【プレスリリース】うつの自覚症状と他覚的評価のかい離に関わる脳回路を発見
2024年07月25日研究
―自覚・他覚の優位性と脳内ネットワークとが関連―
東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)の岡田直大特任准教授、同大学大学院医学系研究科精神医学分野/医学部附属病院精神神経科の笠井清登教授(WPI-IRCN 主任研究者)、同大学医学部附属病院精神神経科の川上慎太郎助教(研究当時)らの研究グループは、気分障害において、うつの自覚症状が優位な群(以下、「自覚優位群」)では他覚的評価が優位な群(以下「他覚優位群」)と比べて、前頭極-楔前部間の機能的接続が大きいことを明らかにしました。本研究では世界で初めて、機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging, fMRI)を用いて、うつの自覚症状と他覚的評価のかい離に関わる脳回路を同定しました。先行研究と比較して、空間的解像度の高いfMRIを用いて全脳解析を実施した点において新規性があり、この研究成果は今後、気分障害の診断や治療方針決定の一助となる可能性が期待されます。
なお本研究の成果は、2024年7月25日(木)(英国時間)に、英国科学誌「Cerebral Cortex」に掲載されました。
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