研究グループ2詳細(臨床・研究)めまいチーム

めまい・平衡障害グループ Vertigo/Dizziness – Dysequilibrium Group

チーフ:岩﨑真一

メンバー:菅澤恵子・牛尾宗貴・江上直也・藤本千里・木下淳・鴨頭輝

メニエール病、良性発作性頭位めまい症(BPPV)、前庭神経炎をはじめとする内耳性めまい、椎骨脳底動脈循環不全(VBI)、 脳梗塞、脊髄小脳変性症等の中枢性めまい、その他、片頭痛に伴うめまいや起立性調節障害、心因性めまい等の診断・治療を行っています。

初診時、充分に問診を行ったうえで、その病状に応じて電気眼振検査(ENG)、ビデオ眼振検査(VNG)、温度刺激検査、重心動揺計検査(ラバー負荷)、前庭誘発筋電位検査(VEMP)、Video Head Impulse Test等の各種平衡機能検査や心理検査を行い、患者さんそれぞれの病態や状況に応じて最適と思われる治療を選択します。

特にVEMP、Video Head Impulse Test、ラバー負荷重心動揺計検査に関しては、国内及び海外でも先駆け的存在であり、これらの検査により内耳の機能障害をより正確に診断することが可能になりました。

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前庭誘発筋電位検査 (vestibular evoked myogenicpotential : VEMP)

強大な音響刺激によって誘発される筋電位を主に頸筋、特に胸鎖乳突筋から記録するもので(c-VEMP)、球形嚢―下前庭神経系に由来する反応であるとされています。

c-VEMPでは同側の胸鎖乳突筋を計測するのに対し、o-VEMPは対側の眼球下の外眼筋で計測します。卵形嚢に始まり、対側下斜筋に至る反応であると考えられています。

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Video Head Impulse Test

team2-4高速度カメラと加速度センサー備えたゴーグルを装着した状態で検査を行います。指標を固視した状態で、頭部を高速で左右・上下に回旋させます。半規管機能が正常であれば前庭動眼反射が働き、指標を固視したままで保持できますが、一側もしくは両側の前庭障害を有する場合、十分な前庭動眼反射が働かず、眼位と指標にズレが生じるため、指標を捉えるための急速眼球運動が生じるとされています。

 

 

ラバー負荷重心動揺計検査

team2-5体平衡障害のスクリーニングに有用な検査法です。ラバー負荷検査では閉眼により視覚からの入力(眼からの情報)を遮断することに加え、体性感覚からの情報を遮断することで前庭障害の有無を検出することができます。

 

 

 

 

めまいに対して積極的に行っている治療法

良性発作性頭位めまい症に対する理学療法や、難治性のメニエール病や遅発性内リンパ水腫に対するゲンタマイシン鼓室内注入療法やステロイド(デキサメサゾン)鼓室内注入療法も積極的に行っています。

学会活動

日本めまい平衡医学会に積極的に参加し、発表を行っています。また、埼玉医科大学神経耳科学教室とともに東京ー埼玉神経耳科学セミナーを開催し、定期的に勉強会を行っています。

臨床研究による新しいめまい治療の開発

耳の後ろに貼った電極から、刺激を感じない程の微弱な電流を流すことで、両側前庭障害 患者のバランス機能の改善が可能なことを明らかにしました。この刺激は、痛みや不快感 などの副作用を伴わず、携帯型の簡便な刺激装置で行えることから、前庭機能障害患者の みならず、高齢者のバランス障害の改善や転倒予防の新たな治療となることが期待されます。

 

プレスリリース http://www.h.u-tokyo.ac.jp/press/press_archives/20140217.html

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前庭・平衡チーム Vestibular Science Team

チーフ: 岩崎真一

メンバー:菅澤恵子、牛尾宗貴、江上直也、藤本千里、木下淳、鴨頭輝

 

臨床研究は、耳石器・半規管機能検査を用い新しい疾患概念の構築とその臨床的特徴の検討、経皮的前庭電気刺激を用いた新たな体平衡機能障害の治療法の開発等の研究を行っています。基礎研究は、内リンパ水腫の病態解明、前庭神経節細胞の障害予防、前庭有毛細胞の再生・機能維持等のテーマで行っています。主な研究テーマを以下に列挙します。

【臨床研究】
・前庭誘発筋電位(VEMP)による耳石器機能評価、および、耳石器機能障害の臨床的特徴について
・特発性両側性末梢前庭機能低下症(IBV)の臨床的特徴について
・経皮的前庭電気刺激による末梢前庭機能障害患者の体平衡機能改善効果
・ラバー負荷重心動揺検査、および、モーションキャプチャーシステムを用いた末梢前庭機能障害患者における体平衡機能評価
・Video head impulse testを用いた半規管機能評価

【基礎研究】
・内リンパ水腫モデル動物の作製、および、モデル動物を用いた内リンパ水腫の病態解明
・培養前庭神経節細胞の発火特性とイオンチャネルの解析
・前庭神経節細胞における神経栄養因子の障害予防効果
・前庭有毛細胞の再生におけるMsn1遺伝子の役割
・ミトコンドリア機能に着目した前庭有毛細胞機能維持の分子メカニズムの解明