【記者発表】悪性脳腫瘍に対するウイルス療法の臨床試験を開始
2009年08月10日研究
~国内初の増殖型遺伝子組換えウイルスの臨床応用~
東京大学医学部附属病院トランスレーショナルリサーチセンターの藤堂具紀特任教授らの研究グループは、単純ヘルペスウイルス1 型(口唇ヘルペスのウイルス)に人工的な三重変異を施した最新型のがん治療用ウイルス(G47 Δ)を開発し、このたび、再発した膠芽腫(悪性脳腫瘍の一種)の患者を対象に治療を目的とした臨床試験を開始します。これは、厚生労働省の承認を得て実施する国内初の増殖型遺伝子組換えウイルスを用いた臨床試験です。
今回実施する、がんにウイルスを感染させてがんを治癒させるウイルス療法は、革新的な治療法として期待されています。ウイルスの遺伝子組換えを行って、がん細胞だけで増殖できるように人工的に変化させたウイルスを用います。投与したウイルスはがんの中だけでどんどん増えて広がり、やがてがん細胞を壊滅させるという仕組みです。なおこの臨床研究は、文部科学省「がんトランスレーショナル・リサーチ事業―革新的ながん治療法等の開発に向けた研究の推進―」(平成16年~20年度)の研究課題として臨床開発が行われ、文部科学省「橋渡し研究支援推進プログラム」(平成19年度~)により実施支援を受けています。
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