【プレスリリース】障害のある医療者「にもできる」ではなく「にしかできない」貢献

2026年09月04日研究


―脳性まひを生きる医師の当事者研究から発見された「障害の専門性」―

東京大学先端科学技術研究センター 熊谷晋一郎 教授(東京大学多様性包摂共創センター 副センター長)、シカゴ大学比較人間発達学部 ミシェル・フリードナー 教授(同 学部長)、慶應義塾大学文学部 北中淳子 教授、東京大学医学部附属病院 笠井清登 教授(東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)主任研究者)の国際共同研究グループは、医療人類学者のカサンドラ・ハートブレイが提唱した「障害の専門性(Disability Expertise)」という概念を参照しながら、脳性まひを持ちながら小児科臨床に携わってきた筆頭著者のS.K.医師の経験を分析することで、障害ある医師の存在が医療の質を向上させるメカニズムや、それを可能にする組織的、制度的条件を検討しました。この研究は、障害をはじめとした人々の脆弱性を単なる欠陥として捉えがちな医療文化を批判的に捉え直し、困難な状況を乗り越える中で培われる独自の専門性の源泉として位置づけるだけでなく、その知見が医療チーム全体の能力を高め、多様な患者へのケアを向上させる可能性を明らかにしています。また障害に限らず、多様な脆弱性や強みを持つ人々からなる医療チームが、相互依存し合いながら、持続可能で包摂的なサービスを提供できる医療システムの構築を強く促すものです。

本研究成果は、2026年9月3日23 時30分(英国夏時間)に国際医学雑誌『The Lancet』のオンライン版に掲載されました。

※詳細は添付ファイルをご覧ください。


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