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研修医座談会

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Special Discussion 特別座談会 2013年度

「なりたい医師像」を実現させるバリエーション豊かな研修プログラム





多種多様な人材の宝庫、刺激あふれる研修の場

北村:なぜ東大病院を研修先に選んだのか、その理由からうかがいましょう。
藤井:私は最初の大学を卒業後、社会人を経験し学士編入で医大へ進学しました。卒後臨床研修のためにいくつかの病院見学をした中で、東大病院には私のような経歴を持つ多種多様なタイプの人材が集まっていることを知り、受け入れる側の器の大きさ深さを実感して、ここなら不安なく学べると思いました。
北村:東大病院は、全診療科においてトップレベルの診療を行い、日本の医療・医学をリードする存在です。ここで活躍する指導陣の年齢、国籍、背景はさまざまで、受け入れ側の幅の広さや層の厚さがあるからこそ、「学びたい」と強い気持ちを抱く研修医であれば、どのようなタイプにも対応できる多面性が東大病院の特徴と言えます。
三角:私は東大出身でCプログラムに在籍し、2年間東大病院で研修を行います。将来第一に志望する科が病理診断なのですが、全国的には比較的専門医の少ない科であっても、充実した指導医の体制が保証されていることは大きなポイントでした。医療の先端を進み、かつ幅広い診療科が揃っていることと、2年目に将来の希望に沿って考慮してもらえる「選択科」のある東大病院の研修プログラムは、とても魅力的でした。
堀田:A・B・Cの基本プログラムと内科重点プログラムでは、2年目に希望する診療科を回れるような柔軟なシステムになっています。感染症内科やCCUなど希望者の多い診療科では、必ずしも希望に添えない場合もありますが、この東大病院のシステムは大変好評ですね。
土田:私立大学出身で、臨床で経験を積むだけでなく研究も追求したかったので、研究がさかんな病院を探していました。自分が考えていた研究を東大病院麻酔科の先生がやってらしたので、さっそく病院見学に行きました。研究室にはこの道のスペシャリストが揃っているのに和やかな雰囲気で、手術室で非常に熱心に説明してくださった先生方に感激して、「素晴らしい先生方と接する機会は今しかない!」と強く思ったものです。
佐藤:東大出身で学外での研修も考えて、いくつかの病院見学に行きましたが、指導医や上級医から多くを学ぶには、経験豊かな人材が豊富な東大病院だなと改めて考え直して、本院を研修先に決めました。
山岨:どのレベルにも多彩なタイプの異なる経験をもつ先輩医師が働いており、ロールモデルとなる医師が身近に揃っている環境です。研修医の皆さんのキャリアデザイン(人生設計)を、より具体的に描くことができるチャンスがここにはあると思います。

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コミュニケーション能力を磨く多彩な診療科、市中協力病院

北村:藤井先生はBプログラムを選択し、1年目に市中病院、2年目に本院で研修していますが、選んだ理由は何でしょう。
藤井:出身大学ではない東大病院の雰囲気を知りたかったのが一番の理由ですが、かといって市中病院をまったく知らないままに専門へ進むのも物足りないと考えたからです。1年目に研修した沼津市立病院は地域の中核病院で、軽度な疾患から3次救急まで幅広く診療に参加することができました。医師として社会に出たものの、何も分からない心の余裕のない状態でのスタートでしたから、当直でかなり疲れることもありましたが、得難い経験だと思っています。少しは慣れてきた頃に、スタッフ数の多い東大病院に戻り、視野を広げて学ぶことができているので、私にはよかったと思っています。
三角:私は環境の変化に慣れるまで時間がかかるタイプなので、学生時代に臨床実習で診療科の雰囲気を把握している東大病院で、しかも2年間じっくりと研修できるCプログラムを選択しました。実際、最初の頃は迷惑にならないかと恐縮してばかりでしが、1年経ってみるとメディカルスタッフや患者さんとのコミュニケーションも随分円滑になり、チーム医療に貢献できている実感があります。雰囲気だけ把握してもあまり意味はなく、コミュニケーションの重要性を学ぶ良い機会でした。
田村:第一線の市中病院での研修は、東大病院の研修プログラムの大きな魅力の一つです。なかでも地域医療を取り入れた各協力施設と規模の大きい大学病院の2種類の医療現場での体験により、指導医やメディカルスタッフとの人間関係を含めて、大きな成果を得られたと思います。人間関係の基本は、コミュニケーションです。将来チーム医療のリーダーとして活躍するには、看護師を始めメディカルスタッフとのコミュニケーション能力は必須の条件です。これは患者さんに対しても同様です。1年目の慣れない頃は、辛く感じるかも知れませんが、コミュニケーション能力を磨いていけば越えられる壁ですから、ぜひ積極的に働きかけてほしいと思います。

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日々怠らない改善の努力がよりよい研修プログラムの実現に

佐藤:私は内科重点プログラムで2年間東大病院で研修します。現在のプログラムで十分に学べると思いますが、内科当直システムがないことはとても残念です。藤井先生のように市中病院を回るプログラムを選択すれば経験できますが。そもそも東大病院の外来には「なんだか分からないけれどお腹がいたい」というようなcommom diseaseの患者さんが来院することは稀ですから、研修医がまず初めに患者さんを診察する機会は救急部を回らない限りありません。当直は過重労働だと敬遠されがちですが、研修医として最低限の医療を身につける点から、必要な経験ではないかと思うのです。
山岨:よりよい研修プログラムの提供のために、つねに改善に向けた検討を行っているのですが、内科当直を一昨年に廃止したのも研修医の先生方から「過重労働」など多数の反対意見が挙がり、検討を重ねた結果の対応です。一方で佐藤先生の言うように、研修医の頃に当直を経験する必要性を訴え、再開を望む声も上がっており、現在総合研修センターのワーキンググループで検討中です。他に、改善してほしい点などありますか。
土田:病棟ごとに薬品の置き場所など、独自のルールがあり、ローテーションの度に戸惑います。不必要な摩擦を生む原因にもなりかねないので、改善の余地があるかと思っています。
田村:たしかに医療安全の点で、度を超えたルールや風習は改善が必要で、医学生や研修医のためだけでなく、院内の医療標準化を目指して専門委員会での討議を進めています。
山岨:研修プログラムの改善という点では、プログラムの内容を魅力あるものにするだけでなく、受け入れる診療科に対しても研修医がきちんと研修できる環境づくりの改善と実践を進めています。そのための一つの指標が研修医の先生方へのアンケートで、診療科の過重労働や指導の問題など、5段階で評価してもらいます。全科平均は4となかなかよい評価をしてもらっていますが、なかには3点以下と評価の低い科もあり、環境の改善を促す働きかけをしています。
藤井:手技に関して、東大病院に限らず大学病院には上級医が多数いるので、研修医が手技を経験する機会が少ないですね。
田村:そうですね。少しずつですが参加型にして手技を経験できるようにしています。さらに、体系的、有機的に知識や手技を身につけられるセミナーを多数開催しており、診療科ごとの細かいセミナーを含めると、他大学に比べて非常に充実していると思います。
藤井:院内のセミナーなら時間が空けば気軽に参加できるのがいいですね。とても勉強になるセミナーばかりで、できるだけ参加していこうと思っています。

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研修医生活を安定して送るための手厚いサポート体制

堀田:研修医の皆さんの意欲を応援する体制として、メンタル面でのサポートも充実しています。総合研修センターが窓口にとなり、さまざまな悩みに親身になってお応えするために臨床心理士に相談することもできるので、安心して学んでほしいですね。
山岨:忙しくても、休める時はしっかりと休む、そんなオンとオフをはっきりさせることが心身ともに健康に働ける条件なんですね。研修医の労働環境がよりいっそうよくなるよう、総合研修センターでもさまざまに取り組んでいます。
田村:たとえば、病院敷地内の研修医用宿舎(芙蓉寮)は、以前は1年間限定でしたが、それではあまりに非効率的だと不評だったので、院内・学内の多方面に働きかけて、今年度から2年間に延長することができました。
藤井:不満といえば、病棟に研修医室がなく落ち着ける場所がないことですね。
北村:平成28年度に完成予定の新入院棟に研修医用の広い部屋を確保しました。完成の頃には、皆さんは指導する立場として戻っていることでしょう。
堀田:皆さんはオフをどのように過ごしていますか。
藤井:体を動かすことが好きなので、ヨガをしたり泳いだりしてリフレッシュしています。実家に帰り、母と買い物に出かけたりもしていますね。
三角:私はミュージカル観劇が趣味なので、時間が空けば非日常の世界に浸かっています。
土田:私もミュージカルが好きですね。大学時代の部活はボウリング部だったので、今でも当時試合で交流した他大学の友人とボウリング場に行ったりします。
佐藤:最高のリフレッシュ法は睡眠です。あとは本や漫画を読んで、のんびり過ごしています。
山岨:皆さん、オンとオフをはっきりさせているようですね。オフの時間に英気を養い、現場で発揮してしてください。さて最後に今後の進路をうかがいましょう。
三角:病理部志望です。と同時に、この1年間他科にも様々な思い出があり、最後にもう少し楽しみながら学んでみようかなと思っています。
佐藤:腎臓・内分泌科に決めているのですが、研修で他科を回り、活躍する先生方の話を聞くと、他科もいいかなと思うこともあります。
藤井:社会人の頃は薬の研究をしていたのですが、細胞や動物が対象だったので、もっと直接的に医療に関わりたい気持ちがあって、医師になりたいと思うようになりました。まずは臨床をしっかり学んでから機会があれば研究にも携われたらと思っています。現在産婦人科を回っており、東大病院なら産婦人科の全領域を学べるのですが、三角先生や佐藤先生と同じく他科にも興味があり、専門分野を決めかねているところです。
佐藤:基礎研究もいいですね。
土田:私は法医学者になりたくて医師の道を目指したので、麻酔か法医学かで迷っています。でも、東大病院の麻酔科は痛みの研究をしているので、入りたい気持ちもあります。
山岨:皆さんが進路を決めかねているというのも、それだけ魅力あふれる診療科とロールモデルとなる先生方がたくさんいる証です。大いに悩んで、迷ってください。私たち総合研修センターがその悩みをフォローしますよ。そして、研修プログラムを通して医療人としての知識や技術、マインドを貪欲に吸収して、進路選択に役立ててほしいと思っています。

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【Column】取材協力
ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大


今回の座談会は、「ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大」に場所をご提供いただきました。
ドナルド・マクドナルド・ハウスは、入院している子どもの付き添いご家族のための滞在施設です。ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大は国内第8号目のハウスとして、平成23年12月に本院の構内に誕生しました。全部で12室備わっているハウスの費用は1人1日1,000円と、ご家族の負担にならないよう設定。また、ハウスは全て地域のボランティアの皆さんで支えており、遠方から付き添いに来られるご家族が看病に専念できるようサポートされています。


※取材協力:ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大

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Special Discussion 特別座談会 2012年度

「なりたい医師像」を実現させるバリエーション豊かな研修プログラム





一人ひとりのキャリアデザインを支援

北村:東大病院を研修先に選んでいかがでしょう。
佐藤:私は医師となったからには、臨床も研究も探究したかったので、高いレベルでの実践の場を求めていました。東大病院は垣根が高いとイメージしていましたが、研修説明会で自分のビジョンを伝えると、「やる気さえあれば、いつでも受け入れる」と言葉をかけてくださった。「医師として成長したい」という確固たるビジョンを持っていれば、どのようにでも対応してもらえる器の大きさがあると、強く印象に残りました。私はCプログラムに在籍しており、2年間東大病院で研修を行いますが、さまざまな診療科(部)の指導医や上級医は懇切丁寧に指導してくださる方ばかりで、垣根の高さがどんどん低くなっています。
北村:基礎、臨床、公衆衛生、行政官、国際支援……、どの分野でも、東大病院で研修した先輩医師が最前線で活躍しています。東大病院ではそれぞれの医師の抱くキャリアデザイン(人生設計)を最大限に支援することを理念として掲げています。東大病院は、その実現のために柔軟性に富んだ研修プログラムと指導医を提供できていると自負しています。
鵜沼:私もレベルの高いフィールドで、医師としての視野を広げようと、日本の医療の先頭にいる東大病院を研修先に選びました。私は内科重点プログラムに在籍し、2年間東大病院で研修を行いますが、どのレベルにもロールモデルとなる医師が揃う病院は、他にはないと改めて思いました。関西の大学出身なので、関西の大学病院を研修先として選択することもできましたが、実際に東大病院で研修してみて、研修環境、研修プログラムの内容、指導医、同期の仲間等々、いずれもレベルの高さを実感しています。

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バリエーション豊富な研修プログラムと充実した環境

山岨:岡先生はBプログラムに在籍し、1年目は市中病院で研修されたんですよね。
岡:私は、1年目は福島県郡山市にある太田綜合病院附属太田西ノ内病院で研修を行いました。約1,000床の地域医療を担う大病院ですが、医師数は約150名なので、研修医に求められるものも多かったですね。common diseaseの重篤な疾患から軽度な疾患まで幅広く診療に関われたことと、教育熱心な指導医の下で手技をたくさん学べた経験は大きいですね。
北村:市中病院で学ぶことは得難い経験ですね。特に、東大病院の研修プログラムでは、第一線の市中病院・施設での研修が可能で、都下の大規模病院や専門病院、僻地・地方医療を担う病院等、実にバリエーションに富んだ病院・施設が用意されていることも特徴の1つです。
岡:市中病院と大学病院では、患者数や医師数の他、地域特性や患者特性等、さまざまな点で異なります。こうしたことは、研修に関する本を読めば、一般的な違いとして書いてあるし、先輩から話として聞いているけれども、実際に肌で感じる責任感や緊張感は、将来に役立つ貴重な体験で、A・Bプログラムのアピールできる点だと思います。
江頭:眞下先生にとって、東大病院を研修先に選んだ決め手は何だったのでしょう。
眞下:私は結婚しており、夫はAプログラムに在籍し、現在は都内の協力病院で研修中です。実は研修説明会で、当時は結婚前だったので「結婚する予定です…」と相談したところ、対応してくださった先生から「既婚女性はいくらでもいますよ」と返答があり、東大病院ならば仕事と家庭を両立できると思い、これが決め手になりました。実際に女性医師が多く、とても働きやすい環境が整っていると思います。
鵜沼:私も結婚していますが、妻も東大病院のプログラムで研修しているんですよ。
北村:東大病院の研修プログラムで研修する女性の割合が4割近くになるのも、東大病院が数ある大学病院の中でも女性のキャリアデザインに配慮しているからだと自負しています。それも力みがなくて「当たり前」と捉えている点が素晴らしく、働きやすさの源になっているのでしょう。

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ロールモデルとなる医師に囲まれて、自己研鑚に励む

北村:研修医を育てるのは、指導医の影響がとても大きいのですが、指導医が一方的に教えるばかりでは、研修医は「やらされている」感覚に陥って、自主性が損なわれます。東大病院では年に1回「指導医講習会」を開催し、常日頃指導医としての心構えやテクニックを磨いていますが、指導の基本にあるのが、研修医が何を希望しているかを感じ取り、それから指導をスタートさせること。研修医の自主性を何よりも重んじています。
佐藤:手技に関して、一般的に大学病院での研修は、上級医が大勢いるため、経験数が少ないと言われています。ところが、肝・胆・膵外科で研修した際、研修3日目で難易度の高い手技をやらせてもらえました。「この手技をやりたい!」と意思表示すれば、必ずやらせてもらえるんだと実感した体験です。
田村:安全な手技実践のために、指導医を始め上級医が大勢見守ってフォローする体制を整えていますからね。指導医は、研修医自身から学びたいことを明確に求められれば、必ず応えるよう心がけています。
眞下:私はCプログラムに在籍し、将来的には精神科を志望しています。現在、精神科で研修していますが、そこでは1人の担当医として診療に関わらせてもらえて、指導医や上級医から「眞下先生はどう思う?」と私の意見を聴いてくれる。治療方針にも関われるのは本当に幸せですし、たとえ間違った意見を発言しても、たくさんいる上級医が正しい方向へ導いてくださるので、実践力が身に付きます。
北村:眞下先生は「レジデントカンファ※」で、企画から携わっているそうですね。
眞下:研修医のための週1回開催の勉強会で、上級医の先生方を交え、毎回テーマを決めて意見交換を行います。1年目の後輩研修医に教えることで自分も学ぶこともあれば、同期の勉強ぶりに刺激を受けることもある。研修医がお互いに切磋琢磨する場ですね。
鵜沼:たしかに、自己研鑚へのモチベーションの高さには驚かされます。同期で出会った先生は、真面目なんだけど肩に力が入らず楽しく研修している。しかも、研修期間を経るとともに医師としてどんどん成長していくのが分かり、私も大いに刺激を受けました。こんな同期に出会えたのは、一生の宝です。
北村:東大病院には1,000名を超える医師がいて、ロールモデルになる医師がどのレベルにもいる。迷った時に、あの先生だったらどうするだろうと決断の助けにもなります。そういう医師に、研修期間中に出会えたのは素晴らしい。
鵜沼:ロールモデルとなる医師がいると、先生のようになるためには自分は今何をすべきか、具体的に見えてくるんですね。どの診療科(部)で研修しても、そんな先生がいらっしゃいました。
山岨:医師や研修医の数が多いと、出会いの機会も増える。そういった器の大ききも、東大病院の特徴と言えますね。

※レジデントカンファ: 卒後3〜10年目クラスの若い先生方が主体となり、「日常診療での Knack and Pitfall」について、毎回テーマを決めて症例から学ぶ勉強会を行っています(毎週木曜日開催)。

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医師としての力量が問われるコミュニケーション能力を養う

田村:大学病院の研修医は雑用が多いと敬遠される傾向がありますが、その点についてはどのように考えていますか。
佐藤:検査部だ薬剤部だと院内を走り廻っていますが、走り廻るほど顔がどんどん広がって、医師だけなくコ・メディカルの方々からたくさん教えられました。いざ困った時に助けられたことが多々あり、今は「足で学びを稼いでいる」と考えてます。
眞下:雑用と思うかどうかは、看護師を始め、コ・メディカルの方々とコミュニケーションがきちんと取れているかに左右されると思いますね。
田村:何でもやってみれば、見えてくるものがあります。看護師がどういう視点で患者さんを観察しケアしているか、患者さんにとって何が苦痛で何がうれしいのかを理解することも、医師の力量の1つです。
岡:1年目の市中病院で学んだことは、病院には医師や看護師の他にも、多くの職種のたくさんの人が働いており、その協力があって初めて自分が医師としての仕事ができるんだということ。自然に周りに感謝し、気遣う気持ちが産まれてきました。それまでの自分を思い出して、恥ずかしくなります。
田村:看護師を始め、コ・メディカルを含めたチーム医療のリーダーとして、リーダーシップが求められます。スタッフに「この状況ではこれは必要だ」と説明、説得する能力が不可欠で、今後年数を重ねながら学んでいってほしいと思います。

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研修に専念できる環境づくりを目指して



研修医生活の充実を目指して改善点を洗い出す

北村:さて、日本の医療・医学をリードする優れた医療人を養成してきた東大病院の研修プログラムですが、いっそうの改善を重ねていくことを考えています。
山岨:研修説明会で最も尋ねられるのが、給与や勤務時間等の処遇面の他に、研修医用宿舎についてですが、その点はいかがでしょう。
佐藤:私は1年目は抽選に当たって入寮できましたが、2年目は抽選に漏れて退寮することになってしまいました。約1年間しか住んでいないのに引越は大きな負担。東大病院で2年間研修するのだから、継続して住まわせてほしかったですね。私は1年目は抽選に当たって入寮できましたが、2年目は抽選に漏れて退寮することになってしまいました。約1年間しか住んでいないのに引越は大きな負担。東大病院で2年間研修するのだから、継続して住まわせてほしかったですね。
眞下:入寮条件から既婚者は除外されているのですが、夫は近くの市中病院で研修しているため一緒に暮らしています。1年目は慣れないことが多々あり、経済的にやりくりするのが大変でした。
山岨:研修医用宿舎の数を増やすことが今後の課題ですが、来年度から抽選に漏れた場合でも「住宅手当」に相当するものを支給する予定にしています。
岡:1年目に研修した病院には、研修医室があり、専用机もありました。研修を終えたらそこで勉強できるし、研修医仲間が集まって色々と話もできる。東大病院にはそのスペースがありませんが、是非ともほしいですね。
江頭:そもそも100名を超える研修医のためのスペースが確保されていませんね。
山岨:新しい病棟を建設中ですが、そこでの確保を進めているところです。

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オンとオフの上手な切り替えで研修医生活を楽しむ

北村:自己評価について、SEA(signifi cantevent analysis)を導入し、失敗や感動等、心に残ったことを文字として書いてみるよう薦めていますが、活用していますか。
眞下:半年程で力尽きました。
鵜沼:途中で脱落しました。
佐藤:自己評価に対して、誰かからアドバイスしてもらえれば継続できるかなと思うのですが。
北村:振り返りが自己評価に繋がるのですが、確かにアドバイスが必要かもしれません。
江頭:精神的に参っている時に相談する人はいますか。
眞下:同期の仲間や高校時代の友人とか、友人とのおしゃべりで気持ちの切り替えを積極的にするようにしています。
佐藤:私もオフの時は高校時代の友人と、他愛のない世間話で楽しむようにしています。
岡:バスケットボールやフットサル等、体を動かしたり、時間があれば実家へ戻ってリフレッシュすることを心掛けています。
山岨:卒後臨床研修の修了後、専門研修も東大病院で学びたいですか。
鵜沼:はい。東大病院の専門研修プログラムに在籍し、一度市中病院で研修を行った後、東大病院に戻ろうかと考えています。
佐藤:私は外科系プログラムに在籍し、3年程度、市中病院で研修してから大学院に進学する計画を立てています。
眞下:私も精神科プログラムで専門研修を行う予定です。
岡:私も東大病院のアレルギーリウマチ内科か皮膚科プログラムでの専門研修を考えています。
山岨:優秀な指導医の下、充実した研修プログラムで知識や技術、そして医療人としての心を貪欲に吸収して、さまざまな道を歩んでいってほしいと思います。



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【Column】取材協力
ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大


今回の座談会は、「ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大」に場所をご提供いただきました。
ドナルド・マクドナルド・ハウスは、入院している子どもの付き添いご家族のための滞在施設です。ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大は国内第8号目のハウスとして、平成23年12月に本院の構内に誕生しました。全部で12室備わっているハウスの費用は1人1日1,000円と、ご家族の負担にならないよう設定。また、ハウスは全て地域のボランティアの皆さんで支えており、遠方から付き添いに来られるご家族が看病に専念できるようサポートされています。

※平成24年5月15日 特別座談会実施
※取材協力:ドナルド・マクドナルド・ハウス 東大

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Special Discussion 特別座談会 2011年度

医師のあるべき姿を見据えた多彩な臨床研修プログラム





多様な通常プログラムと専門に特化したプログラム

北村:まず、自己紹介からお願いします。
山田:大学卒業後、東大病院のBプログラム生として、1年目は日立総合病院で研修を行い、2年目は東大病院で研修を行っています。将来の志望は消化器内科か循環器内科を考えています。
井上:外科重点プログラムに所属し、1年目は心臓/呼吸器外科に4ヶ月、大腸・肛門/血管外科に4ヶ月、あとの4ヶ月は内科をローテーションしました。2年目は先月まで麻酔科で今月は救急部にいます。将来は心臓外科に進もうと思っています。
浜田:私はCプログラムです。まだ将来的に進む診療科を決めていませんが、内科も外科も考えています。現在は必修科目である小児科にいます。
遠藤:内科重点プログラムに所属し、2年間、東大病院をローテーションしています。将来は神経内科を考えていて、難病患者を診ながら治療法を研究したいと思っています。
北村:山田先生は日立総合病院と東大病院の両方を経験していますが、どういうところが違いますか。
山田:日立総合病院では、基本的に研修医にも責任感を持たせて、治療に参加する機会を提供し、バックアップもしてくれます。しかし、患者数も多く、日常業務に追われて時間が過ぎてしまうことも多々ありました。それと比べて東大病院では医師の人数も多く、担当患者も限られているため、何か1つ行うにも何重ものチェックが入り、その中でディスカッションが行われ、最良の方法が検討されます。それが東大病院のいいところですね。
山岨:一定の修練を積んで、ある程度の技術を身につけ、ステップアップを図る時には日立総合病院のような病院が良いと思うけど、初めて研修を受ける時にはちょっと厳しいかもしれませんね。
山田:日立総合病院では、A プログラムの先生が1年目に東大病院で基礎を学んでから病院にいらしており、余裕を持って治療に取り組む姿が印象的でした。私は初めてで戸惑うことも多く、満足に消化しきれないことも多くありました。しかし、1年目で基本的な診療を一通り大枠で学ぶことができたため、これから東大病院で細かいところまで学んでいき、その過程で専門に進む道を決め、深く掘り下げられるという点ではBプログラムはいいと思います。
北村:各プログラムはどこがいいという訳ではなく、それぞれ特徴がありますからね。

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指導医の度量の広さが力量と技術を伸ばす

山岨:重点プログラムの指導はどうですか。
遠藤:Cプログラムとあまり変わりませんが、内科を1年目に8ヶ月間ローテーションできるので、知識が体系的に習得できるのがメリットです。手技の面では、どの診療科でも実施するだろう手技のほとんどを1回は経験できたことは非常に良かったと思います。
井上:外科重点プログラムの1年目は、外科を8ヶ月、内科を4ヶ月ローテーションします。8ヶ月のうち、心臓/呼吸器外科に4ヶ月、大腸・肛門/血管外科に4ヶ月というように、同じ診療科で長く研修できます。将来は外科に進むということを考えると、指導という意味ではかなり配慮してくれています。手技に関しては期待以上で、心臓/呼吸器外科をローテーションしている時には、1年目でも開胸の手技をやらせてもらえたし、大腸・肛門/血管外科でも下肢のパリックスをやらせてもらい自信がつきました。
浜田:大腸・肛門/血管外科をローテーションした時、井上先生の手技を見て4年目位の上級医かと思いました。
井上:4ヶ月いましたからね。指導医の先生から、君はただの担当医Aかもしれないけど、自分が主治医という気持ちで患者を診なければいけない、君が患者を診て責任を持って診察しなさい、その代わり「報連相(報告・連絡・相談)」はきちんとすること、何かあったら私が責任を取るから、とかなり自由にやらせていただきました。後ろで指導医の先生が見守ってくれているという安心感もありました。
北村:素晴らしい指導医ですね。責任を取るから自分で考えてやりなさいというのは。
井上:指導医の先生は、仕事を責任感のない気持ちでやっている人には任せないし、研修医の力量や技術の見極めをきちんとしていますね。
遠藤:ある程度守られた中で、伸び伸びとやっていけるのは素晴らしいですね。もちろんどの位責任感を持ってやるかという意識の問題もあるけど。
北村:東大病院では指導医講習会というのを行っています。この講習会では、研修医に命令口調で指示するとやらされているという気になるので、同じことでも問いかけながら奨励すると研修医はやる気になる、東大病院の指導医はそれを実践していますね。

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研修を経験する中で変化する志望進路

北村:事前研修の時に、失敗とか感動とか心に残ったことを文字として書いてみるというSEA(significant event analysis)というのを始めて、研修医ファイルの1頁目に「2年後はこんな医者になりたい」というのを書いてもらったのですが、たまに見ますか。
井上:はい。1年目の4月に周りに話した将来の志望ですけど、1年後の同時期にみんなと飲んだ時に話したら、最初と全然変わっていました。やはり実際に診療科をローテーションしたり、経験したりして変わっていくんだなと思いました。
山岨:志望する診療科が変わる時というのは何をきっかけに変わるんだろう。多分、先輩の姿に理想を重ねたり、何か刺激を受けたりしてというのがあるのかもしれないけど、先生方は何を重視していますか。
井上:各診療科をローテーションしてみて面白いと感じるのが一番大きいですね。その診療科の魅力というか、知的好奇心を伝えてくれる先生がいるとかですね。例えば、心臓外科は重症心不全の患者に対して補助人工心臓の植え込みを推進していて、その症例も多いし、東大病院はこの分野では世界を牽引しているという気概があって、勉強にもなったし、刺激にもなって、これからどう展開していくかを考えるとワクワクしました。だから、期待を抱かせる診療を見せることが必要だと思います。
遠藤:そういうアカデミックな部分もあると思うのですが、私は1年間の研修を通じて、それぞれの診療科で印象的な患者さんと出会いました。自分がある程度責任を持って患者さんと関わる中で、喜びもあったし、病気を治せぬ悔しい思いもありました。それは医師として始まったばかりの時に経験したことだったし、私の判断ミスではないのですが、100点の判断をできなかった患者さんというのはいつも心に残っていて、逆にそれが将来へのモチベーションになりました。
北村:浜田さんはまだ将来的に進む診療科を決めていないと言っていましたが、どんな尺度で決めたいと思っていますか。
浜田: Cプログラムでいろいろな診療科をローテーションする度に、上の先生方や学問的に触発された診療科が幾つかありました。学生時代にはあまり考えていなかった診療科もあって、選択肢が多様になりました。
北村:女性がキャリアとして働く上で、診療科を選択する時に迷いはありますか。
浜田:そうですね。総体的に女性が少ないのは、仕事と家庭の両立が厳しいからなのかとも思います。仕事と家庭を両立できることが理想なので、その点で迷っているところはあります。
北村:現在の研修制度になって女性のサポート体制がずいぶん良くなりました。この何年間かで研修医の間に出産したという人が何人もいます。2年間で終わらない場合は、その後も研修を続ければいいですしね。

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多くの人と触れ合う中で理想の医師として成長

山岨:山田先生の出身大学は、臨床の評判が高いところですよね。それなのに東大病院を選んだのは何故ですか。
山田:研究に携わりたいという想いがあって、研究という意味で東大病院の環境が整っていると思ったからです。また、全国から素晴らしい人材が集まっていることも魅力でした。
遠藤:私は、規模の大きな病院で多くの人と触れ合いながら、医師として成長したいと思いました。東大病院は全国から研修医を受け入れているし、人数が多い分、考え方も多種多様、それだけ刺激を受ける度合いも大きくて、ここで積極的に学ぼうと思っています。
浜田:同じように、見廻せばどこでも同期がいることが大きな魅力です。それに、優秀な指導医もいて、能動的に行動する人には最高の環境です。
山岨:東大病院には優秀で豊富な指導陣の下に、日本中のいろいろな大学から学生が集まってきます。さらに、多様な診療に対応できるA〜Cまでの充実したプログラムと専門分野に特化した重点プログラムを選択することで、皆さんに適した進路を見つけることができると思います。



※平成23年6月6日特別座談会実施

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Special Discussion 特別座談会 2010年度

自由度の高い研修プログラムで全ての人のロールモデルを提供





臨床と研究の両立と層の厚い指導陣に魅力

北村:東大病院での研修を選んだのはどうしてですか?
松原:私は内科志望ですが、臨床と研究を両立させたかったので、臨床と研究の両方がある東大病院を選びました。それと内科には各種のコンサルトチームがあるので、多角的な目で内科を勉強できるのではないかと思ったからです。
加藤:私も内科志望ですが、臨床と研究だけでなく、可能性を広げながら医師をやっていきたいと考えていました。あえて母校でなく、東大病院を選んだのは、やはり病院の規模とか、各診療科にスペシャリストが揃っているところに魅力を感じたからです。今月は放射線科で、来月から感染症内科に行きます。
北村:早川先生は東大卒で東大病院を選んだ訳だけど、どうしてかな?
早川:私は学生の頃から東大病院の雰囲気が好きで、個性的な先生が多くてポリクリが面白かったこともあって、最初から東大病院で研修しようと思っていました。精神神経科をはじめ、心療内科や形成外科にも惹かれて迷っていたので、研修2年目の選択期間に色々な診療科を廻れるBプログラムを志望したんです。児童精神医学に興味があったので、「こころの発達診療部」で専門的な診療や研究が行われていることも大きな魅力でしたね。専門分野に目が向いていた分、1年目は一般的な内科や外科の知識を学ぶ最後のチャンスと考えて、市中病院を志望しました。
北村:野元先生はなぜ東大病院を選んだのですか?
野元:マッチングを行おうという時に、マッチング協議会のホームページで初期研修医を受け入れている病院のリストを検索して、それから放射線学会のホームページで放射線治療の専門研修を行っているところ、専門医の教育をきっちりと行っているところを検索して照らし合わせると、23区内の市中病院では癌研有明病院とか都立駒込病院とか3つぐらいしかないんです。都立駒込病院は、メジャー科(一般的な診療科)を志望する医学生を採用したいと明快に言われて、結局どれもマッチングしなくて、やはり東大病院しかないと思いました。
北村:研修する病院を決めるのにそんなに比較するんですか。加藤先生はどのくらい検討しました?
加藤:3つか4つですね。東大病院以外は全部市中病院ですけど…。市中病院の中でも研修内容が充実していて、良い教育をしていると言われている病院を中心に検討してきて、自分が今後やっていきたい研修がどちらの病院でできるかと考えた時、やはり大学病院だと思って東大病院に決めました。
北村:野元先生はCプログラムですよね。
野元:放射線治療を幅広く習得したかったので、放射線治療で特に診るべきは前立腺だと思い、1年目の必修外科では始めに泌尿器科を廻り、次に乳腺・内分泌外科を廻りました。2年目に入り、先月は放射線科、今月は病理部を廻っています。

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指導医の知識の広さと深さを臨床の場で実感

北村:外から見た東大病院のイメージはどうなんだろう?
加藤:日本で一番の病院だろうなと思っていました。私の母校も国立大学ですが、実際に見学にきて規模の差みたいなものを感じましたから。人材が揃っているし、それが一番の利点かなと思いました。
松原:人材が豊富なことと、あと一つはアカデミックなイメージがすごくありました。実際に働いてみると、いろいろと指導してくれる先生方の知識が一人ひとり深くて、必ず根拠を示してから説明してくれるので、学び取るところが多かったというのが実感です。
北村:あと東大病院の良いところは?
松原:救急研修は多忙で勉強する暇などないというイメージだったのですが、ある程度レクチャーの時間も割いてくれるし、当直のちょっとした空き時間には先生がいろいろと指導してくれるので、バランスよく仕事と勉強の両方ができたことが思いがけなかったですね。
早川:東大というのはある種特殊な人たちが多いので、他大学の卒業生と混じって勉強するのは外の空気が吸える感じでいいですね。
加藤:私はイメージ通りでしたね。去年私が循環器系の病棟を廻っていた時、カテーテルをした後に穿刺部から出血が止まらず、血腫がたくさんできて、止血と出血を繰り返す患者さんがいました。その患者さんを診ていた途中、指導医の先生が13因子という血液凝固因子が足りないのかもしれないから、それを計るようにとの指導があり、計ってみると、13因子が普通の人より少なくなっていたのが分かりました。その先生には病棟まで直接来ていただいて、受け持ちのチームとその先生がディスカッションしながら、実際にそれはどの程度原因になっているかを話し合ったりしました。その時に、そこまで専門に特化した先生がいて、そういう先生の話を聞けるというのは東大病院ならではだと思いました。
北村:加藤先生は内科プログラムでしたね。
加藤:はい。もともと内科志望で循環器内科に進みたいと思っていますが、研修の間にできるだけ色々な内科を廻ってみたいと思って、特に学生時はできるだけ専門的な勉強を早めに始めたいと考えていました。そうなると、外科とか救急に時間を取られるよりは内科をたくさん廻れる方が自分にとってはメリットがあると思いました。内科を目指している人には魅力的だと思います。

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研修医だけの勉強会で知識・技能を練磨する

北村:私が今考えているのは、研修医同士で勉強会をやってもらいたいということです。その中で、自分が経験した症例を発表し、その後ディスカッションを行う、そんな形でね。
野元:経験した症例のディスカッションは研修医室で散々やっています。
北村:数人で集まるだけでしょう。
加藤:もっと大きな部屋があったら、大勢でできますよね。東大病院は人数が多いから難しいと思いますが、他の病院で研修している友人の話を聞くと、1年目と2年目の研修医が全員集まる部屋が大抵あって、その中で同学年とも、1年上の先輩とも親しくなっていく。そういう話を聞くと羨ましいなと思います。
北村:どこに部屋を作ったらいい?
早川:フロアー毎に作るといいんじゃないですか。
北村:フロアーを跨がって作ると、皆忙しいから集まって来ない、フロアー毎がいいですね。確かにコミュニケーションの取れる部屋があったらいいよね。
野元:内輪では結構集まっていますよ。1年目は毎週のように内科・外科でセミナーがあるので、その時に集まって話すというチャンスが結構ありました。
北村:この4月に研修を開始した1年次生はオリエンテーションを10日間位やっています。グループダイナミクスを働かそうということで、座学だけでなく、グループで賑やかにやりました。だから、4月の開始時点で、80名以上の研修医が全員名前と顔が一致していました。先生方の時は3日間だけでしたから、申し訳なかったですね。

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専門医までのキャリアパスを考えている人には最適

北村:東大病院での研修を考えている学生にPRをするとしたらどんなことがありますか?
加藤:アカデミックな視点を持ちながら臨床をやりたいという人には、向いていると思います。自分がやりたい研修というものを明確に描いていて、それと合致したら確実に期待に応えてくれると思います。
野元:内科・外科の重点プログラムができたので、本当にメジャー科(一般的な診療科)をやりたいという人には向いていると思います。優秀な人がたくさんいて、すごくマニアックなことでも相談できる人がいるので、自分がやりたいと思っていることは大概できると思います。大概の診療科が揃っているので、専門医までのキャリアパスを考えている人にとっては最適だと思います。東大病院には研修医がたくさんいて、同期の刺激もあるし、初めから将来の志望を話しておけば、研修1年目の4月から、空いている時間にキャリアパスに特化した勉強ができます。あとは文献検索が充実しているのも誇れるところです。他大から来た人にはまず文献検索のやり方を教えるんですが、目の前の患者さんのための論文を10分で引っ張り出すことができるから勉強しやすいんです。
松原:集まる研修医の先生方は本当に優秀な人ばかりで、刺激を受けて頑張れるのではないかと思います。
北村:東大病院の良いところは、文献のソフトとかコンピュータ等もそうですし、設備は間違いなく充実しています。それから、患者数や症例の種類も多い。かつて大学病院の患者数は多くなかったけれども、今は市中病院より多いと思います。だから、1年間に100症例近く診るというのはいいことだし、先生方も気付いている通り、指導医が非常に優秀です。それから研修医が多いことです。ライバルもいれば、サポーティブな関係もある。同世代の人を一つの箱の中に入れておけば、それぞれが刺激しあい切磋琢磨する、それが一番良いところです。東大病院は、恩恵を受けるけれども同時にリソースになる、人に刺激を与えられる、そんな面白い環境です。

※平成22年5月28日特別座談会実施

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