【プレスリリース】病的な軟骨内骨化を誘導する新規蛋白カーミネリンの発見

2006年04月28日研究


東大病院 整形外科 山田高嗣医師、川口浩助教授のグループは、マウスの実験によって、軟骨にだけ微量に発現しているcarminerin(カーミネリン)という分子を同定し、生体内でこの分子を抑制しても生理的な発生や成長には殆ど影響なく、病的な骨化が明らかに改善されることを世界で初めて発見しました(Nature Medicine電子版 米国EST5月7日発表)。

軟骨が骨に置き換わる軟骨内骨化は生理的な骨の発生や成長に必須の現象ですが、一方では変形性関節症や靱帯骨化症のような病的な骨化による変性疾患の原因にもなっています。

骨軟骨の変性疾患は、高齢者のQOLを低下させ健康寿命を短縮させる大きな原因になっています。生理的な骨化には影響せず、病的な骨化に選択的に関与しているカーミネリンは、これらの疾患の画期的な治療法の開発につながる可能性があります。



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