「ラニチジン塩酸塩(ザンタック錠など)」の自主回収への対応について

2019年10月23日重要

病院長 瀬戸 泰之

胃酸分泌抑制薬である「ラニチジン塩酸塩 (ザンタック錠など)」の有効成分に発がん性の可能性があるとされるN-ニトロソジメチルアミン(以下、NDMA)が基準値を超えて混入していたことが判明したため、販売メーカーより自主回収を行う旨、発表がありました。

東大病院におかかりの患者さんで、お手持ちの医薬品の中に、回収対象薬品(下記)がございましたら、自己判断によって服用は中止せず、可能な限り早々にお薬を処方された医師やお薬を受け取った保険薬局にご相談ください。

<回収対象薬品>
ザンタック錠75、ザンタック錠150
ラニチジン錠75mg「マイラン」、ラニチジン錠150mg「マイラン」
ラニチジン錠75mg「YD」、ラニチジン錠150mg「YD」
ラニチジン錠75mg「KN」、ラニチジン錠150mg「KN」
ラニチジン錠75mg「サワイ」、ラニチジン錠150mg「サワイ」
ラニチジン錠75mg「タイヨー」、ラニチジン錠150mg「タイヨー」
ラニチジン錠75mg「ツルハラ」、ラニチジン錠150mg「ツルハラ」
ラニチジン錠75mg「トーワ」、ラニチジン錠150mg「トーワ」
ラニチジン錠75mg「日医工」、ラニチジン錠150mg「日医工」
ラニチジン錠75mg「JG」、ラニチジン錠150mg「JG」

なお、注射薬に関しては当院ではザンタック注射液50mgを使用しておりましたが、既に処方を停止し、別の薬剤に変更し対応しております。

<NDMAによる影響>
NDMAは発がん物質であり、重篤な健康被害に至る可能性は否定できませんが、これまでに発がん性を示唆する事象は認められていません。
ご心配・ご不明な点などございましたら、主治医にご相談ください。
当院では、今後も情報収集を行い、新たなことが分かり次第適切に皆様に情報提供させて頂く予定です。

【問い合わせ】
東京大学医学部附属病院  電話:03-3815-5411(代表)
薬剤部 薬品情報室(内線31087)