当院で実施している臨床研究の不適合について

2023年05月26日重要

このたび、東京大学医学部附属病院(以下、「当院」という。)が、研究分担施設として参加している特定臨床研究において、臨床研究法に定められた事項に対する違反(以下、「本事案」という。)が発生いたしましたので、以下のとおりご報告申し上げます。

本事案は、当院が分担施設として実施中の臨床研究において、人事異動に伴う手続きの遅れから、当院の研究分担医師に手続き上の不在期間が発生し、この不在期間中に、1例の新規症例登録・割付が実施されたものです。この新規症例は、研究責任医師の指導の下、この時点ではまだ研究分担医師として未登録の後任医師により研究治療が実施されました。
なお、この1例の新規研究対象者の方には、本事案についてのご説明をいたしました。

今後、本事案のような不適合が生じないよう、当院においては、再発防止のため当院所属の職員に対する教育・研修を実施し、人事異動等により研究責任医師や研究分担医師の変更が生じる場合は、変更手続きを遅滞なく行うように改めて注意喚起を行いました。
また、本研究に関して、研究代表医師による以下の再発防止策も実施されております。

  • 人事異動による診療科毎の研究分担医師の不在期間が生じないよう、各診療科から複数の研究分担医師を登録頂くよう、研究参加施設に対応を求める。
  • 研究分担医師リストを含む更新手続き書類の授受の方法について見直しを実施する。

今後このようなことが起きないよう、十分に注意し再発防止を徹底してまいります。

東京大学医学部附属病院
病院長 田中 栄