【プレスリリース】心電図解析に画期的なAI技術を導入、多施設データで高精度を実現
2024年08月14日研究
―多施設データを用いたMAE手法でECG解析の精度を大幅向上―
東京大学大学院医学系研究科の澤野晋之介(医学博士課程:研究当時)、同大学医学部附属病院循環器内科の小寺聡特任講師(病院)、同大学大学院医学系研究科先端循環器医科学講座の小室一成特任教授と協力機関の研究チームは、心電図(ECG)解析における画期的な人工知能(AI)技術を開発しました。この技術は、最新の自己教師あり学習手法であるマスクドオートエンコーダー(MAE)を採用し、多施設から収集された約23万例のデータを活用して高精度な解析を実現しています。今回の研究では、MAEを用いてマスクされたECGデータを再構築し、ビジョントランスフォーマー(ViT)モデルを事前学習しました。この手法により、限られたECGデータを用いても非常に高い精度で我が国で最も問題になっている心不全の診断に役立つ心機能の低下を検出することが可能となりました。7つの医療機関からのデータを活用した外部検証コホートでは、受信者動作特性曲線下面積(AUC)が0.962という高い性能を示しました。この成果は、医療分野におけるAI技術の実用化に向けた大きな一歩となります。
※詳細は添付ファイルをご覧下さい。
ファイルを保存される方は、マウスの右クリックから「対象をファイルに保存」、「名前をつけて保存」などを選択して保存して下さい。