東京大学医学部付属病院 血液浄化療法部

血液浄化療法部

〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1
TEL:03-3815-5411(代表)

血液浄化療法部のあらまし

血液浄化療法部は1999年4月に中央診療部の一部として誕生し、2006年11月に施設を一新しました。場所は、中央診療棟2の3階です。
病床数は12床(うち、圧制御個室1床)です。
また、今回の移転に伴い、各ベッドサイドモニタの集中管理と、将来の電子カルテ化を見据えた経過記録の電子化を行いました。 これらのシステムによって、より安全で効率的な治療が行えるようになると考えています。
血液浄化療法部

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業務の内容

当診療部門の業務は、血液浄化療法全般であり、多岐にわたります。血液透析治療が最も多く、その他、持続腎代替療法(CRRT)、血漿交換(PE)、潰瘍性大腸炎・関節リウマチに対する血球成分除去療法、各種吸着療法についても積極的に行っております。当院の血液浄化療法の特徴として、血液透析新規導入が多いこと、PEやCRRTなど急性血液浄化療法の件数が多いという点があります。

血液透析導入:当院では、積極的に血液透析の導入を受け入れており、年間60~70人の新規血液透析導入を行っております。
急性血液浄化関連:ICU/CCUにおけるCRRTについても、当診療部門は主に技術的な側面から関与・支援しております。さらに、移植外科が行っている生体肝移植周術期における肝補助目的のPEを当診療部門が担当しています。
血液透析についても、当院では入院透析のみを行っているため、全身状態、体液バランスが大きく変化します。これに応じて、透析条件や体液量管理を日々見直しながら治療を行っています。

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高度先進医療・特殊医療への貢献

1)肝移植周術期
当院で行われている生体肝移植では、特に劇症肝炎の術前などでは、PE療法は必須の治療です。こうした生体肝移植周術期の肝補助に対してPE、CRRTを駆使して治療に当たっています。この際のPEでは大量の血漿を交換するため、当院で独自に開発した血液回路を使用し、血液透析を同時に行うことで(PE+HD)、状況の変化しやすい患者においてPEを非常に安全に交換しています。
2) 腹膜透析の血液透析による補助
腹膜透析の合併症あるいは長期腹膜透析患者での血液透析による補助についても、当診療部門で支援しております。
3) ICUにおける急性血液浄化
ICU入室患者では、多臓器不全あるいはその一病態としての急性腎不全がしばしばみられます。こうした場合、栄養・薬剤投与などで必要とされるcarrier waterの除去が重要な課題となります。しかし、一方で、循環・呼吸状態が不安定であることが多く、CRRTによる腎補助や、エンドトキシン吸着カラムなどの直接血液灌流法といったいわゆる急性血液浄化療法が重要な役割を持ちます。今後、こうした急性血液浄化療法の需要が益々増加するものと期待されています。

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