心臓外科
虚血性心疾患、心臓弁膜症、大動脈疾患、先天性心疾患の外科治療を行っています。人工心肺を使用した開心術はもちろんのこと、人工心肺を使用しないオフポンプバイパス手術や小切開法による低侵襲手術も積極的に行っています。心臓移植実施施設として、重症心不全に対する治療(補助人工心臓装着、心臓移植など)を推進しています。
月曜日から金曜日まで外来診療を行っていて、曜日に関わらず紹介受診することが可能です。担当医などの詳細は外来予定表を参照して下さい。
概要
◆ 診療体制
外来診療は月曜日から金曜日まで毎日行っています。週4回の定時手術日(月、水、木、金)に加え、緊急手術も多数行われています。成人心疾患チーム(虚血性心疾患、心臓弁膜症、不整脈疾患、重症心不全など)、大動脈疾患チーム(胸部大動脈瘤、大動脈解離など)と先天性心疾患チームの3チームに分かれており、各チームは2名のスタッフと2名のジュニアスタッフ、1~2名のレジデントから構成されています。
◆ 治療方針
十分な検査と討論を経て、毎朝行われる臨床カンファランスで治療方針を決定しています。手術後経過の検討も詳細に行い、極め細やかな術後管理を心がけています。また、循環器内科や小児科からの紹介を受ける場合については、心臓外科臨床カンファランスに加え、各科との合同カンファランスなどで十分に検討を行っています。
◆ 得意分野
冠動脈バイパスでは、人工心肺を使用しないoff-pumpバイパスを95%以上の症例で行っています。弁膜疾患では、僧帽弁閉鎖不全症に対する形成術、大動脈弁輪拡張症に対する自己弁温存大動脈基部置換術を第1選択で行い、優れた成績をあげています。心房細動に対するメイズ手術も積極的に施行しています。大動脈疾患では、脳保護や脊髄保護を厳重に行い、高齢者や合併症を有する重症症例に対しても良好な手術成績をあげてきています。先天性心疾患では、複雑心奇形の外科治療で良好な成績をあげるとともに、美容に配慮した小切開手術や無輸血手術にも積極的に取り組んでいます。心臓移植実施施設として、重症心不全症例に対して補助人工心臓植込みを推進するとともに、これまでに心臓移植を6例に施行し、日本をリードする優れた成績をあげています。また、日本で最大の東京大学組織移植バンクの設立・運営母体として、通常の方法では治療が困難な感染性心内膜炎・感染性動脈瘤・先天性心疾患に対して、ホモグラフト(心臓、大動脈などの同種組織)治療を推進し、優れた治療成績をあげています。凍結保存同種心臓弁・血管手術は先進医療の指定を受けています。
対象疾患
虚血性心疾患、心臓弁膜症、大動脈疾患、先天性心疾患、不整脈、重症心不全など。
≫ 狭心症・心筋梗塞と診断された患者さんへ 冠動脈バイパス手術についてのパンフレット[PDF:2,284KB]
≫ 糖尿病網膜症の患者さんへ 冠動脈疾患の診察についてのパンフレット[PDF:2,767KB]
外来担当一覧
主な検査と説明
◆ 外来
・ CT
・ MRI
・ 咽頭・喉頭培養
・ 血液検査、胸部写真、心電図
・ 心エコー
◆ 入院
・ 心カテ
・ CT
・ 心エコー
先進・特殊医療
◆ off-pump bypass
人工心肺を用いない冠動脈バイパス手術を95%以上の症例で行い、術後入院期間も短縮されてきています。
◆ ホモグラフト(心臓弁、大動脈などの凍結保存同種組織)
感染性心内膜炎(特に人工弁感染症)、感染症大動脈瘤・人工血管感染や先天性心疾患のうち通常の手術法では困難と思われる症例にホモグラフトを使用し、良好な成績をあげています。
◆ 小切開手術
先天性心疾患、弁膜症、冠動脈バイパス手術などで皮膚切開を小さく目立たないようにする手術も行っています。
◆ 無輸血手術
術前に自己血貯血を積極的に行い、他家血輸血をできる限り行わない努力をしています。
◆ 補助人工心臓
薬物療法では治療が困難な重症心不全に対する治療として行っています。心臓移植へのブリッジ治療のみならず、自己心機能の回復を促す治療も積極的に進めています。
◆ 心臓移植
心臓移植実施施設としてこれまでに心臓移植を6例に行い、全例が経過良好です。
診療実績
◆ 現在、診療科で重点的に診療を行っている疾患、治療方法、検査方法
【疾患】
1. 虚血性心疾患
2. 胸部大動脈瘤・大動脈解離
3. 感染性心内膜炎・感染性大動脈瘤
4. 大動脈基部大動脈瘤(AAE)
5. 僧帽弁閉鎖不全症
6. 重症心不全
7. 左心低形成症候群
【治療方法】
1. off-pump冠状動脈バイパス術
2. 逆行性脳灌流による弓部置換、広範囲大動脈瘤の低リスク手術
3. 同種心臓弁・血管の使用による感染の根治手術
4. 自己弁温存大動脈瘤基部置換手術
5. 僧帽弁形成術
6. 補助人工心臓装着術・心臓移植
7. Norwood手術、Fontan手術
◆ その他の実績
※ タイトルをクリックするとデータをご覧いただけます。
≫ 診療科で扱った主疾患と入院・外来別患者数(平成21年度)
≫ 診療科で行った主な手術や処置の件数(平成21年度)
≫ 月別入院・外来患者数の年間動向(平成22年度)
≫ 学会の指導医数、認定医数(平成19年4月1日現在)
研修内容
◆ 研修医1年目
研修期間は3ヶ月または1.5ヶ月を選択することが可能です。この間にCCU管理を含めた心臓外科および大動脈外科における術前・術後管理を学びます。研修期間中に経験した症例を、胸部外科学会地方会等で発表する機会を得ることも可能です。
◆ 研修医2年目
自由選択期間に2~6ヶ月の研修期間を選ぶことができます。1年次よりも高度な術前・術後管理や、手術手技を含めた各種技術を習得することが目標になります。
リンク
≫ 心臓外科ホームページ http://ctstokyo.umin.ne.jp/
≫ 組織バンクホームページ http://uttb.umin.ac.jp/
≫ 小児集中治療室ホームページ http://picu.umin.jp/
≫ 臓器移植医療部ホームページ http://www.h.u-tokyo.ac.jp/transplant/
≫ 東京大学外科で外科医を目指す若手医師のためのホームページ http://surgery.umin.jp/
【関連学会】
日本胸部外科学会、日本外科学会、日本心臓血管外科学会、日本循環器学会、日本心臓病学会、日本小児循環器学会、アメリカ胸部外科学会、ヨーロッパ胸部心臓外科学会、アジア心臓血管外科学会、日本移植学会など