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薬理動態学

講座長挨拶

 平成19年4月より、薬理動態学寄付講座が東大病院薬剤部を親講座とし、製薬会社7社(アステラス製薬株式会社、エーザイ株式会社、塩野義製薬株式会社、第一三共株式会社、武田薬品工業株式会社、ノバルティスファーマ株式会社、万有製薬株式会社)のご賛意を得てスタートしました。関係各位のご協力に改めて感謝申し上げます。研究室は22世紀医療センター8Fに設置されます。2007年6月現在、研究設備はまだ準備中ですが、2007年秋にはLC-MS/MSを始めとする最新の機器が整えられる予定です。
 「薬理動態学」はどこかで聞いた名前と感じられるかもしれませんが、薬理学、臨床薬理学、薬物動態学を背景とした新しい造語です。薬物動態学の定量性、予測性、機構の理解などの性質を生かして、薬の濃度だけではなく、その薬効、安全性を解析したいとの考えが基本にあります。最先端医療を担う病院に存在する研究室として、患者さんからご提供いただく生体試料を積極的に分析し、薬物濃度や各種のバイオマーカーおよび遺伝子に関する情報を得て、理想的な薬剤選択、投与量調節を実現する研究を行います。また、そのデータを一般化して提供することで、新たな医療を切り拓く新薬開発に貢献します。
 まだスタートしたばかりのひよこ講座ではありますが、研究、医療、そして教育を通して今後の東京大学医学部附属病院の活動の一助となるべく努力して参ります。謹んで皆様のご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。


客員准教授  樋坂 章博

 

連絡先

住所: 〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1 中央診療棟2 8階
電話番号: 03-3815-5411(代表) 内線30754
Eメール: hisaka-tky@umin.ac.jp
講座HP: 準備中

 

講座概要

 薬の作用の個人差の原因には、薬物濃度のばらつきと生体の感受性のばらつきの2種類があります。前者には、代謝分解を掌る代謝酵素と細胞膜透過を調節するトランスポーターが重要な役割を果たしており、その発現レベルや遺伝子変異、あるいは阻害薬の共存が大きな個人差の原因となります。もう1つの薬に対する感受性のばらつきを予測するには、薬ごとに異なる効果や副作用のメカニズム、さらには疾患のメカニズムの本質を知ることが必要です。
 前者の薬物濃度については、「薬物動態学」の発達により試験管レベル (in vitro) の実験からヒト (in vivo)への予測が可能となり、そのために新薬開発においては適切な候補品の早期選択が可能となってきました。しかし、この技術を日常診療で薬の作用の個人差の予測に応用するには、膨大な選択肢のある現代の医療を考慮した系統的な研究が必要です。後者の感受性の問題は、定量的な検討がまだ十分には進められていません。
 本講座は、実用的な薬効予測および個別化医療を可能にすることをその使命とし、薬物動態と感受性の問題を総合して評価、解析、予測する研究を行います。その方針として、薬物治療のメカニズムの本質的な問題を見出してそこに解析を集中させること、可能な限り薬の作用をエンドポイントとすることが重要と考えます。薬理動態の予測を可能とすることは、一方で合理的な創薬戦略の構築を可能とし、新薬開発のリスクを低減させます。また本講座の活動は、薬を統合的に理解し、創薬や適正使用の専門知識を有する人材の育成にも貢献します。

 

研究内容

 薬理動態を定量的に解析する技術を確立し、治療効果を予測して個別化医療を実現する。

(1) 薬理動態の予測技術を整備する。In vitro評価系の確立とモデルの構築。
(2) 予測を臨床試験で検証する。LC-MS/MSによる高感度の網羅的分析、PETなどの画像化技術を応用する。
(3) 薬物動態・薬力学・疾患進展のモデルを統合し、病態と遺伝子情報等から処方設計を可能とするツールを開発する。

 

実績

 

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