医師臨床研修プログラム概要
医師臨床研修プログラム概要
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2022年度採用臨床研修プログラム

研修の特色

● 全診療部門において優れたスタッフの指導の下、プライマリケアから高度専門的な医療まで幅広く経験ができます。

● 都内及び主に関東甲信越圏内の優れた研修病院が協力病院となり、東大病院での研修と併せて、市中の第一線の病院でのトレーニングも可能です。

● 指導者が豊富である利点を活かし、各種カンファランス、セミナー、講演会等、多彩な教育プログラムが用意され、臨床のみならず医療のさまざまな側面について、幅広く知識を深めることができます。

● 同僚となる研修医がたくさんおり、お互いに刺激を受けながら、切磋琢磨して研修を行うことができます。

定員

2022年度採用プログラムの総募集定員は105人である。各プログラムの定員は以下の通り。

● Ⅰプログラム 63人  ● Ⅱプログラム 38人

将来の希望科を1年目から重点的に研修することが可能な以下の重点プログラムを設置

● 小児科重点プログラム 2人  ● 産婦人科重点プログラム 2人

研修計画

研修期間は2年間とする。本院のみで行う方式(Ⅰプログラム)と基幹型臨床研修病院と協力型臨床研修病院間で研修を行う「たすきがけ型方式」(Ⅱプログラム)がある。

◆東京大学医学部附属病院卒後臨床研修プログラム(全4プログラム)
*研修中は必修または自由参加の講習会・セミナーが多数開催され、幅広い知識や技能の習得が可能である。

産婦人科重点プログラムについて、2022年度プログラムより2年目に2ヶ月外部病院の研修を新たに追加いたしました。

Ⅰプログラム【定員 63 名】
1年目、2 年目とも東大病院で研修する。

1年目:東京大学医学部附属病院
内 科6ヶ月(24週) 外科2ヶ月(8週) 麻酔科2ヶ月
(8週)
選択2ヶ月
(8週)
2年目:東京大学医学部附属病院・協力施設
救急3ヶ月(12週) 外来1ヶ月
(4週)
地域医療1ヶ月
(4週)
小児科1ヶ月
(4週)
産婦人科1ヶ月
(4週)
精神科1ヶ月
(4週)
選択4ヶ月
(16週)
※1年目の「選択」において、2年目の「小児科・産婦人科・精神神経科」を選択することができる。その場合は、2年目の「小児科・産婦人科・精神神経科」を2年目の「選択」に変更することができる。
1・2年目の「選択」については、将来の診療科も考慮に入れ、研修科を決定する。適宜、東大病院プログラム責任者、総合研修センター教員のアドバイスも受けることが出来る。

Ⅱプログラム【定員 38名】
1年目は協力型臨床研修病院で、2 年目は東大病院で研修する。

1年目: 協力型臨床研修病院
内 科6ヶ月(24週) 救急科または麻酔2ヶ月(8週) 外科2ヶ月
(8週)
選択2ヶ月
(8週)
2年目:東京大学医学部附属病院・協力施設
救急2ヶ月(8週) 外来1ヶ月
(4週)
地域医療1ヶ月
(4週)
小児科1ヶ月
(4週)
産婦人科1ヶ月
(4週)
精神科1ヶ月
(4週)
麻酔科1ヶ月
(4週)
選択4ヶ月
(16週)
※1年目の協力病院での研修中に外来研修を並行して行った場合には、2年目の「外来」を「選択」に変更することができる。
※1年目に協力病院で研修することになるが、1・2年目の「選択」についてはいずれも将来の診療科も考慮に入れ、研修科を決定する。適宜、東大病院プログラム責任者、チューター(副プログラム責任者)、総合研修センター教員のアドバイスも受けることが出来る。

研修医メッセージ
天神 久実 先生:[20生 Ⅱプログラム]

恵まれた環境で幅広い学びを

 臨床研修先を選ぶにあたり、重要視することは人によって様々だと思います。私が臨床研修先を選ぶにあたり大切にしていたことは、二年間でできるだけ幅広い経験ができることでした。学生時代に実習で回ったどの診療科も楽しく魅力的に感じ、志望科を決めきれなかった私は、臨床研修のうちにcommon diseaseも希少疾患もみたい、手技もたくさんしたい、アカデミックな活動もしてみたいと様々な経験ができることを求め、東大病院Ⅱプログラムを臨床研修先として選びました。このプログラムでは大学病院と市中病院の両方で研修することができ、幅広い経験をしたいと考えていた私にはとても魅力的でした。
 一年目は日立総合病院で研修を行いました。内科、外科、救急科、麻酔科と必修診療科をメインに研修し、指導医の先生方のご指導を受けながら主体的に診療に関わることができました。特に救急科では一次救急から三次救急まで様々な症例をファーストタッチで経験することができ、ドクターカーで病院前診療も経験しました。また、症例発表、抄読会、研修医レクチャーなど発表についてご指導いただける機会も多く、とても充実した一年間となりました。
 二年目の現在は東大病院で、市中病院とは違うアカデミックな雰囲気、最先端のエビデンスに基づき行われる診療、様々なバックグラウンドや価値観を持った同期、指導医の先生方から日々刺激を受けながら研修を行っています。東大病院には日本の医療界を牽引する指導医の先生方が多く在籍しており、疑問に感じたことについて専門性の高いご指導を直接していただけるとても贅沢な環境です。また、どの診療科でも臨床研修医を教育する体制が整っており、安心して研修を行えることも魅力の一つだと思います。一年目の市中病院で基本的な手技や診療の基盤を学び、二年目に東大病院という教育体制に恵まれた環境でじっくり症例について考え学ぶことができるこのプログラムで、今後もさらに幅広く多くのことを学びたいと思っています。
 東大病院はどんな医師像を理想として描いている方にとっても将来の財産となるような幅広い経験ができる研修先だと思います。長い医師人生の中の一つの過程として、ぜひ本院での研修を検討されてみてください。

小児科重点プログラム【定員 2名】

将来小児科医を目指す研修医のため、小児科研修に重点を置いたプログラムである。小児科医として最も大切な子どもに対するアプローチの仕方や知っておかなければいけない医療的知識、診断治療の考え方、そして救急処置などの必要な手技を2年間で効率良く習得する。小児外科、産科、こころの発達診療部、外部病院小児科での研修が可能であり、胎児・新生児から思春期までの子どもの身体と心を総合的に診療する能力を身につける。

1年目: 東京大学医学部附属病院
内 科6ヶ月(24週) 小児外科2ヶ月(8週) 小児科(小児病棟)2ヶ月
(8週)
小児科(PICU)2ヶ月
(8週)
2年目:東京大学医学部附属病院+外部病院(協力施設)
救急2ヶ月(8週) 救急または麻酔1ヶ月
(4週)
小児外来/病棟2ヶ月
(8週)
産婦人科1ヶ月
(4週)
こころの発達1ヶ月
(4週)
地域医療1ヶ月
(4週)
小児科(外部)2ヶ月
(8週)
小児科(外部)2ヶ月
(8週)
小児科重点プログラム
※1年目の「小児外科」については小児心臓外科に変更することができる。
※「精神神経科」の研修は、こころの発達診療部において研修を行う。

研修医メッセージ
能口 待子 先生:[20生 小児科重点プログラム]

小児重点プログラムのすすめ

 本プログラムには、院内外の小児医療の場や、成人の内科研修を通じて、医師としての素地を培うことのできる恵まれた環境があります。
 本院は、小児科全分野において専門性の高い医療が行われ、小児外科や心臓外科等と連携し、PICUも備える数少ない医療機関の一つです。小児科は循環器班・血液班・神経班・総合班・新生児班・PICUの6つに分かれており、本プログラムでは12ヶ月かけて全ての班で研修できます。近年、小児人口減少の一方で幼いころから医療とともに生きる「医療的ケア児」が増加しています。私は、成人に比べてまだまだ改善の余地がある医療的ケア児の患者さんやご家族の境遇を鑑みて小児科医を志望し、まさにそのような患者さんたちを1年次から担当させていただきました。例えば、出生時からNICUに入室し、小児外科での複数回手術を経て、一般床で栄養療法やリハビリを行いながら、在宅での医療資源を確保して1歳の誕生日に退院された方がいらっしゃいました。現病への医療のみならず、予防接種のスケジュールや胃瘻の管理も含め、小児科の様々な診療班や外科の先生方、在宅医療のスタッフの方が連携していく、その実際を眼前にしました。
 希望すれば当直でき、救急外来で急性上気道炎や熱性けいれんのようなcommon diseaseも経験できます。大学病院は高度な医療をじっくり行うイメージが強いのですが、緊急時に確実に患者さんを診る意義も痛感しています。現場でてきぱきと対応されている専攻医の先生方をみて、私も1年後、2年後にはこのようになりたいと切に思い、PALS・PEARS等の勉強に励むようになりました。さらに、福島や静岡の地域の中核病院の小児科で3か月間研修をさせていただく機会もあり、いっそう臨床能力を高めることができます。
 成人の内科研修の6か月間は、自らの経験した小児医療と対比させて理解を深めることができます。現在本邦で課題となっている小児から成人への「移行期医療」を考えるうえで、成人を診る医療者の考え方・価値観を学ぶことは非常に重要です。
 小児科でも、他科でも、行く先々で指導医の先生方や医療スタッフの皆様の熱意は素晴らしく、多忙ななかでも後進を育てようと奮闘されていました。その期待に応えながら、日々患者さんと接するなかで、2年間という短い間にも大きな成長があります。是非本プログラムをご検討いただければ幸いです。

産婦人科重点プログラム【定員 2名】

将来産婦人科医を目指す研修医のために、女性診療科・産科、女性外科での産婦人科研修に重点を置いたコースである。医師としての総合的な診療能力の獲得に加え、産婦人科医としての基本的な考え方、臨床能力を身につける。産婦人科は周産期、生殖内分泌、腫瘍という3分野からなるため、それぞれ2ヶ月程度ずつ研修する。さらに周産期研修の一環として、新生児蘇生技術の習得を目標にNICUで2ヶ月研修する。救急科では産科救急事態に対応できる全身管理の習得を目指す。また、外部病院産婦人科での研修が可能である。

1年目: 東京大学医学部附属病院
内 科6ヶ月(24週) 外科2ヶ月(8週) 産科2ヶ月
(8週)
女性外科2ヶ月
(8週)
2年目:東京大学医学部附属病院+外部病院(協力施設)
救急2ヶ月(8週) 救急または麻酔1ヶ月
(4週)
小児科(NICU)2ヶ月
(8週)
精神科1ヶ月
(4週)
外来1ヶ月
(4週)
地域医療1ヶ月
(4週)
選択2ヶ月
(8週)
産婦人科(外部)2ヶ月
(8週)
※1年目の「外科」は「大腸・肛門外科、乳腺・内分泌外科、泌尿器科、小児外科」の中から2つを選択し、1ヶ月ずつ研修を行う。

研修医メッセージ
曾 翔 先生:[20生 産婦人科重点プログラム]

東大病院産婦重点プログラムの魅力

 『おめでとう』と言える産婦人科医は私の小さい頃からの目標でした。卒後臨床研修病院をどこにしようか考えていた時に、中国出身の私にとって気になるのは、スペシャリストとジェネラリストのバランスよい研修体制、多文化や他学出身の包容力、手厚い研修サポートと将来キャリアの多様性などが完備しているかどうかです。世界に冠たる医療技術・研究力を誇る東京大学医学部附属病院は上記をすべて満たしており、本院の産婦人科重点プログラムを第一志望として、無事研修させていただきました。
 本院の産婦人科重点プログラムは周産期、生殖内分泌、腫瘍という3つ分野からなります。それぞれ2~3ヶ月ずつ研修ができます。一見して、他大学の産婦人科重点プログラムと比べ、産婦人科の研修時間はやや少ないと考えている方がいるかもしれませんが、実はスペシャリストとジェネラリストの両方をバランスよく研修できるように十分考慮されたものとなっております。私が医学生の時、病院実習で見学した帝王切開や経膣分娩などは産婦人科の固有印象でしたが、実際に研修をすると、自己免疫疾患母体の対応、高血圧高血糖の管理、抗がん剤後の各種合併症、さらに精神疾患の妊婦さんに対するメンタルケアなどの多種多様な場面に立ち向かわなければならないことが多くありました。私が思う本院産婦人科重点プログラム研修の最大魅力の一つは、スペシャリストのみではなくジェネラリストの側面も重視し、他の人より早く一人前になるようにバランスよく成長できる体制です。特に、新生児蘇生技術の習得を目標に NICU で 2 ヶ月研修すること、救急部では産科救急事態に対応できる全身管理を習得することです。今後、新生児医師がいない病院にもより安全な出産を提供できる産婦人科医を育成できる体制が整っていると思います。
 本院は日本に有数な世界レベルの医療技術を持つ総合病院ですので、世界各地域からの患者さんはもちろんであり、海外留学経験、さらに海外医師免許を持っている指導医の先生は多数いらっしゃいます。教育熱心で、話しやすい研修の雰囲気は中国と京都大学出身の私としては非常に満足でした。この包容力は研修上でとても有利だと考えます。優しく丁寧な指導を受けることができ、手技練習、さらに研修の初年度から小さな外科手術執刀などが経験できます。産婦人科重点プログラムの場合には、2年目から上級医の先生の下で腹腔鏡下付属器摘出術、予定帝王切開など執刀できるチャンスが沢山あります。また、週に1回の抄読会にて上級医の先生と大学院院生から各分野の最新研究論文を紹介していただく機会もあり、研究に熱心な方には本院の研修は最適です。
 より早く1人前の医師になりたい、早く外科手技を身につけたい、早く医学研究をしたい、早く国際的なキャリアを作りたいなら、本院の研修はおすすめです。ぜひ本院での研修をご検討ください。

◆プログラム責任者
総責任者: 東京大学医学部附属病院長 瀬戸 泰之
責 任 者: 東京大学医学部附属病院総合研修センター長 江頭 正人

● プログラムⅠ 江頭 正人  ● プログラムⅡ 木村 光利  ● 小児科重点プログラム 高橋 尚人  ● 産婦人科重点プログラム 江頭 正人


短期研修プログラム

将来保健所勤務等、公衆衛生分野のキャリアを目指す医師を養成することを目的とした国立保健医療科学院のプログラムを利用した研修です。

  • 対  象 :2年目(Ⅰ、Ⅱプログラム)の研修医
  • 募集人数 :若干名
  • 研 修 先 :国立保健医療科学院
  • 研修期間 :2ヶ月間(研修の選択科目期間に実施)
  • ■ 研修1週目~2週目 ・世界保健機関(WHO)ジュネーヴ本部研修
  • ■ 研修3週目~5週目 ・感染症対策研修 ・国内外の外部組織に赴任
  • ■ 研修6週目 ・中間報告書作成・提出

訪問滞在先例
WHO西太平洋地域事務局、フィリピン大学、厚生労働省、国立感染症研究所/検疫所等

  • ■ 研修7週目 ・成果発表会用資料作成、  キャリアの相談会への参加
  • ■ 研修8週目 ・成果発表会、修了証授与式、懇親会への参加
  • 〈 研修内容例 ※covid19感染拡大の影響でプログラム内容に変更がある可能性があります 〉

教育指導体制

 本院では、日常の診療業務と合わせて体系的、有機的に知識や手技を身に着けられるよう、診療科の枠を超えたセミナーや症例検討会、外科系手技の実習、一次・二次蘇生法の講習会等を随時開催しています。これらの講習会には皆さんがいずれ各診療科の専門医資格を受験する際に必要になるものも含まれており、本院での研修によって皆さんが専門研修さらには専門医取得へとスムーズにキャリアを重ねていけるように配慮されています。

 このような教育体制に加えて、各診療科には教育熱心な指導医が数多く揃っています。どの診療科をローテートしても熱心なベッドサイドでの指導を受けることができます。また、希望する研修医は学会・研究会等での発表の指導を行っています。

 がん診療に携わる医師が緩和ケアについての基本的な知識を習得し、治療の初期段階から緩和ケアが提供されるようにすることを目的とし、実施しています(年2回)。研修医は2年目から参加することができます。講義だけでなく、ロールプレイやグループワークなどの研修も含まれており、研修会の参加者には修了証書が発行されます。

 月1 回、外科専門医を基礎とする外科系 9 診療科の教員・病棟医・研修医等が集まり、症例検討会及び大学病院で行われている先端医療のレクチャーを行います。
 研修医はローテートしている診療科を問わず参加が可能です。各々の専門が異なる外科医同士の質疑応答(例えば小児外科医から成人消化器外科医への質問等)は学会・研究会とは違った面白さがあり、当院の外科系診療科の連携を感じることができます。年2回、若手・中堅外科医の指導による結紮・縫合実習もあります。

 検査部 (エコー室・細菌検査室等)主催のセミナーで、心エコーや腹部エコーの実技ハンズオンセミナー、グラム染色法の実技講習会などが行われています。エコーのハンズオンセミナーでは、基本画像の描出手技や評価方法について時間をかけて学ぶことができます。また、光学診療部 (内視鏡室)主催で研修医向けの上部消化管内視鏡のハンズオンセミナーも開催されています。内視鏡の基本手技を、講義とシミュレーターを用いた実技演習を組み合わせながら身につけることができます。

 医学における臨床研究の重要性を知ってもらい臨床研究者としての考え方の基礎を身につけることを主眼にするプログラムで、金曜日昼にミニレクチャーを開催しています。各診療科で臨床医として働きながら、一流の臨床研究を実践している研究者の講演は、臨床と研究の両方に興味を持つ研修医・医学生に大変好評です。また、臨床研究には不可欠な生物統計学のレクチャーなども行われています。リサーチマインドを持った臨床医・研究医を育てたいという本院特有のプログラムです。

年次報告書、プログラム変更・届出書等

医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令(平成14年厚生労働省令第158号)第12条に基づき提出した年次報告書等については、下記の通りです。


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