血漿中に存在する病因関連物質や病態を悪化させていると考えられている物質を除去することで、病態を改善させる方法です。FFPを補充液とすることで、凝固因子などを補充することもできます。
血液から血漿を分離し、その血漿は破棄し、新鮮凍結血漿あるいは5%アルブミン製剤で補います。
血漿交換の回路(図)
主に免疫異常を伴うもの |
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1. | 活動性のある膠原病であり、ステロイドや免疫抑制剤の効果のないか、効果出現まで待てない場合 (SLE, MRA, PN, PSS, クリオグロブリン血症,抗リン脂質抗体症候群など) | |
2. | 神経・筋疾患 (慢性炎症性脱随性多発神経炎, 多発性硬化症, 重症筋無力症, 多発性筋炎・皮膚筋炎, Crow-Fukase症候群など) | |
3. | 甲状腺クリーゼ | |
4. | 産科疾患 (母児血液不適合による胎児溶血性疾患など) | |
凝固因子の補充が必要なもの |
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1. | 肝不全 (肝移植後の肝不全も含む) | |
2. | 血液疾患 (TTPなども含む) |
いずれの場合も適応および治療効果判定が大切です。
血液を一次濾過膜によって血漿に分離し、その後膜口径のより小さな二次濾過膜を通過させます。比較的小さな分子量の物質のみが二次濾過膜を通過できるので、分子量の小さいアルブミンなどは保たれ、膜を通過できない分子量の大きい物質は廃棄されます。実際にはアルブミンを相当量失うため、補充が必要です。また、免疫グロブリンの損失もみられます。
DFPPの回路(図)
PEと同様の疾患です。ただし、置換液が新鮮凍結血漿である必要がある疾患(TMA、肝不全など)ではFFPを補充液としたPEで治療を行う必要があります。