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IVF(体外受精)外来

IVF外来からの重要なお知らせ
胚・精子・卵子を当科に保管中の患者さんへ(延長手続きのお願い)

当科にて胚・精子・卵子凍結を実施され、延長手続きのないまま3年以上が経過(2012年2月以降に胚凍結、精子凍結実施の方は2年以上)されている患者さんにお知らせいたします。

今後も保存の継続をご希望の方は、IVF-ET外来を受診のうえ、延長手続きをお願いいたします。2017年1月末日までに延長手続きの受診をされず、かつこちらからご連絡をさせていただいても確認がとれない方につきましては、2017年2月以降、保管中の胚・精子・卵子は順次廃棄とさせていただきます。なお、当方よりご連絡させていただく場合、連絡先は診療時に当院に登録されているご住所、手段は封書の郵送に限らせていただきます。

今後も保存延長を希望される場合は、東京大学病院女性診療科・IVF-ET外来(月・水・金13:00-15:00受付)を受診していただき、新たに延長の手続きをお受けいただけますようお願いいたします。その際保存延長の代金として、以降の保存2年間につき43200円をお支払いいただきます。受診の予約につきましては、予約センター 電話;03-5800-8630(受付時間 10:00~17:00 土日、祝日を除く)にてお受けしております。

 ご予約の方法についてはこちら
  http://www.h.u-tokyo.ac.jp/patient/outpatient/yoyaku/index.html

受診の際には説明書・同意書をダウンロードしてお読みいただき、ご署名のうえお持ちください。なお、胚凍結の場合はご夫妻おふたり分の署名が必要となります。

  精子凍結についての説明書・同意書[PDF: 188KB]
  胚凍結についての説明書・同意書[PDF: 208KB]
  卵子凍結についての説明書・同意書[PDF: 568KB]

注意
※胚の凍結保存期間は、日本生殖医学会の規定により、被実施者夫婦の婚姻の継続期間でありかつ卵子を採取した女性の生殖年齢を超えないこととなっております。離婚された場合やご夫妻のどちらかが亡くなられている場合、女性が閉経している場合は保存の延長はできません。

※精子の凍結保存期間は、精子を採取した男性が存命中に限らせていただきます。

※卵子の凍結保存期間は、卵子を採取した女性が生殖年齢にあること、すなわち閉経前である場合に限らせていただきます。

IVF(体外受精)外来とは

東京大学医学部附属病院 女性診療科 IVF外来は体外受精を必要とされるすべての方を対象としておりますが、中でも高次医療機関として高度な診療を必要とされる下記のような方を特に対象としております。

● 子宮内膜症性卵巣嚢胞、子宮筋腫、子宮腺筋症などの婦人科疾患を合併しており、手術などを含む集学的不妊治療を必要とされている患者さん
● 悪性腫瘍と診断され、妊孕性温存を必要とされている患者さん(当外来で行っている臨床研究もご覧ください)

IVF外来では、まず初診時にIVFについて十分に説明させていただいたのちに、治療を開始しております。必要に応じて、不妊外来の項で挙げている当科の専門外来、さらに腫瘍外来と連携して診療いたします。病状によりますが、初診されてから治療開始まで数カ月以上お待ちいただく場合があります。現在、採卵は45歳11カ月まで行っております。

※なお、悪性腫瘍患者さんに関しては、悪性腫瘍の治療スケジュール上、妊孕性温存治療の時間的猶予がない場合が多いため、個別に対応をさせていただきます。下記、<外来日>(注)をご参照のうえ、受診手続きをお願いいたします。なお、悪性腫瘍治療を最優先とすることが前提であるため、悪性腫瘍の主治医と相談のうえ、妊孕性温存治療の適応の有無、スケジュールを相談させていただきます。2016年4月現在、妊孕性温存方法として、胚凍結、卵子凍結(当科で行っている臨床研究 研究1の項 参照)を行っております。

受診にあたり必要なもの

紹介状や他院での検査結果(ホルモン検査、精液検査など)あればご持参ください。

治療に関して

誘発方法(ロング法、アンタゴニスト法、低刺激法など)
複数の卵が得られるように、卵巣刺激を行って採卵しています。当外来では自然周期の採卵は行っておりません。卵巣刺激法は、患者さんの卵巣機能・予備能力に合わせて選択しており、GnRHアゴニストを用いたロング法、あるいはGnRHアンタゴニストを用いた方法を標準としています。採卵個数が多すぎると、採卵後に卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を発症するリスクが高まるので、5~10個の卵が得られるように適正な刺激を心がけています。

採卵
IVFセンターにて日帰り入院で麻酔下に行います。採卵個数・病状に応じて、静脈麻酔あるいは局所麻酔を施行します。

受精方法
体外受精と顕微授精を行っています。
顕微授精の対象になるのは以下のような患者さんです。
 1. 体外受精では受精しないほどの、極度の精子減少症がある場合
 2. 体外受精において受精率が悪い場合、受精障害がある場合
一部の卵に顕微授精を行い、残りの卵は通常の体外受精を行う場合もあります。

移植方法
IVFセンターにて日帰り入院で行います。単一胚移植を基本としており、分割期胚(採卵後2-3日目の胚)、胚盤胞(採卵後5-6日目の胚)移植のいずれを行うかは、おひとりおひとりの治療歴、病態に応じて外来でご相談いたします。

着床能を改善する治療
バイアスピリン、ビタミンE製剤等の内服治療の他、アシステッドハッチング法(AHA:透明帯の一部をレーザーにて薄くし胚のふ化を助ける)、ヒアルロン酸含有培養液の使用、2段階胚移植法(同一周期に分割期胚と胚盤胞を段階的に移植する)、SEET法(胚盤胞に至った周期の培養液をあらかじめ凍結保存しておき、次周期以降の胚盤胞移植周期に、移植に先立ちその培養液を子宮内に注入する)などを行っています。
また、子宮内膜増殖不全によると思われる方に、試験的治療としてG-CSF子宮内局所投与療法(当科で行っている臨床研究 研究2の項 参照)を提示しております。
さらに、子宮鏡、MRI検査などを施行し、着床を妨げる原因となりうる子宮内膜ポリープ、子宮筋腫等が指摘される場合には、内視鏡手術と組み合わせた治療方針を提示します。なお、これらの検査は着床外来と連携のうえ進めます。

精巣内精子回収術(TESE)
無精子症の患者さんは当院泌尿器科と連携し、(顕微鏡下)精巣内精子回収術(MD-)TESEにて精子の回収を試みることが可能です。

症例数

採卵周期数: 年間約200周期
       (体外受精 約60周期、顕微授精 約140周期)

胚移植: 年間約260例
     (新鮮胚移植 約80例、凍結胚融解胚移植 約180例)

外来担当医

平田 哲也
原田 美由紀
堤 亮
高村 将司
泉 玄太郎
浦田 陽子
山本 直子
金谷 真由子
平野 茉来
中澤 明里

外来日

● 初診: 水曜日の午後(完全予約制です)
● 再診: 月曜日・水曜日・金曜日の13時から

(注)悪性腫瘍と診断され、妊孕性温存を必要とされている患者さん
悪性腫瘍の治療スケジュール上、妊孕性温存治療の時間的猶予がない場合が多いため、個別に対応をさせていただきます。IVF初診外来の予約が取れない場合には、原田医師の外来(金曜午前、2016年4月現在)をご予約いただく、あるいは病院代表03(3815)5411経由で女性外科外来にお電話をいただき、外来看護師にご相談ください。
なお、悪性疾患の主治医からの診療情報提供書を必ずご持参ください。

当外来で行っている臨床研究

【研究1】生殖能力を有する悪性腫瘍患者に対する、妊孕性温存のための卵子凍結保存
●対象:悪性腫瘍と診断され、その治療(化学療法など)により生殖能力が廃絶されることが予想されている患者さんです。悪性腫瘍の主治医の先生と相談しながら決定いたします。
●方法:主治医の先生と相談しながら悪性腫瘍の治療の合間に誘発を行い、採卵・卵子凍結を行います。ただし、悪性腫瘍の治療が優先されます。主治医の先生より妊娠許可が下りたのちに、卵子を融解し受精させ、胚移植を行います。

【研究2】子宮内膜増殖不全によると思われる体外受精不成功例に対するG-CSF子宮内局所投与
●対象:体外受精治療中の患者で子宮内膜増殖不全に対する他の治療に反応しない患者さんで、この治療に理解・同意された方
●方法:着床の場である子宮内膜に障害があり内膜が十分に増殖せず厚くならない場合、体外受精・胚移植を行っても妊娠率は非常に低く、確立された有効な治療手段がありません。2011年に顆粒球コロニー刺激因子(Granulocyte-colony stimulating factor:G-CSF)を子宮内腔内に投与すると、子宮内膜厚が増大したと報告されています(有害事象の報告はありません)。この研究では、対象の患者さんの子宮内腔内にGCSFを投与します。

【研究3】生殖の生理と病理に関する包括的後方視的研究
●対象:1999年以降に東京大学病院女性診療科・産科・女性外科を受診された全ての患者さん
●方法:後ろ向きカルテ調査で、その後の予後(不妊治療内容、妊娠の有無、妊娠の転機など)を解析します。