【プレスリリース】骨折治癒を大幅に早める治療薬を開発

2010年06月08日研究

―リコンビナントヒト線維芽細胞増殖因子-2 (rhFGF-2)製剤の臨床試験―

骨折治癒を早める薬剤は社会的要請が高いにもかかわらず、現在まで国内外を通じて臨床応用されているものはありません。当院整形外科・脊椎外科(教授 中村耕三)は、線維芽細胞増殖因子-2(FGF-2)と呼ばれる全身で作られているタンパク質の骨形成促進作用に注目し、これを用いたリコンビナントヒトFGF-2(rhFGF-2)の研究開発を行ってきました。既に、基礎研究、動物実験を行い、骨折部へのrhFGF-2 の局所注射が強力に骨癒合を促進することを報告しています。今回、これらの非臨床試験の結果に基づき、当院を中心とする国内48 施設において、脛骨骨幹部の新鮮骨折患者を対象とした臨床試験を行い、rhFGF-2 の局所注射が骨折部の癒合までの時間を約4 週間短縮することがわかりました(Journal of Bone and Mineral Research 電子版 にて日本時間2010 年6 月8 日に発表しました)。本臨床試験により、rhFGF-2 製剤が世界初の新鮮骨折治癒促進剤となりうることが示されました。現在は、実用化に向け研究開発を進めています。

※ 詳細は添付のリリース文書をご覧下さい。

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