候群の新たな分子メカニズムの発見

2009年07月21日研究


-がん抑制遺伝子ががん遺伝子に変化する仕組みを解明-


 JST目的基礎研究事業、および東京大学医学部附属病院が推進する「大規模ゲノミクスによるオーダーメイドがん診療技術開発」事業の一環として、東京大学医学部附属病院キャンサーボードの小川誠司特任准教授と真田昌特任助教らは、CBLと呼ばれるがん抑制遺伝子の異常が、骨髄異形成症候群(MDS)と呼ばれる血液がんの発症原因の1つとなっていることを突き止めました。

 本研究結果は、がん抑制遺伝子が遺伝子変異によってがん遺伝子に変化するという巧妙なメカニズムによって造血器腫瘍が誘発されることを明らかにしたユニークな研究です。またCBL が変異してしまったために活性が抑えられなくなったチロシンキナーゼを特異的に阻害する薬剤が将来開発された場合、CBL 変異を有する難治性MDS の有効な治療薬剤となる可能性も示唆されます。今回の発見はMDS に対する新たな治療薬剤の開発、という観点からも興味深く、今後の研究成果が期待されます。


※詳細については、下記リリース文をご参照ください。


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