緩和ケア診療部


がん治療の進歩にもかかわらず、がんにかかった方の半数が、がんで命を落としてしまいます。
がんは最初の治療で、治癒が得られるかどうかが、ほとんど決まってしまいます。初回治療がうまくいかなかった患者さんは、数ヶ月から数年の闘病の後、亡くなられます。この方々こそ、適切な医療を必要とするはずですが、これまでのわが国のがん医療では、治癒率の向上にもっぱら注力してきたと言えます。このため、結果的に「緩和ケア」の考え方が非常に遅れています。 緩和ケアとは、治癒を目的とした治療に反応しなくなった患者に対する積極的で全人的なケアで、痛み、その他の症状コントロール、心理面、社会面、精神面のケアを最優先課題としますが、早期のがんにおいても、がん治療の過程においても適用されるべきです。 東大病院緩和ケア診療部では、緩和ケアチームを中心として、単に身体症状のコントロールだけでなく、こころのケアや社会的なサポートも同時に行い、患者さんのQOL(Quality of life)を総合的に高めることを目的として活動を行っています。また、医学部生などの教育や緩和医療学研究の拠点ともなっています。
(緩和ケア診療部長 中川恵一)

お知らせ
<東大病院における緩和ケア>
当院では、一般病床に入院されている患者さん及びそのご家族を対象とする院内コンサルテーション型の緩和ケアを行っております(緩和ケアチーム)。主治医が疾患そのものの治療を行うとすれば、緩和ケアチームは疾患及びその治療に伴う苦痛の緩和を目標としています。がんと診断された早期の時点から、緩和ケアチームが主治医や病棟スタッフと協力して患者さん・ご家族のサポートをさせて頂くことで、入院治療生活にともなう不安・苦痛を出来る限り軽減するとともに、よりその方らしい生き方を選択するためのお手伝いをしております。
緩和ケアチームの介入を希望される場合は、主治医または担当看護師へその旨お伝えいただき、「緩和ケアチーム依頼状」を書いて連絡してもらう必要があります。電話連絡があった当日または翌日、緩和ケアチームメンバーが直接病室へお伺いして詳しい説明と診察を行い、その日からケアを開始させていただきます。また、外来において専門的な緩和ケアを提供できる体制をとっております。当院では厚生労働省の定める正式な緩和ケアチームとしての要件を満たして活動しており、介入開始から中止または退院まで、緩和ケア診療加算が加算されます。
(1日あたり3000円:患者負担額は3割負担で900円、1割負担で300円)

緩和ケア診療部 部長 中川恵一

緩和ケア診療部 部長 中川恵一
概要

緩和ケアの理念と緩和ケアチームの紹介PDFPDF(PDF・8.2MB)
「がんの痛みをとるには」(患者さん向け)PDFPDF(PDF・75.7KB)
「がん疼痛コントロールの考え方」(医師向け)PDFPDF(PDF・16.5KB)
■SPIKESのススメ(医師向け)
 悪い知らせを伝えなければならない仕事は、ガン患者を診る全ての過程で頻回に起こりうることです。
ガンの診断、進行、予後についての正確な情報を患者に伝えることは、臨床医にとって非常に困難で
ストレスの多い仕事といえます。悪い知らせと患者の希望や期待とのバランスを取らなければならな
い一方で、治療が上手く行かなかったときには、患者の失望感もしくは不成功感に対処する必要があ
ります。そこで、このような困難な状況において患者を心理的にサポートする有用なプロトコール
- SPIKES - を紹介したいと思います。
SPIKESはMD Anderson Cancer CenterのDr. Baileとトロント大学のDr. Buckmanにより開発された「悪
い知らせを伝えるとき」に焦点を当てたコミュニケーション・スキルです。病名・病状告知、再発を伝える
など、難しいコミュニケーションの場で役立つ6つのポイントが挙げられています。
悪い知らせを伝える6段階プロトコール :SPIKES(医師向け)PDFPDF(PDF・22.0KB)

■化学療法の悪心・嘔吐対策 東大病院 制吐療法ガイドライン 平成18年4月26日改定

 周知の通り、悪心・嘔吐の発現には第4脳室最後野に存在するCTZと延髄の孤束核を含む外側網
様体に存在する嘔吐中枢が関与しています。これらはさまざまな神経伝達物質によって刺激されま
すが、その中でも特に重要なものはドーパミン、セロトニンおよびニューロキニンです。制吐剤はこれ
らの受容体に拮抗して作用します。現在、制吐治療の中心はグラニセトロン、オンダンセトロン、ドラ
セトロンなどの5-HT3受容体拮抗剤です。これらの薬剤の投与によって、急性嘔吐はシスプラチンで
70%、シクロフォスファミなどで85%が完全に制御できるようになってきています。

制吐療法ガイドラインの目標は、「悪心・嘔吐を治療することではなく完全に予防すること」です。
5-HT3受容体拮抗剤の開発などによって制吐療法の適用も広がりをみせています。この目標を達成
するためには患者に適した制吐剤の選択が重要であり、エビデンスに基づいたガイドラインの利用が
勧められます。

本ガイドラインでは、高・中等度の催吐リスクのある抗癌剤の悪心・嘔吐対策として5-HT3受容体拮抗
剤と副腎皮質ホルモン(デキサメタゾン)の併用を勧めています。なぜなら、高・中等度の催吐リスクの
ある抗癌剤を投与する場合、多くの臨床試験で5-HT3受容拮抗剤とデキサメタゾンの併用がそれぞれ
の単独療法より高い完全防止率が得られることが報告されているからです。

一般的に急性の悪心・嘔吐(= 抗癌剤点滴後24時間以内の悪心・嘔吐)、遅延性の悪心・嘔吐(= 抗癌
剤点滴24時間以降の悪心・嘔吐)および予期性anticipatoryの悪心・嘔吐(抗癌剤投与前)がよく知られ
ていますが、制吐剤の予防的投与を受けてもなお悪心・嘔吐を呈する患者がいます。このような悪心・
嘔吐を突発性breakthroughと呼び、適切な制吐剤の投与を受けているにもかかわらず発現する悪心・
嘔吐と定義されています。また、抵抗性refractoryと呼ばれる悪心・嘔吐もあります。これは前回の化学
療法で制吐療法を施行したがコントロール不良で、さらに次の化学療法施行時においても制吐剤の投
与を受けたにもかかわらず発現するものをいいます。

嘔吐よりもコントロールが困難なのは悪心です。悪心が発現する機序は不明な点が多く、一般的に化学
療法剤における悪心は嘔吐よりも頻回に起こることが知られています。また、悪心の防止率は嘔吐の防
止率よりも低いことが多くの臨床試験において示されており、その傾向はとくに遅延期において顕著です。
表4は、5-HT3受容体拮抗剤の併用療法による急性および遅延性の悪心・嘔吐に対する効果を示した
ものです。表4からもわかる通り、遅延性の悪心の予防率は嘔吐の予防率よりも著しく低くなっています。
遅延性の悪心に対しては、5-HT3受容体拮抗剤とステロイドを併用投与してもなお約半数の患者にしか
効果が認められていません。ですから、遅延性の悪心を予防するためには、発現リスクの高い患者を予
測することが重要です。多くの場合、遅延性の悪心を発現する患者は急性の悪心を発現しており、コント
ロールについても不良です。急性の悪心の発現要因は遅延性の悪心の発現要因でもあります。したが
って、投与される化学療法剤の悪心・嘔吐リスクや患者特性に応じて、急性と遅延性の悪心・嘔吐の予
防を一貫して行うことが大切です。遅延性の悪心・嘔吐のコントロールは、患者のQOLを向上させるため
だけではなく、化学療法の継続にも大きく寄与します。

現在、制吐療法の中心は5-HT3受容体拮抗剤ですが、副腎皮質ホルモンもまた極めて重要な薬剤で
あり、制吐療法における副腎皮質ホルモンの役割については詳しく説明したいと思います。副腎皮質ホ
ルモンの悪心・嘔吐に対する作用機序はまだよくわかっていませんが、多くの臨床試験から副腎皮質
ホルモンの制吐効果は明らかです。デキサメタゾンは5-HT3受容体拮抗剤と併用するととくに有効で、
二重盲検比較試験においてグラニセトロンまたはオンダンセトロンとの併用による急性および遅延性の
悪心・嘔吐に対する効果の増強が認められており、米国の制吐療法ガイドラインでは5-HT3受容体拮
抗剤に本剤を併用することが推奨されています。副腎皮質ホルモン剤については副作用が懸念される
ため、使用を躊躇することも少なくありませんが、適正な容量・用法で使用している限り重篤な副作用
はみられず、非常に安全な薬剤であるということが証明されています。

<制吐療法ガイドライン>

東大病院制吐療法ガイドラインでは、抗癌剤による悪心・嘔吐対策をより効率的かつ効果的に行うため
に、抗癌剤を催吐リスクで4つのカテゴリーに分類し(表1&表2)、それぞれのカテゴリーの抗癌剤を使
用する際に最も適切と考えられる制吐対策を具体的に示してあります(表3 治療アルゴリズム)。化学
療法を施行する際の制吐対策の手引きとして使用されることを期待します。
また、本ガイドラインをより有効に使用していただくためには、院内で行われている化学療法の情報が收
集され、新しいデータがアップ・デートされる必要があります。本ガイドラインで気が付いた点や実際に現
場で使用した感想を化学療法標準化WG(担当:岩瀬)までお知らせください。

表1 悪心・嘔吐の頻度による抗癌剤のリスク分類PDFPDF(PDF・12.0KB)
表2 抗癌剤のリスク分類と代表的な薬剤PDFPDF(PDF・16.0KB)
表3 治療アルゴリズムPDFPDF(PDF・12.0KB)
表4 シスプラチン投与患者における二重盲検比較試験の結果PDFPDF(PDF・12.0KB)

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ニューズレター

■緩和ケア診療部ニューズレター(06年1月30日)

当院で緩和ケアの理解を進めることを目的に、緩和ケア診療部ニューズレターを
定期的にお届けします。
がんの緩和ケアの基本的な考え方から、麻薬の使い方、譫妄や鬱に対する対処など、
臨床現場ですぐに役立つ情報を順次お送りします。初回は、緩和ケアの考え方に
ついて、まとめます。(緩和ケア診療部長 中川恵一)

日本のがん治療と緩和ケアの考え方

がんが急増しています。今や日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人が
がんで亡くなっています。10年後には、3人に2人ががんになり、2人に1人が
がんで死亡することになります。がんがどんどん増える背景となっているのが
高齢化です。
がん登録のシステムがない我が国での全体としての5年生存率は不明ですが、
およそ4割程度と考えられています。この数字は、がん患者の高齢化によって、
劇的に向上するとは思えません。

がんを完治できるか否かは、ほとんど初回治療の結果いかんによります。
そして、転移、再発をきたした患者は、数ヶ月ー数年で亡くなります。
がんの症状で苦しむのは、こうした再発患者で、本来もっとも医療を
必要としている方達です。

一方、これまでの日本のがん治療では、治療成績(5年生存率)の改善に
ほどんどすべての資源を投入してきました。患者側も医療側も、がんの
根治あるいは延命に片寄っていたと言えます。その結果、がん患者の症状
には、関心が払われず、およそ末期がんのおよそ8割が激痛に苦しんでい
ます。

日本人にみられる「痛みはがまんするもの」という考えもあるせいか、モル
ヒネに代表されるオピオイドの1人あたりの使用量は、日本はアメリカの
20分の1です。東大病院で、緩和ケア診療部が行った調査でも、医師の約4割、
看護師の約2割しか、WHO方式の癌疼痛治療法を理解しませんでした。

骨髄抑制によって抗がん剤が使用できなくなった時点が、緩和ケアの開始時期
ではありません。世界保健機関(WHO)では,「緩和ケア」を「治癒を目的と
した治療に反応しなくなった患者に対する積極的で全人的なケアであり,痛み,
その他の症状のコントロール,心理面,社会面,精神面のケアを最優先課題と
する。緩和ケアは,疾患の早い病期においても,がん治療の過程においても適用
されるべきである。」と定義しています。

http://www.pref.hiroshima.jp/fukushi/byouin/center/what.html

日本では、「抗がん剤を使い続けて、無理になるとホスピスを紹介する」のが
現状のようです。がん患者の苦しみは、告知の時点から始まります。もちろん、
早期の場合には、がん治療にウェートがおかれますが、病状の進行に従って、
緩和ケアのウェートが高まっていきます。このバランスが非常に重要と考えます。

■緩和ケア診療部ニューズレター(06年3月13日)

見逃されているガン患者さんのせん妄

入院中の進行ガン患者では15%〜30%に、終末期のガン患者では85%にせ
ん妄 が認められるという統計があります。しかしながら、一般病棟では終末
期にな ってせん妄が悪化するまで発見されにくいというのが現状です。なぜ
でしょう か? それは、せん妄が多種多様な臨床症状を示すこと、はっきりと
した定義 がないことなどが原因だと考えられます。また、「典型的なせん妄」
と考えら れている幻覚、妄想、焦燥、失見当識で特徴づけられる「過活動型
のせん妄」 が、実際は低活動型と混合型を合わせた全せん妄の1/3に過ぎ
ないという事 実が、せん妄の早期発見の難しさを物語っています。このように
せん妄の診断 は決して簡単ではありませんが、終末期のせん妄は患者本人、
家族、スタッフ の苦悩の原因となるので、せん妄は早期発見、早期治療が大
事です。
せん妄は日々変化することがあるので、通常のコンサルテーションで治療・管
理することが困難です。ガン患者さんのせん妄を疑ったときは緩和ケアチーム
に相談ください。

■緩和ケア診療部ニューズレター (06年4月18日)

せん妄の臨床的特徴

せん妄は、その前駆症状として「落ち着きのなさ」「不安」「睡眠障害」「易刺
激性」が挙げられます。そして、臨床的特徴として「急速に変動する経過」
「注意力の減退」「覚醒度の変化」「精神運動の亢進あるいは低下」「睡眠覚
醒周期の障害(昼夜逆転)」「短期記憶障害(新しい情報が記憶できない)」
「支離滅裂な会話」「失見当」などが挙げられます。また、情動関連症状とし
て「情動の不安性」「悲しみ」「怒り」「多幸症」が認められたり、知覚の変化
として、「誤解」「錯覚」「妄想」「幻覚」が起こることがあります。さらに神経
学的異常、例えば「書字困難」「構成失行」「失語」「運動異常」などが起こ
ることがあります。このようにせん妄は多種多様な臨床症状を示し、はっき
りとした定義がないために診断と治療を困難なものにしていると予想され
ますが、米国精神医学会のDSM−IVに基けば、せん妄の本質的な症状
は、多種多様な症状や異常から、「注意(覚醒)の障害」と「認知の障害」の
2つに焦点を当てる方向に移行しており、シンプルな概念で捉えられるよう
になってきました。
終末期のせん妄は患者本人、家族、スタッフの苦悩の原因となるので、せ
ん妄は早期発見、早期治療が大事です。

■緩和ケア診療部ニューズレター (06年7月10日)

当院で緩和ケアの理解を進めることを目的に、緩和ケア診療部ニューズ
レターを定期的にお届けします。
がんの緩和ケアの基本的な考え方から、麻薬の使い方、譫妄や鬱に対す
る対処など、臨床現場ですぐに役立つ情報を順次お送りします。第4回は、
せん妄に関する続き(第3回)です。(緩和ケア診療部長 中川恵一)

----------------------------------------------
せん妄 その3:せん妄の病因、せん妄の原因薬物
せん妄の治療は、その病因の治療が基本となります。ですから、一般病棟
においてもせん妄の病因を念頭において、ガン患者さんを診ることが望まれ
ます。せん妄の主な病因と原因薬剤を次にまとめます。

せん妄の病因
・ 薬物
・ 電解質
・ 臓器不全
・ 感染症
・ 代謝性脳症
・ 低酸素症
・ 離脱期
・ 低栄養
・ 脳腫瘍、転移性脳腫瘍
など

原因薬剤
・ 眠剤
・ 制吐剤
・ 抗ヒスタミン剤
・ 抗コリン剤
・ ステロイド
・ N-SAIDs
・ 抗うつ剤
・ 抗癌剤
・ オピオイド

末期ガン患者が不眠を訴えるときはせん妄の前駆症状である可能性がある
ので、気軽に眠剤や抗ヒスタミン剤(アタラックスP)を処方するべきではあり
ません。また、鎮痛でペンタジン、レペタン、モルヒネを使用した場合は、せん
妄に注意しましょう。
終末期のせん妄は患者本人、家族、スタッフの苦悩の原因となるので、せん
妄は早期発見、早期治療が大事です。

* 終末期患者さんの薬物管理は緩和ケアチームに相談ください *
----------------------------------------------

緩和ケアチームの紹介
当院では、一般病床に入院されている患者様及びそのご家族を対象とする
院内コンサルテーション型の緩和ケアを行っております(緩和ケアチーム)。
主治医が疾患そのものの治療を行うとすれば、緩和ケアチームは疾患及び
その治療に伴う苦痛の緩和を目標としています。末期にいたる前の段階から
(告知の段階などから)緩和ケアチームが主治医や病棟スタッフと協力して
患者様・ご家族のサポートをさせて頂くことが、不安・苦痛をやわらげ、その
方らしい生き方の選択につながると考えます。
緩和ケアチームの介入を希望される場合は、「緩和ケアチーム依頼状」が必
要です。なお、当院では厚生労働省の定める正式な緩和ケアチームとしての
要件を満たして活動しており、介入開始から中止または退院まで、緩和ケア
診療加算が加算されます。
(1日あたり2500円:患者様負担額は3割負担で750円、1割負担で250円)

■緩和ケア診療部ニューズレター (06年8月22日)

「痛み」が、精神状態や日常生活、そして病状経過にまで悪影響を及ぼすことは、
広く知られています。痛みの原因や性質に合わせた薬剤の適正な使用法を知り、
疼痛をきちんとコントロールすることが大切であると言えます。

1.基本的考え方:WHO方式がん疼痛治療法の実際

(1)5原則
経口的に(by mouth):最も簡便で患者の負担感が少ない方法を選択
時刻を決めて規則正しく(by the clock):血中濃度を一定に保つ
除痛ラダーにそって効力の順に(by the ladder)
患者ごとの個別な量で(for the individual):個人差がある(例:20mg〜500mg/日)
そのうえで細かい配慮を(attention to detail):QOLを重視

(2)WHO除痛ラダーに沿った鎮痛剤の具体的使用法(例@、A)
@NSAIDs(ロキソニンなど)・アセトアミノフェン    ±鎮痛補助薬
     ↓
 オキシコドン(5mg)2T2× から開始し、適宜増量    ±鎮痛補助薬
ANSAIDs(ロキソニンなど)・アセトアミノフェン    ±鎮痛補助薬
      ↓
カディアン(20mg)1T1× もしくは
MSツワイスロン(10mg)2T2× から開始し、適宜増量  ±鎮痛補助薬

*痛みが軽度なら非オピオイド鎮痛薬を単独で使用する。
*増量しても効果が不十分な場合は次の段階であるオピオイド併用を開始する。
*痛みの種類によっては、鎮痛補助薬を使用することで効果を高めることができる。

(3)鎮痛補助薬が必要な痛みの種類
炎症を伴う痛み:NSAIDsを併用することで効果up
神経因性疼痛:ある程度までオピオイドを増量しても残存する場合、抗けいれん薬、
抗うつ薬、抗不整脈薬などの併用によって効果が期待できる
*痛みの性質や全身の状態によって副作用なども考慮した細やかな検討が必要です。
*薬剤でコントロールが難しい場合はブロックの適応と考えます。
緩和ケアチームへご相談下さい。

疼痛コントロールは、マニュアル通りに簡単にできるものではありません。
患者様ひとりひとりに対しQOLの観点から検討を重ね、調節を続けていくことが
大切です。
効果的なケアを行うためにも、緩和ケアチームへお気軽にご相談ください。

各薬剤の詳細情報については、MULINS薬剤部麻薬管理室のページをご覧下さい。
http://www.cc.h.u-tokyo.ac.jp/mulins/yakuzai/mayakukannri.html
                                                   以上

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組織紹介

■メンバー構成
中川恵一  緩和ケア診療部部長(放射線科准教授)
岩瀬 哲  緩和ケア医師
福井三恵子  緩和ケア医師(がんプロフェッショナル養成講座特任助教)
荒木 剛  精神科医師(精神症状担当)
吉内一浩  心療内科医師(スピリチュアルペイン/精神症状担当)
宝田潤子  麻酔科医師
長瀬幸恵  薬剤部麻薬管理主任
金子明代  漢方専門医師
早乙女貴子  リハビリテーション医師
中嶋須磨子  リエゾン専門看護師
太田麻美子  理学療法士
坂田尚子  心理士
川上祥子  看護師
磯野永依  がんプロフェッショナル養成プラン
藤田英子  がんプロフェッショナル養成プラン
黒田佑次郎  特任研究員

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診療実績

診療実績(2004/6〜2005/1)PDFPDF(PDF・27.7KB)
診療実績(2005/4〜2006/3)PDFPDF(PDF・156.0KB)
診療実績(2006/4〜2007/3)PDFPDF(PDF・84.7KB)
診療実績(2007/4〜2008/3)PDFPDF(PDF・87.7KB)

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業績

Satoru Iwase, Tadashi Murakami, Yuichiro Saito and Keichi Nakagawa : Steep Elevation of Blood IL-6 Associated with Only Late Stages of Cachexia in Cancer Patients. The European Cytokine Network: 15:312-316, 2004

Nakagawa K; Yamashita H, Shiraishi K, Igaki H, Terahara A, Nakamura N, Ohtomo K, Saegusa S, Shiraki T, Oritate T, and Yoda K,Verification of in-treatment tumor position using Kilovoltage cone-beam computed tomography: a preliminary study, Int. J.Radiat. Oncol.Biol.Phys.2007

Nakagawa K, Yoda K et al, Radiophotoluminescence dosimetry using a small spherical glass: a preliminary phantom study, Radiat.Prot. Dosimetry 123:254-256,2007

Nakagawa K, Yoda K et al, Rod matrix compensator for small-field intensity modulated radiation therapy: a preliminary phantom study, IEEE Trans. Biomed. Eng. 54:943-946,2007

Satoru Iwase, Tadashi Murakami, Yuichiro Saitou, Keiichi Nakagawa: Preliminary Stastical Assessment of Intervention by a Palliative Care Team Woeking in a Japanease General Inpatient Unit. American Journal of Hospice & Palliative Medicine, Vol.24 No 1, March 2007,1-7

中川恵一: 放射線治療の進歩と緩和ケア. 新医療:12月号, 2004 岩瀬哲、村上忠、梅内美保子、斉藤勇一郎、中川恵一: モルヒネ代謝物の活性ー少量のモルヒネ投与で呼吸抑制が発現した膵癌末期患者の報告ー. 臨床医薬: 20(9), 977-981, 2004
岩瀬哲、村上忠、梅内美保子、斉藤勇一郎、中川恵一: 癌と共に生きる緩和ケアの実際-日本人のスピリチュアル・ケア-. Medical Practice: 21(8),1339-1341, 2004

中川恵一、岩瀬哲、村上忠、斉藤勇一郎、佐藤嘉代子、梅内美保子、大友邦: 21世紀の緩和医療. 日本老年医学会雑誌:41(1),16-22, 2004 岩瀬哲、中川恵一、白石憲史郎、大友邦: 末期癌患者における血中サイトカインの変動. Biotherapy: 17(6), 583-588, 2003 鴨下重彦、川越厚、中川恵一、市丸みどり、保坂隆: ターミナルケアの現状と問題点をさぐる. 日本医師会雑誌:129(10),1695-1710, 2003

金子明代、岡部哲郎、岩瀬哲、中川恵一:緩和ケア‐現状と将来展望 緩和ケアにおける漢方 カレントテレピー Vol.25, No.11, Page.909-912,2007

岩瀬哲、村上忠、安田恵美、中川恵一:緩和医療‐在宅ケアと地域連携、がん対策基本法の施行を見据えて‐8.がん治療における地域連携‐東京大学医学部附属病院を事例として‐ 医薬ジャーナルVol.43, No.8, Page.2035-2037,2007

白石憲史郎、多湖正夫、中川恵一、岩瀬哲、山川宣:転移性乳がん患者を支えるパリアティブケア 転移性乳癌に対する放射線療法‐脳転移・骨転移を中心に‐ 緩和ケアVol.17, No.4, Page.300-303,2007

中川恵一、岩瀬哲、山川宣;がん緩和療法(Palliative cancer therapy)放射線療法 日本臨床 Vol.65, No.1, Page.93-97,2007

Aoyama H, Shirato H, Tago M, Nakagawa K, Toyoda T, Hatano K, Kenjyo M, Oya N, Hirota S, Shioura H, Kunieda E, Inomata T, Hayakawa K, Katoh N, Kobashi G.: Stereotactic radiosurgery plus whole-brain radiation therapy vs stereotactic radiosurgery alone for treatment of brain metastases: a randomized controlled trial. JAMA.;295(21):2535-6, 2006

Minoru Tanaka, Yasushi Ino, Keiichi Nakagawa, Masao Tago,and Tomoki Todo: High-Dose Conformal Radiotherapy for Supratentorial Malignant Glioma. Lancet Oncology 2005 Dec;6(12):953-60.

笹原朋代、梅内美保子、白井由紀、岩瀬哲、村上忠、斉藤勇一郎、河正子、中川恵一: 東大病院における緩和ケアチーム始動前のニーズ調査-医師と看護師の死および緩和ケアに関する態度-. 緩和ケア 15:669-674, 2005

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出版書籍

中川恵一、養老孟司著: 自分を生ききる-日本のがん治療と死生観 小学館 2005年7月18日発刊

青木幸昌、中川恵一著: 緩和医療のすすめ 最新医学社 1998年12月発刊

中川恵一、養老孟司、和田秀樹:命と向き合う?老いと日本人とがんの壁-. 小学館, 2006

中川恵一: ビジュアル版がんの教科書. 三省堂, 2006

中川恵一(監著):放射線治療とEBM. インナービジョン, 2006

加藤大基、中川恵一:東大のがん治療医が癌になって ロハスメディア, 2007

中川恵一:がん!放射線治療のススメ 三省堂, 2007

中川恵一: 切らずに治すがん治療 法研, 2007

中川恵一:「がんのひみつ」 朝日出版, 2008 (近著)


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イベント

【市民公開講座】 「がんになったあなたや家族が今できること」

日時: 平成22年1月31日(日) 13:30〜16:30(受付13:00〜)
場所: 東京大学安田講堂(東京都文京区本郷7-3-1)

主催: 厚生労働省科学研究(がん臨床研究)「粒子線治療の有効性、適応、費用対効果に関する総合研究」鎌田班
共催: 財団法人 日本対がん協会,厚生労働省「がんに対する普及啓発懇談会」
     厚生労働省科学研究費補助金「第3次がん総合戦略研究事業」手島班
     厚生労働省がん研究助成金計画研究班光森班、文部科学省「がんプロフェッショナル養成プラン」
                                                 (大阪大学、東京大学)
後援: 読売新聞、毎日新聞社、朝日新聞社

申し込み方法: 住所・氏名・電話番号・参加希望人数をご記入の上、下記のいずれかよりお申し込みください。
          ホームページ(http://www.jncdb.org/cancer_public_open_class/
          FAX(06-6879-2570 大阪大学医用物理工学内 岡本宛)
          Eメール(rad-onco@sahs.med.osaka-u.ac.jp)
          
          ※当日参加も受付いたします。



第13回大学病院の緩和ケアを考える会 総会・研究会 「未来へつなげる緩和ケアと教育」(終了済)

主  催:大学病院の緩和ケアを考える会 東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部
日  時:2007年9月8日(土)13:30〜17:30(開場13:00)
場  所:東京大学安田講堂 東京都文京区本郷7-3-1
     ※地図はコチラ(PDF)をご参照下さい。
参加費:会員2,000円  非会員2,000円

【プログラム】
1.大学病院の緩和ケアチーム活動報告
   東京大学 鹿児島大学 三重大学 聖マリアンナ医科大学 近畿大学
2.看護師のためのワンポイントレッスン
   @レスキュー使用時のアセスメント Aせん妄のケア
3.パネルディスカッション「緩和ケアと大学・大学院のあり方〜講座制を含めて」
   パネリスト:中川 恵一(東京大学) 浜四津 敏子(公明党代表代行)
          三浦 公嗣(文部科学省) 武田 康久(厚生労働省)
          恒藤 暁(大阪大学) 松島 英介(東京医科歯科大学)
          高宮 有介(昭和大学、当会代表世話人)
   コメンテーター:土橋 律子(がん患者会:支えあう会「α」)

【参加申込方法】
 ◆会員の方には、事務局よりご案内と振込用紙を郵送します。
 ◆非会員の方は、氏名、職業、連絡先(FAXまたはTEL)を明記し、下記事務局へメールまたはFAXで
   お申し込みください。参加費は当日受付でお支払いください。
 ◆入会希望の方は、「氏名、郵送先住所、職種、所属大学(病院)名」を明記の上、事務局までメール
   またはファクスにてご連絡下さい。ご案内と振込用紙を郵送します。
 ◆お問合せは、大学病院の緩和ケアを考える会事務局までお願いいたします。

【お問い合せ】
大学病院の緩和ケアを考える会 事務局
〒142-8555東京都品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部 医学教育推進室
E-mail: da-kanwa@hkg.odn.ne.jp  Fax:03-3784-8276



「第10回本郷緩和ケア研究会」(終了済)

第10回本郷緩和ケア研究会を、東京・本郷の東京大学鉄門記念講堂(医学部教育研究棟14階)で以下の予定で開催します。

日 程:平成19年1月31日(水)17:30より
場 所:東大医学部鉄門講堂(無料)
URL:(http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_02_09_j.html/)
申込方法:住所、名前、電話番号などを明記し、
〒113-8655東京都文京区本郷7-3-1
東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部 中川恵一宛に
往復ハガキで申し込みください。※先着200人まで受講票を発行します。

討論・対談 「がんと日本人」
諏訪中央病院 名誉院長 鎌田 實 先生
東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部 部長 中川 恵一 先生

「緩和ケアに利用できる神経ブロック」
東京大学医学部附属病院 麻酔科・痛みセンター 助手 斉藤 勇一郎 先生

「東京大学医学部附属病院における緩和ケアチームの活動報告」
東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部 看護師 安田恵美
特別講演 「言葉の向こう側にある患者の心を探す」
諏訪中央病院 名誉院長 鎌田 實 先生

共催 : 本郷緩和ケア研究会 東京大学医師会 大日本住友製薬株式会社 財団法人笹川医学医療研究財団
申し込み方法:氏名、人数、連絡先(FAX番号)を明記して、ファックス(03-5800-8786)で申し込む。(無料)先着200名まで。


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