平成15年12月、21世紀COEプログラム「脳神経医学の融合的研究拠点」として脳腫瘍分子治療研究ユニットが設置されました。
再発悪性グリオーマを対象に、遺伝子組換え単純ヘルペス ウイルスを用いたウイルス療法の臨床試験が欧米で開始され、その安全性が確 認されています。我が国でも、文部科学省「がんトランスレーショナルリサー チ事業ー革新的ながん治療法等の開発に向けた研究の推進ー」の一環として、 悪性グリオーマ患者を対象とした臨床試験の実施計画が進められています。一 方、ウイルス療法の効果を一層高めるために、併用すると効果のあるお薬はな いか、あるいはより効果が高くしかも安全なウイルスはできないか、などの研 究も続けています。
抗癌剤の副作用を軽減しつつ効果を高める方法としてナノ テクノロジーが注目されています。工学部片岡教授との共同研究により、ミセ ルを応用した新しい治療法の研究を行っています。