受診・お見舞い

手術部

手術部 部長 安原 洋

 

 

お知らせ

平成19年(2007年)1月4日から新中央診療棟2の手術室が稼動になり、その後、手術件数は順調に増加しています。
平成21年の総手術件数は9,957件で、平成22年1月の月間手術件数は768件です。
平成19年4月2日からは高画質術野カメラの画像を手術室から院内ネットワークシステム経由で、医局と病棟に配信しています。
これからも、これまで以上に手術室の運用の効率化、情報伝達の円滑化を図り、「患者さんにやさしい」、安全な手術環境づくりを目指します。

概要

手術部は入院患者さんと一部の外来患者さんに対する定時・緊急手術が行われる施設です。
東大病院手術部では、平成19年1月から中央診療棟2の手術室が稼動し、11室が追加されたため、稼働可能手術室が合計23室となりました。平成21年の年間手術件数は9,900件を超え、稼動手術台1台当たりの手術件数と併せ、全国の国立大学病院中、群を抜いた実績を上げています。一方、手術手技や手術機器の急速な進歩により、手術は高度化・複雑化し、長時間を要する手術も増加しています。
このような手術をとりまく環境の大きな変化の中で、東大病院は平成16年4月から独立法人化し、中央診療部門として手術部が院内で果たすべき役割は、ますます重要になっています。東大手術部では、患者さんの健康回復とサービス向上を主眼に、安全で効率的な手術環境の維持を目標に仕事をしています。
また、東大手術部は、手術部に特化した医療人の教育機関として、高度先進医療を支え、チーム医療を担う手術部職員の育成にも力を入れています。

業務内容
1. 手術室の管理、運営

ますます増加する定時手術と救急手術が、安全かつ効率的に行われるよう、手術室の環境整備と手術を支援する職員の配置、手術で使用するあらゆる医療機器の調達と管理を行っています。
具体的には、物流システム導入で、安定的に器材や医療材料を現場に供給するとともに、職員の業務を標準化することでリスク管理を行っています。また、病院経営を視野においた、手術室の経営的な収支把握にも力を入れています。
手術部の教官は、手術や手術環境整備に関する知識を背景として、手術部の管理、運営に関する高度な知識と技能を有した専門職員です。


2. 手術室の清潔環境の維持

手術が行われる手術室は当然清潔な環境が保たれていなければなりません。手術室の清潔環境を維持するためには、フィルターを介した手術室内換気、手術室内の温度管理、手術室内の清掃方法はもとより、手術室への患者、医師の入室経路、手術で使用する機器の搬入経路、手術に伴って発生する医療廃棄物の処理方法など多くの要因を検討する必要があります。
専門分野の推奨業務、関連法規に則ってこれらの業務基準を維持することも手術部職員の仕事です。


3. 「手術医学」に関する研究

高度化、複雑化する手術に対応するよう手術を行う環境を維持していくは、背景となる学問的な裏付けが必要になります。
「手術医学」は、これらの業務を専門的にあつかう分野ですが、東大手術部では、次のような課題についてエビデンスに基づく研究を行い、これらの研究成果をもとに先進医療の手術にも対応しています。

 ○ 手術部内のリスク管理 、医療安全の確保
 ○ 手術室稼動の効率化 、手術室の有効利用
 ○ バーコードによる患者看視 、個人確認
 ○ コンピューターによる術中患者監視装置開発、患者情報のIT化
 ○ 手術で使用する材料、機器の洗浄・消毒・滅菌法と周術期の感染制御
 ○ Computer Assisted Surgeryの手術機器 導入と支援
 ○ 顕微鏡、内視鏡手術の手術機器導入と手術支援
 ○ IT技術を用いた術野映像・画像の高度処理、共有化
 ○ 二次元バーコードによる手術材料管理、病院経営指標の作成
 ○ 手術室の建築設計、環境工学
 ○ 手術用ME機器、電気安全工学

4. 医学部学生、研修医、手術部職員教育

手術部の運営、管理には、手術を安全、効率的に行うコミュニケーション能力と手術環境の維持に関しての専門的知識を有した人材が不可欠です。そのため、学生、研修医、手術部職員の教育には特に力を入れています。このような教育をとおして、医師、職員は手術を支援する環境の大切さを学ぶことができます。
医学部学生2年生(M2)を対象に、外科系統講義を行い、無菌操作、滅菌法、消毒法、周術期の感染防止法、生体反応などについて講義を行っています。また、外科系のベッドサイド教育が開始される前に、手術時手洗い法、ガウンテクニック、周術期感染防止法などについて実習指導しています。実習には、手術器械の洗浄・消毒・滅菌工程の見学も取り入れられています。
独立法人化とともに全ての研修医を対象に外科研修が必修化されました。毎年4月に、手術部を利用する全ての診療科の新研修医を対象に、手術時の手洗い実習や手術部利用に関するオリエンテーションを行っています。
新人手術部専属職員に対しては、手術部の実務を通して、手術支援を安全、効率的に行うコミュニケーション能力の育成を行っています。また、診療各科からの短期の専属職員も積極的に受け入れています。


5. 看護学生教育、手術部専属看護師養成

術者は、手洗い看護師、外回り看護師の協力があって初めて円滑な手術を行うことができます。看護師は、手術で使用される器械のチェック、カウントなどをとおして手術の安全にも貢献しています。手術部での仕事は、将来どのような看護の道に進んでも、きっと役に立つ貴重な経験になります。東大手術部は、看護部との連携のもと、看護師の教育にも力を入れており、ベテラン看護師に対しても、新人看護師に対しても、最良の教育プログラムを用意しています。新人看護師は、手術部で手術に係る経験をとおして、手術患者の心のケアなど病棟や外来の診療では体験できない看護の一面を体得することができます。また、ベテラン看護師に対しては、手術室看護師(認定看護師)の資格取得を支援しています。


6. 手術部技術員養成、臨床工学技士の養成

高度化、複雑化する手術は、精密医療機器への依存度が今後ますます高くなると考えられます。そのような手術において、臨床工学技士はこれまで以上に重要な役割を果たすことになると考えられます。東大手術部は、医療機器管理部との連携のもと、臨床工学技士養成のためのフィールドを提供し、その教育を支援しています。また、東大手術部は、材料管理部との連携のもと、滅菌技士のためのフィールドも提供し、その育成を支援しています。

組織紹介

東京大学医学附属病院手術部の紹介
東大病院手術部は、昭和30年7月に大学病院の手術室を中央化する目的で、わが国で最初に設立されました。開設時、手術部は、昭和62年12月まで、旧外科病棟3階および4階に設置されました。昭和62年10月には、東大病院改築の第Ⅰ期計画で新たに建設された中央診療棟1の4階に手術室12室と付属室が完成したため、新中央診療棟(第I期部分)の4階に移転しました。

その後、平成13年7月に本院と分院が統合され、同年9月には新入院棟開設により、手術件数急増が予想されたため、平成13年10月から新中央診療棟(第II期部分)が完成するまでの措置として、従来の手術室12室に加え、新入院棟4階のICU・HCU処置室を15号室、外来棟1階の整形外科外来手術室を16号室として中央化して手術室として使用しました。16号室では、その間は、整形外科の外来手術も併せて行いました。平成19年1月よりは、中央診療棟2の手術室が稼動し、手術室は合計23室となっています。
手術列に関しては平成13年9月までは9.2列/日でしたが、その後12.5列/日となり、平成19年1月には、14列/日、平成19年6月には、16列/日となっています。今後は、平成20年5月には18.5列/日となり、平成21年10月には、一部外来手術を含めて19.5列/日で、手術室を使用しています。また、臨時・救急手術枠はこれとは別に1列/日で使用しています。
年間総手術件数は、平成17年8,013例(うち救急手術1,129例)、平成18年8,322例(うち救急手術1,224例)、平成19年9,374件(うち救急手術1,136件)、平成20年9,868件(うち救急手術1,268件)、平成21年9,957件(うち救急手術1,282件)と毎年増加がみられます。
今後は、定期的に手術室の利用状況を調査し、より効率的な部屋利用の方法も検討していく予定です。

現在の手術部の構成は、部長、副部長、専任講師、非常勤講師、各1名、助手2名、看護師長1名、主任副師長3名、副師長3名、看護職員77名、職員11名となっています。さらに、医事課より医事課職員2名、検査部より臨床検査技師1名、医用機器管理部より臨床工学士4‐5名およびその他の部門から職員5‐6名が、連日、手術部へ派遣されています。

安原 洋 教授(部長)
三村 芳和 准教授(材料管理部部長)
深柄 和彦 准教授(材料管理部副部長)
上寺 祐之 客員准教授(医療環境管理学)
小松 孝美 講師(副部長)
福島 亮治 非常勤講師
大林 俊彦 助教(手術・材料管理部)
斎藤 祐平 助教(医療環境管理学)

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