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プレス発表

【プレスリリース】経口糖尿病薬の副作用による浮腫発症のメカニズムを同定

 2011年05月04日

経口糖尿病薬として知られるチアゾリジン誘導体は、細胞核内の受容体であるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPAR)に結合し、代謝に関連する遺伝子の転写を調節してインスリン作用を増強させます。この働きによってインスリン抵抗性が改善し血糖値も下がるため、糖尿病の治療に広く使用されています。しかし副作用として体液貯留を伴う浮腫を生じることがあり、また心不全が悪化することもあるため、心機能が著しく低下している場合には使用できません。チアゾリジン誘導体による浮腫発症のメカニズムとして、腎臓の遠位尿細管ナトリウム輸送体遺伝子の発現が増加することが原因の一つと考えられてきましたが詳細は不明でした。

この度、東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 講師 関常司と 教授 藤田敏郎らのグループは、近位尿細管では遠位尿細管と異なり、PPARに結合したチアゾリジン誘導体が遺伝子転写の調節を介さずに速やかに腎臓のナトリウム再吸収を亢進させることを発見しました(米国雑誌Cell Metabolism オンライン版にて日本時間5 月4 日午前1 時に発表)。この発見は、これまで主に遺伝子転写調節を介して働くと考えられてきたPPAR の新たな生理機能を明らかにしたもので、チアゾリジン誘導体による浮腫発症の予防や、浮腫を起こさない新しい糖尿病薬の開発につながることが期待されます。

※ 詳細は添付のリリース文書をご覧下さい。

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