画像診断書「未開封」割合に関する報道について

2018年12月28日重要

 本日、当院におけるCT(コンピュータ断層撮影)などの画像診断報告書の未開封割合が4割程度であったとの報道がなされ、当院を受診されている患者様、そのご家族の方からのお問い合わせをいただいておりますので、実態についてご説明いたします。
 当院の医療情報システムでは、主治医等が、画像診断専門医の作成した画像診断報告書をコンピュータ上で読んだだけでは「開封済み」とはなりません。「開封済み」にするには画像診断報告書を読んだ後に、更に「開封」ボタンをクリックするという操作手順が必要です。これは能動的に開封したことを登録することが医療安全の意識上、重要であるという考えによるものです。
 当院では、従前よりこの能動的既読処理をシステムに取り入れておりましたが、2018年1月に医療システムを新しくした際に、この開封のための操作手順を十分に周知できていなかったため、結果として、医師が画像診断報告書を読んだにもかかわらず「開封」ボタンを押さず、「未開封」の扱いのままであったケースが多数発生いたしました。つまり、「未開封」とされるものが多数あったということは、必ずしも画像診断報告書を読んでいないケースが多数あったということを意味するものではございません。
 患者様におかれましては、以上の事情をご賢察いただきますようお願い申し上げます。なお、ご不安なことがございましたら、診療の際などに、主治医、担当医にご確認をいただければと存じます。


東京大学医学部附属病院