東大病院HPへ
〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1
TEL:03-3815-5411 FAX:03-5800-6937
HOME

科目別研修カリキュラムへ戻る

内科

印刷する


Ⅰ.プログラムの名称

内科卒後臨床研修プログラム(1年次)


Ⅱ.プログラムの目的と特徴

本院では、臨床研修制度における2年間の必修研修期間のうち、第1年次に6か月間の内科研修を行うこととなる。

極めて限られた期間で広範囲にわたる経験目標を達成することが求められており、従来のような専門科別の研修方式は必ずしも適切とは考えられない。いっぽう、全フロアを廻って研修することは、時間的制限もあり、困難であるばかりでなく、細分化された専門内科病棟体制では「病気は診るが人は診ない」といった本末転倒も起こり得る。

以上の点を踏まえ、本院内科では、病棟診療体制を再編成し、内科総合チーム体制を取ることで、内科卒後臨床研修プログラムをより魅力的かつ効率的に実践している。

内科病棟診療体制の理念
(1) 患者に最善の医療を提供できるよう、全ての内科を統合し、同時に専門分野の一層の充実を図る。
(2) 全人的医療を基盤として、高次専門病院としての先端医療を患者に還元する。
(3) 専門的な内容を習得しつつ、厚生労働省のガイドラインについても網羅的に達成する。
(4) 研修医の無用な過重労働を軽減し、労働者しての権利を守る。
(5) 高度専門化したスタッフも内科医としての基本に立ち返り、広く内科学を実践する医療を再獲得する。
(6) 内科の病棟は基本的に全て内科総合病棟とし、一年次研修医はそこでチーム医療の一員として働く。
(7) 患者はチームスタッフが担当するが、専門家チームと綿密な連携の下に最善の医療を提供する。
↑Page Top

Ⅱ-1.研修可能な内科系診療科


                                   
(1) 血液・腫瘍内科
(2) 消化器内科
(3) 感染症内科
(4) 老年病科
(5) 呼吸器内科
(6) アレルギー・リウマチ内科
(7) 神経内科
(8) 心療内科
(9) 循環器内科
(10) 腎臓・内分泌内科
(11) 糖尿病・代謝内科
↑Page Top

Ⅲ.教育課程

Ⅲ-1.研修医配置及び研修内容

        

1年次研修医は内科総合診療チームに所属し、担当医・主治医・管理医の指導の下、チームの一員として患者の診療に当たる。1年次の内科研修期間6ヶ月間に、ローテートすることになるが、2つのフロアを各2ヶ月、2つのフロアを1ヶ月研修する。即ち、6ヶ月間に4つの病棟チームの診療を経験することとなる。

NO 診療科 場所
(1) 血液・腫瘍内科 (5北・14北)
(2) 呼吸器内科 (13南・13北)
(3) アレルギー・リウマチ内科 (13北) 
(4) 心療内科  (13北、呼吸器内科と合同
(5) 神経内科 (13南)
(6) 循環器内科 (12南) 
(7) 消化器内科 (11南・11北)
(8) 老年病科 (11南)
(9) 混合病棟①(腎臓・内分泌内科糖尿病・代謝内科循環器内科中心) (12北)
(10) 混合病棟②(腎臓・内分泌内科糖尿病・代謝内科中心) (B4) 
(11) 混合病棟③(循環器内科呼吸器内科消化器内科中心) (B5)

図1に示すような内科総合チーム体制により入院患者の診療を行う。
内科総合チームにおける診療責任は、各内科総合チームが担う。患者の疾患・病状に応じて各専門診療科が診療に参加する。


図1 内科総合チーム体制
図1:内科総合チーム体制

内科病棟運営会議は内科科長会及びチーム管理医や各診療科より選抜されたメンバーで構成される。チーム管理医や主治医、担当医の人選に関わる。

内科総合診療チームの役割
内科診療科の患者が入院してくる可能性がある。1チームあたりの患者数は22名前後になる。
1チームの構成は講師級以上の指導医(チーム管理医)1名、助教(主治医)2名、卒後3-5年目の医師(担当医) 2名、研修医1-4名となる(図2)。研修を充実したものとするため研修医1人あたりの受持ち患者数は10人を超えないように配員する。


図2 内科総合診療チーム・専門チームの構成
図2:内科総合診療チーム・専門チームの構成
[図2]各医師の責任について
主治医の責任 :患者の具体的な診療の責任を負い、投薬、患者説明、カルテ、指示書のチェック等、具体的な責任を負う。
担当医の責任 :主治医を補佐し、研修医の直接指導に当たる。
チーム管理医の責任 :チーム全体の管理を行い、チーム医療の全般的な監督責任を負う。
↑Page Top

Ⅲ-2.教育に関する行事


(1)内科グランド・ラウンド
[目的]
臓器横断的な問題を持つ興味深い症例を紹介し、検討を行います。
[対象]
全研修医(学生もふくめどなたでも参加可)
[頻度]
半期(6か月)中に計11回(各診療科1回ずつ)
[担当]
各専門診療科当番制
[内容]
CC形式(できればMGH形式に近いもの)、コメンテーターは当該疾患についての簡単なレビューを行いつつ、症例について専門医の立場からの考察を述べる。
↑Page Top

Ⅳ-4.各診療科の個別プログラム

血液・腫瘍内科

(1) 指導可能な研修医数・指導体制
指導可能な研修医数:8名
研修医/チューベン/オーベンの3人で診療チームを構成します。診療チームの中で所見の確認、治療方針の相談、プレゼンの練習など、きめ細かい指導を行います。また、各研修医には1名のメンター(指導医)が担当し、研修に関する悩み/相談などの窓口となります。
(2) 経験できる代表的疾患
常時70名近い豊富な入院症例があり、下記に代表される疾患の診療を経験することができます。
  • 造血器悪性腫瘍(白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・アミロイドーシスなど)
  • 造血不全疾患(再生不良性貧血・骨髄異形成症候群など)
  • 骨髄増殖性疾患(真性多血症・本態性血小板血症・骨髄線維症など)
  • 自己免疫による血球減少症(特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病、溶血性貧血など)
  • 凝固異常症(播種性血管内凝固症候群、血友病、von Willebrand病など)
  • 感染症(Febrile neutropenia, septic shock, 免疫不全関連感染症)      
  • 造血幹細胞移植      
    自家移植(骨髄・末梢血幹細胞)
    血縁者間および非血縁者間移植(骨髄・末梢血幹細胞、骨髄バンク)
    臍帯血移植(臍帯血バンク)
    
また下記の項目を学習する事で、医師としての総合的な能力を高めることができます。      
  • 抗がん剤の使用方法
  • 輸血療法
  • 内科的な全身管理
  • 標準予防策をはじめとする感染制御
  • 免疫抑制時の抗生剤使用、感染管理
  • チーム医療
(3)研修スケジュール  
診療チームの1人として勤務し、その中できめ細かな指導を受け基本的な診療技術を身に付けていきます。また下記のカンファや研修医クルズスにも積極的に参加する事で、血液学/腫瘍学の最先端を学ぶことができます。
<主なカンファレンスの週刊予定>
 午前 午後  夕方 
 月 8:30 朝カンファ   17:00 リンパ腫サブカンファ 
 火     18:00 リサーチカンファレンス 
 水 8:30 朝カンファ   18:00 各種臨床カンファ
 木 8:00 チャートラウンド/教授回診  16:30 移植カンファ 18:00 研修医クルグス
 金 8:30 朝カンファ    17:00 白血病サブカンファ
     
<臨床カンファ>    
第1週:造血幹細胞移植カンファレンス(移植症例の検討と最新トピックレビュー)
第2/4週:クリニカルカンファレンス(希少疾患や問題症例について他科を交えて検討+抄読会)
第3週:臨床研究カンファレンス(臨床研究の立案、解析内容の討議)
     
<研修医クルズス>(毎週木曜開催)    
白血病、感染症、骨髄増殖性疾患、臨床検査、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、移植、教授クルズスを各1回
     
<マルクカンファ>(月一回開催)   
<その他のカンファレンス>
  • 朝カンファ(新規入院症例および問題症例に治療方針討議)
  • チャートラウンド/教授回診(全入院症例の治療方針討議)
  • 心療内科カンファレンス (移植症例を中心に週1回)
  • 白血病サブカンファ(白血病及び造血障害疾患の治療方針討議)
  • リンパ腫サブカンファ(リンパ増殖性疾患の治療方針討議)
  • 移植サブカンファ(造血幹細胞移植症例の治療方針討議)      
  • リサーチカンファレンス(当科基礎研究の討議と抄読会)
(4)アピールしたいこと
研修される先生が、優れた研究医・臨床医になるためのキャリアパスを応援するため、様々な制度を用意しています。希望に応じて、研修終了後も臨床研究などに参加し学会発表や論文指導を積極的に行っています。  
          
        
       
↑Page Top    

消化器内科

(1) 指導可能な研修医数・指導体制
1年目の研修医13名(A11北5名、A11南3名、B棟5名)まで受け入れ可能。
入院患者の担当体制は、病棟管理医の管理下で、オーベン、中ベン、研修医が病棟担当チームとなり、消化器内科の各専門グループ(肝臓、胆膵、消化管)からコンサルト医がつく。治療方針等は専門グループで決定され、コンサルト医が病棟担当医に指示を出したり、I.C.を行ったりする。 各専門グループが、世界有数の経験と技術を武器に、内視鏡や超音波を駆使した最先端のインターベンション治療を含めた消化器内科領域の医療を行っており、それを実際に間近に見ることができ、かつチームの一員としての診療にあたることができる。各専門グループが共同で診療にあたるケースも多く、また「全身を診る」ことを意識した診療を心掛けている。

(2)経験できる代表的疾患  
<2012年の当科疾患別入院件数>
肝臓疾患  合計1480人
肝細胞癌 1094人
転移性肝癌 114人
急性肝炎 1人
慢性肝疾患(HCC除く) 271人
 HBV 25人
 HCV 108人
 HBV+HCV 1人
 アルコール性 15人
 NAFLD/NASH 53人
 PBC 6人
 自己免疫性肝炎 3人
 薬剤性肝障害 2人
 その他 58人
       
胆膵疾患  合計1239人
胆嚢血石・胆嚢炎 80人
胆管血石 227人
胆道癌 215人
急性膵炎 80人
慢性膵炎 101人
自己免疫性膵炎 25人
IPMN 85人
膵癌 261人
その他 165人
消化管疾患 合計 813人
食道腫瘍 37人
食道・胃静脈瘤 75人
胃腫瘍 284人
胃・十二指腸潰瘍 22人
大腸腫瘍 227人
潰瘍性大腸炎 11人
クローン病 15人
腸閉塞・急性腹症 47人
下部消化管出血 53人
小腸疾患 31人
その他 31人
    
<2012年の当科検査・処置件数(入院・外来含む)>
上部内視鏡  11068件
下部内視鏡 5689件
小腸内視鏡 263件
食道・胃静脈瘤治療 71件
食道ESD 28件
胃ESD 220件
大腸ESD 58件
上部緊急内視鏡(静脈瘤破裂、出血性潰瘍、マロリーワイス症候群等) 397件
下部緊急内視鏡(憩室出血、出血性腸炎、S状結腸軸捻転等) 140件
腹部超音波 11805件
肝腫瘍生検 106件
背景肝生検 97件
RFA 788件
造影超音波 445件
ERCP 1002件
 EPBD・EPLBD 63件
 EST 33件
 POCS 8件
 IDUS 238件
 ENBD・EBD 577件
 EMS 45件
 膵管ステント 44件
胆膵経皮処置 431件
 PTBD 60件
 PTGBD 35件
 PTAD 25件
 PTCS 33件
ESWL 60件
EUS 466件
EUS-FNA 131件
このようにcommon diseaseから複雑な症例まで幅広い疾患を経験することができ、専門チームの一員として実際の治療現場に参加することができる。 
(3)研修スケジュール
平日は、毎朝、病棟担当チームのラウンドを行う。教授回診は、病棟を二手に分け、月曜午前と水曜午前に行われ、研修医は担当する病棟の回診に参加する。研修医は、中ベン・コンサルト医と共に入院患者の病棟での診療にあたるが、その一方で、当科では、毎曜日午前・午後とも外来患者の内視鏡・腹部超音波検査や入院患者のインターベンション治療が行われており、それら治療や検査への研修医の積極的な参加が歓迎されている。毎週月曜夕方に症例検討会・クルズスがあり、また肝臓、胆膵、消化管の専門グループカンファランスにてより専門的な症例検討を行っている。(この専門グループの症例検討への研修医の出席は義務ではないが、参加は歓迎される。)
(4)アピールしたいこと
消化器内科で扱う疾患は、その種類が多種多彩であり、肝臓・胆膵・消化管の3つの専門グループでcommon diseaseから他院より紹介された治療困難例や複雑な病態の症例まで幅広い症例に対し、内視鏡や超音波を駆使した積極的なインターベンションを行っている。肝臓、胆膵、消化管の3つの専門グループのいずれもが世界有数の診療レベルと実績を有しており、その現場を見たり、またチームの一員として参加したりすることができる。特に実績を挙げている領域として、肝臓では原発性肝癌・転移性肝癌に対する経皮的ラジオ波焼灼療法、胆膵では膵癌・胆道癌や総胆管結石による閉塞性黄疸に対する内視鏡的・経皮的ドレナージ術や超音波内視鏡的インターベンション、消化管では早期胃癌・大腸癌の内視鏡的一括切除や小腸領域の内視鏡が挙げられる。消化管出血に対する緊急内視鏡止血術や閉塞性黄疸に対する緊急内視鏡ドレナージ術も多く、そのような消化器救急診療の現場に参加することもできる。一方、インターベンションのみならず、遺伝子解析をも取り入れた肝炎や消化器癌に対する新規薬剤導入や、医師主導の自主臨床試験も積極的に行われている。また、受け持ち症例について等の学会発表を行う機会も得られる可能性がある。        
   
↑Page Top

感染症内科 【作成中】

(1) 指導可能な研修医数・指導体制
作成中
(2) 経験できる代表的疾患
作成中


(3) 研修スケジュール
月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
日曜日
作成中
(4)アピールしたいこと
作成中
↑Page Top


老年病科

(1) 指導可能な研修医数、指導体制
研修医は最大3名まで受入れ可能です。病棟は研修医の人数に応じて2~4チーム体制を取っており、各チームそれぞれに研修医が配属されます。指導は各チームに中ベン1名がつき、複数のチームを1名の大ベン(老年病専門医)が指導する体制となります。
(2) 経験できる代表的疾患
入院患者の平均年齢が79.6歳と高齢ですから、誤嚥性肺炎・尿路感染症や心不全、脳卒中などの患者が多く入院されます。また認知症を合併する患者が半数以上います。このため、認知症の診断や治療のみならず、生活習慣病の治療方針の決定や家族・介護者への介護指導など、多方面の知識が必要です。                                     一方、物忘れに限らず、転倒や睡眠障害、歩行困難など高齢者には多いのですが、原因がなかなか鑑別しにくい老年症候群と呼ばれる病態に対するアプローチを学べます。
(3) 研修スケジュール
原則として、大ベン・中ベンと共に病棟で入院患者を診療します。目標として、高齢者総合機能評価(CGA)により疾患、服薬、認知機能障害、機能障害、社会環境、情緒気分、といった項目につき患者の問題点を挙げて、その管理方針について検討していきます。定例のスケジュールは以下の通りです。毎週水曜午前にチャートラウンドおよび回診があります。毎週月曜にも症例提示カンファレンスがあります。看護・地域医療連携部との合同での退院支援カンファレンスが水曜午後にあります。土曜・日曜は休日です。 
(4) アピールしたいこと
超高齢社会を迎えた今、クリニックや介護施設で最も必要とされる知識は高齢者の疾患をいかに管理していくか、ということではないでしょうか。高齢者の病気はなかなか治しにくい、認知症患者は扱いにくい、コミュニケーションが取りづらい患者に何をしたらよいかわからない、などの経験が今後出てくるでしょう。どのようにアプローチをすればよいか、老年病科で学んでみませんか?
↑Page Top

呼吸器内科

(1) 指導可能な研修医数、指導体制
指導可能な研修医は6名まで。病棟は13南A 1チームと13北A 1チームの計2チームで、各チームは指導医(助教)1名、卒後5年目以上の若手指導医(病院診療医)1名、研修医2-3名で構成されます。   
(2) 経験できる代表的疾患    
  • 肺癌,縦隔腫瘍などの腫瘍性疾患     
  • 呼吸器感染症(細菌性肺炎,肺抗酸菌症,肺真菌症)
  • 慢性閉塞性肺疾患,気管支喘息
  • 自然気胸,
  • 特発性間質性肺炎,膠原病肺, サルコイドーシス
  • 肺血栓塞栓症     
  • 睡眠時無呼吸症候群     
   など
(3) 研修スケジュール
チームカンファレンスは毎日行われ、治療方針の決定ともに、研修医のきめ細かい指導が行われます。
 午前 午後 
 月 気管支鏡検査  
 火   呼吸器内科チャートラウンド・回診 13:30~
 水 気管支鏡検査  
 木 気管支鏡検査 呼吸器外科・放射線科合同 カンファレンス 17:00~ 胸部疾患症例検討会 18:30~(原則として第一木曜)
 金    
    
○呼吸器外科・放射線科合同カンファレンス                                               
呼吸器外科(胸腔鏡下生検、肺癌などの手術に関して)、放射線科診断部(画像診断、CTガイド下生検等に関して)、放射線科治療部 との合同でカンファレンスを行い、集学的治療が行われます。他科からの呼吸器内科・外科へのコンサルト症例も、この会で提示、討論されます。          
○胸部疾患検討会                                                               
主に肺・縦隔の腫瘍性疾患の手術症例と生検症例を対象として、術前診断・手術所見・病理所見を総合的に検討する、放射線科・病理部・呼吸器外科・呼吸器内科の合同検討会です。各症例の画像所見・手術所見・病理所見について各分野の専門家の解説を聞くことができ、呼吸器内科の研修上非常に有益です。
(4) アピールしたいこと
呼吸器内科は、肺癌、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、呼吸器感染症、間質性肺炎、過敏性肺炎、サルコイドーシスなどのアレルギー・免疫疾患、呼吸不全など非常に多岐にわたる疾患を扱うことが特徴です。近年、肺癌、COPDなどの呼吸器疾患の増加は著しく、呼吸器内科の需要はますます高まっています。他の診療科とまたがる疾患も多く、またいずれの科を専攻するにしろ、胸部X線写真の読影、肺炎の診療は、すべての医師が身につける必要があり、呼吸器内科の研修は必須と思われます
・呼吸器内科の研修では、生涯必須となる胸部X線写真の読影の基礎を徹底的に指導します。                  ・呼吸器感染症に対しては、基本的な抗生物質使用の考え方を学ぶことができます。                         ・肺癌診療に関しては、エビデンスに基づいた診断、治療の知識の習得のみならず、緩和医療など全人的な医療を学ぶことができます。
↑Page Top

アレルギ-・リウマチ内科

(1)指導可能な研修医数、指導体制
1年目の研修医は同時期に上限2名まで受け入れ可能である。    
指導体制としては、研修医は原則として各病棟チーム(A, B)に配属され、病棟患者の診療にあたる。病棟チームは卒後4-7年目の担当医、主治医(助教)によるチームで構成され、身体所見の取り方、検査計画、治療計画などに関して直接の指導がなされる。さらに、病棟カンファ、臓器別カンファ、チャートラウンド、教授回診は週1回行われており、教授、講師から指導を受ける機会がある。定期的に症例検討会、クルズスも開催されており、希望者は参加して担当症例以外の疾患について勉強する機会も設けられている。
(2)経験できる代表的疾患
膠原病、リウマチ性疾患を主な診療対象としている。市中病院と比較して、重症の膠原病症例を多く経験できる。また当科外来患者に発症した合併症(感染症など)を診療する機会も多いため、general physicianとしての経験も積むことができる。
【代表的な疾患】                                                                 関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、炎症性筋炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、血管炎症候群、ベーチェット病、自己炎症症候群、気管支喘息、薬剤アレルギー     
(3)研修スケジュール
原則毎日病棟チームごとのチームカンファを行い、症例に関する方針を検討する。     
【週間予定】
月曜日 午後  チャートラウンド
火曜日 午後 教授回診、夕方 リウマチカンファ(不定期)
木曜日 夕方 臓器別カンファ
    
【勉強会】
月曜日 夕方 English journal Club
金曜日 夕方 Journal Club (不定期、臨床研究者育成プログラム)
    
(4)アピールしたいこと
リウマチ・膠原病は免疫の異常を原因とする疾患群であり、近年その病態が急速に明らかとなるとともに、治療法・薬剤についても生物学的製剤、分子標的薬により大きく変わりつつある領域である。当科の研修では発展しつつあるリウマチ・膠原病臨床の面白さを実感してもらえると思う。
また、診療に当たっては、最新のエビデンスに基づいた臨床判断を行うとともに、臨床免疫学の知識、経験に基づいた個々の症例の免疫学的基盤にまで踏み込んだ理解を行うように心がけており、学問的にも深く勉強できる。また当科の疾患は複数臓器にわたることが多く、また合併症入院も多いため、総合内科的な診療についても学ぶことができる。
    
↑Page Top

神経内科

(1)指導可能な研修医数、指導体制
 指導可能な研修医は6名まで、病棟は3チーム体制で構成されている。各チームは卒後5年目以上の指導医3名、卒後3年目以上の若手指導医1名で管理・運営され、研修医は各チーム2名で指導可能である
(2)経験できる代表的疾患
神経変性疾患(パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症など)
免疫性神経疾患(多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、筋炎など)、感染性疾患(脳炎、髄膜炎など)
血管障害(脳梗塞、脳出血など)
筋疾患その他(筋ジストロフィー、てんかん、ミトコンドリア脳筋症など)
(3)研修スケジュール
月曜日 18:00~20:00 神経生理検査カンファランス 症例のある場合はCPC
火曜日 クリニカルカンファランス・チャートラウンド(症例検討会) 8:00~12:00
     病棟回診 13:00~15:00
水曜日 18:00~19:30 神経筋病理カンファ(3研)
木曜日 16:00~18:00 遺伝子カンファランス
金曜日 18:00~19:30 病棟症例カンファランス
(4)アピールしたいこと
 脳血管障害などのcommon diseaseの他、一般病院ではなかなか経験することのできない神経変性疾患、神経免疫疾患などに触れることができる。神経内科領域は、原因不明の疾患が多く治療が困難な疾患が多かったが、この10年間の神経学領域の研究の進歩により、多くの疾患で病因、病態機序の解明が飛躍的に進んでいる。今後は、さらなる疾患の病態の解明と同時に病態の明らかになった疾患の治療に関する研究の進歩、およびその臨床応用が期待される。
 神経学的診察については、指導医のもと丁寧な病歴聴取や診察ができるよう指導を行うとともに、様々な疾患について診断のための検査計画をたて、病態や局所診断に基づいて適切な治療法を考えていけるような体制をとっている。また病棟で行われる各種のカンファランスを通じて、様々な専門領域の神経内科専門医から最新の疾患の知見・治療法等などについての指導を受けることができる。希望者には、各種検査を含め、更に踏み込んだ実地指導を専門家から受ける機会が用意されている。神経内科以外に進路に進んだ場合も場合にも十分応用がきく基本的能力をつけることができる。意欲のある研修医の皆さんの積極的な研修を期待している。
↑Page Top

心療内科

(1)指導可能な研修医数、指導体制
心療内科は13階北病棟で入院診療を行っており、呼吸器内科と合同で1年目研修医の初期研修を行っている。病棟指導医、病棟担当医が各1名おり、それに加えて准教授以下の医局スタッフによる指導を行っている。同時期に指導可能な研修医数としては、呼吸器内科との合同チームで2-3名程度を予定している。
(2)経験できる代表的疾患
当科は摂食障害の入院治療を行う日本でも数少ない医療機関であり、入院患者の約8割が摂食障害(神経性食欲不振症や神経性大食症)である。その他心身症、気分障害(大うつ病性障害など)、不安障害(パニック障害、強迫性障害など)などの患者を受け持つこともある。
(3)研修スケジュール
1年目研修医は呼吸器内科の患者も同時に受け持つことになるが、心療内科のスケジュールのみ以下に記載する。
月曜:採血、体重測定、患者面接(15時~17時)
火曜:病棟回診
水曜:病棟回診
木曜:病棟カンファレンス(8時30分~9時)、心療内科カンファレンス・回診(10時30分~12時)
金曜:病棟回診
(4)アピールしたいこと
摂食障害は特に若年者において患者数が急速に増加している予後不良疾患であるが、医療者の認知度が低く、長期間見逃されるケースも少なくない。摂食障害の診療について体系的に学ぶとともに、認知行動療法などの心理療法と栄養不良患者の全身管理という、心身両面の治療を同時に研修できるのが当科の最大の特徴である。希望者は外来の予診に関わることも可能である。
↑Page Top

循環器内科

(1)指導可能な研修医数、指導体制
★ 当科の患者は、A棟12階南病棟(管理医2名、オーベン4名、中ベン4名)をメインに、A棟12階北病棟(オーベン1名、中ベン1名)、B棟5階(オーベン1名、中ベン1名)、CCUなどに、60-70名、入院している。1年目の研修医は、CCU以外の一般病棟に配属される。
★ 12階南病棟では、指導可能な1年目の初期研修医は、5人程度まで。指導体制は、他病棟と同じで、管理医・オーベン・中ベン・研修医の体制。A, B の2チームに分かれている。
★ オーベンと一部重複するが、虚血・心不全・不整脈・CCU・心エコーの主任を指名して、専門領域の疾患を統括している。
(2)経験できる代表的疾患
虚血性心疾患、心不全、心移植関連疾患、不整脈、肺高血圧、成人先天性心疾患など、循環器内科のほぼ全疾患を経験できる。ただし、CCU症例を直接担当するのは2年目研修医(原則CCU配属)である。1年目研修医は、CCUから一般病棟にステップダウンしてからの診療にあたる。厚生労働省の「臨牀研修の到達目標」の「経験が求められる疾患・病態
(3)研修スケジュール
★ 研修期間は、1ヶ月か2ヶ月で、総合研修センターが決定する。
★ 週間スケジュールは、木曜午前が、チャートラウンドと回診。木曜昼に、Clinical Conferenceなどを不定期開催。
★ 一日のスケジュールは、朝、新患Presentationと、チーム打ち合わせ。夕方、カテーテルConferenceが行われている。
(4)アピールしたいこと
★ 当科は、循環器内科疾患の、ほぼ全域をカバーしています。特に、重症心不全や移植医療については、日本有数のセン  ターです。循環器に少しでも興味のあるひとは、是非、初期研修にいらしてください。
★ 他科でも役立つ、心電図判読、心エコー検査の指導も力を入れています。他科を専攻するうえでも、循環器緊急への対応  、循環管理など、有用な研修を提供したいと思います。
★ 各個人の要望には、なるべく、柔軟に対応したいと思いますので、まずはご相談下さい。
↑Page Top

腎臓・内分泌内科

(1)指導可能な研修医数、指導体制
腎臓・内分泌内科の研修は主として入院棟A12階北病棟(A12N)またはB4階病棟(B4)において行われる。A12Nでは主治医2名(通称オーベン、腎臓1名・内分泌1名)・担当医3名(通称中ベン、腎臓2名・内分泌1名)が常駐し、指導に当たっている。B4においては、主治医1名・担当医2名が指導を行っている。
(2)経験できる代表的疾患
腎臓
1. 腎不全・CKD関連
保存期慢性腎不全(糖尿病性腎症・高血圧性腎硬化症・)・末期腎不全(血液透析・腹膜透析・腎移植)・急性腎障害など
2. 腎炎・ネフローゼ症候群
微小変化型ネフローゼ症候群・膜性腎症・IgA腎症・巣状分節性糸球体硬化症・急速進行性糸球体腎炎・急性糸球体腎炎・膠原病関連腎症・間質性腎炎など
3. その他
腎不全患者の合併症(腹膜透析関連感染症・透析患者に合併する感染症・心血管疾患・バスキュラーアクセス不全など)
尿路感染症(急性腎盂腎炎・嚢胞内感染症など)
薬剤性腎障害・血栓性微小血管症・コレステロール塞栓症など

内分泌
1. 下垂体疾患
下垂体腫瘍・クッシング病・プロラクチン産生腫瘍・先端巨大症・TSH産生下垂体腺腫・下垂体機能低下症
2. 甲状腺疾患
バセドウ病・橋本病・甲状腺機能低下症・甲状腺結節
3. 副甲状腺・骨代謝疾患
原発性副甲状腺機能亢進症・副甲状腺機能低下症・骨軟化症・骨粗鬆症
4. 副腎疾患
原発性アルドステロン症・クッシング症候群・褐色細胞腫・副腎腫瘍・副腎癌・副腎皮質機能低下症
5. 神経内分泌腫瘍
インスリノーマ・ガストリノーマ
6. 家族性内分泌腫瘍
多発性内分泌腫瘍症1型・多発性内分泌腫瘍症2型など
7. 高血圧関連
本態性高血圧・二次性高血圧(腎実質性高血圧・腎血管性高血圧・原発性アルドステロン症など)・悪性高血圧

(3)研修スケジュール
平日毎朝8:30 – 9:00頃 病棟カンファレンス(夕の病棟カンファレンスのスケジュールは病棟管理医の方針により決定)

月曜日 18-19 内分泌カンファレンス
火曜日 10:10-12:00 症例検討会 13:30-14:30 教授回診 17:30-19:30 クリニカルカンファレンス・リサーチカンファレンス(月1回)18:00 – 19:00 腎生検カンファレンス(月1回)
水曜日
木曜日 16:00 – 17:00 透析カンファレンス
金曜日
土・日曜日 月2回程度病棟当番

(4)アピールしたいこと
腎臓・内分泌の上記各疾患の他、その共通領域とも言える、高血圧や水・電解質異常とその管理について研鑽を積むことができる。糖尿病・代謝内科や循環器内科とも同じ病棟で診療を行っており、このような領域の疾患は互いに合併することも多く、横断的かつ実践的に学ぶことができるのが特徴である。
腎臓領域においては、腎炎・ネフローゼ症候群の各種疾患の診断(腎生検による病理学的診断を含む)と治療(ステロイド・免疫抑制薬の適応・使用法)や腎不全診療(保存期腎不全から維持透析患者合併症まで)が中心となる。これらのマネジメントや、体液恒常性維持機能が低下した患者に対してどのような体液管理を行うかということは全身管理を学ぶ上で非常に役に立つと考えられる。
↑Page Top

糖尿病・代謝内科

(1)指導可能な研修医数、指導体制
研修医数:12階北全体で6名前後、B棟4階で5名前後(いずれも混合病棟)
指導体制:1人の入院患者を研修医と担当医(中ベン)および主治医の3人で診療する体制をとっている。担当医は原則的に内科研修終了後1-5年の若い世代の医師であり、主治医は専門家としての経験豊かな助教が勤めている。週1回のチャートラウンドおよび科長回診で症例のプレゼンテーションを行い教授・准教授の指導を受ける。
(2)経験できる代表的疾患
1型糖尿病、2型糖尿病、その他の糖尿病(遺伝子異常、薬剤性など)
脂質異常症(高脂血症)
糖尿病性ケトアシドーシス
低血糖症
糖尿病合併症
肥満症
メタボリックシンドローム
(3)研修スケジュール
毎週月曜(祝日の際は火曜)午後:チャートラウンドおよび科長回診
12階北:朝適宜チームカンファ、月・水・金曜午後5時から病棟カンファ
B棟4階:毎朝午前8時30分から病棟カンファ、夕方適宜チームカンファ
(4)アピールしたいこと
糖尿病は将来どの診療科に進むことになっても必ず出会うことになる疾患の一つであり、当科研修で、専門家による血糖管理の理論と数多ある薬剤の選択調整を実地に学ぶことができる。また糖尿病は全身疾患であり、他疾患を合併した複雑な病態を評価考察する上で丹念な診察が必要とされ、内科診療の基礎力を培うことができる。患者の日常生活への傾聴から始まる生活習慣病診療は将来外来でプライマリケアを実践する際の基本となる。
↑Page Top

Copyright © 東京大学医学部附属病院 総合研修センター. All Rights Reserved.