東大病院について

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東大病院の目指す方向

「東大病院の目指す方向2017~2018年度版」の作成にあたって

 東京大学医学部附属病院には、「臨床医学の発展と医療人の育成に努め、個々の患者に最適な医療を提供する」という理念があり、その実現のために「患者の意思を尊重する医療の実践、安全な医療の提供、高度先進医療の開発、優れた医療人の育成」という目標を掲げています。この理念と目標を達成し、東大病院が社会から求められている日本の医学・医療の拠点としての機能を果たすために、当院では2年毎に「東大病院の目指す方向」と題するアクションプランを立ててきました。この計画は、中間評価、最終評価とPDCAサイクルを回して自己点検をしつつ、必ず実行する行動計画としています。
 新年度版は、診療、研究、教育・人事、運営の4つの分野について、担当の副院長を中心にプラン作成を分担し、執行部で議論を重ね、「東大病院の目指す方向 2017~2018 年度版」として策定致しました。その内容は【1.診療:個々の患者へ最適な医療を安全に提供するために、難度の高い急性期医療を中心とした診療機能の強化と体制強化を目指した取り組みを行う。】、【2.研究:研究の支援・ガバナンス体制を強化し、様々な研究を幅広く活性化し、橋渡し研究、産学連携、国際共同研究を推進することで、グローバルなプレゼンスを向上させる。また、法改正等に適切に対応し研究倫理を遵守し、臨床研究中核病院としての役割を果たす。】、【3.教育・人事:多職種の連携推進と専門性強化、教育機能の拡充、業務負担の軽減を目的として、適切な人材配置と体制整備、労務管理を行う。】、【4.運営:経営基盤の安定化、院内組織の活性化を図るとともに、法令改正に適切に対応する。また、再開発計画を検討・遂行し、入院棟B(工事名称:入院棟Ⅱ期)への移転を実行する。】の4章に合計20 項目のアクションプランとなっています。
 診療面においては、高度急性期病院として地域医療に貢献し、大学病院の使命として移植医療やがんの集学的治療等、高度医療・先端医療の提供と機能強化をさらに推進します。また、接遇文化の充実と医療安全体制の強化も図り、患者さんに優しい病院を目指します。研究面においては、臨床研究中核病院や橋渡し研究拠点としての使命を果たし、リソースを最大限に活用して、臨床研究を活性化し、未来の医療を開発します。そのためには、臨床研究に関わる倫理指針や新たに制定された臨床研究法にも適切に対応していきます。教育面では日本専門医機構の動向を見据えながら、新専門医制度への対応等があります。また、労務環境の改善も社会的な課題となっています。運営面においては、現在建築中の新入院棟B(工事名称:入院棟Ⅱ期)は平成30年初頭から運用開始の予定で、移転と開業に向けて準備が必要です。また、平成29年度は、新しい特定機能病院の承認要件への対応を完了する必要があり、さらに、医療法の改正による大学病院等のガバナンス改革が求められ、これに対応して行きます。
 東大病院がその理念を達成し、ますます飛躍するためには教職員が一体となって誠心誠意努力を続けて行くことが必要です。ご関係の皆様には、引き続き東大病院へのご理解とご支援をお願い申し上げます。


2017年7月吉日
東京大学医学部附属病院
病院長   齊藤 延人

1. 個々の患者へ最適な医療を安全に提供するために、難度の高い急性期医療を中心とした診療機能の強化と体制強化を目指した取り組みを行う。

(1)入院棟B(工事名称:入院棟Ⅱ期)及び将来の当院の専門的機能を見据えた計画的な診療機能の強化を図る。
(2)様々な医療上のニーズを持つ患者へ対応するため、難度の高い急性期医療を提供する機関としての組織拡充と総合的な診療体制の強化を図る。
(3)個々の患者へ最適な医療を提供するためにクリニカルパスの強化と患者接遇に対するさらなる意識向上を目指す。
(4)診療科間の連携強化とチーム医療、地域医療連携をさらに推進する。
(5)特定機能病院の新しい承認要件等を含む医療法改正へ適切に対応し、医療安全や医療倫理にかかるガバナンス体制を整える。

2. 研究の支援・ガバナンス体制を強化し、様々な研究を幅広く活性化し、橋渡し研究、産学連携、国際共同研究を推進することで、グローバルなプレゼンスを向上させる。また、法改正等に適切に対応し研究倫理を遵守し、臨床研究中核病院としての役割を果たす。

(1)臨床研究と基礎研究をバランス良く活性化し、東大病院の強みを活かした重要課題の橋渡し研究、産学連携、国際共同研究を推進し、グローバルなプレゼンスを向上させる。
(2)臨床研究中核病院として、先進医療、患者申出療養の実施体制を強化するとともに、医師主導治験を促進し、特定臨床研究の実施を支援する。
(3)分子ライフイノベーション棟、P1(Phase1)ユニット、CPC(Cell Processing Center)等の研究拠点施設を利用拡大し、異分野連携を強化するとともに、臨床研究棟 A-II期の竣工に向けた準備を進める。
(4)臨床研究手続きの効率化や研究支援人材確保等、臨床研究の支援体制の改革及びガバナンス体制の強化を行う。
(5)研究倫理を遵守し、臨床研究法、臨床研究に関わる倫理指針改定、改正個人情報保護法に対応するとともに、倫理審査体制を更に向上させる。

3. 多職種の連携推進と専門性強化、教育機能の拡充、業務負担の軽減を目的として、適切な人材配置と体制整備、労務管理を行う。

(1)研修医教育の強化、新専門医制度への対応、全教職員の学習機会の拡充のため、総合研修センターの人員や機能の拡充を図る。
(2)診療におけるチームワークを高め、患者や教職員にとってより安全で安心な医療を提供するために、研修・教育においても多職種連携を強化する。
(3)東大病院のミッション達成及び教職員の業務負担の平準化や軽減のため、適切な人材配置を行う。
(4)教職員のワークライフバランス向上とキャリア選択及び専門性を高めるための支援を強化するとともに、個々の能力と意欲を発揮できる環境整備を強化する。
(5)東大病院に求められる診療機能を維持しながら、個々の教職員がキャリアとプロフェッショナリズムを形成し働けるように、労務管理に取り組
む。

4. 経営基盤の安定化、院内組織の活性化を図るとともに、法令改正に適切に対応する。また、再開発計画を検討・遂行し、入院棟B(工事名称:入院棟Ⅱ期)への移転を実行する。

(1)経営改革運動本部を中心に、経営改善に取り組み経営基盤の安定化を図る。
(2)委員会等の会議体の整理、組織改革を通して、院内組織の効率化・活性化を図る。
(3)医療法や臨床研究法等の法令・制度の変化に引き続き対応し、望ましい院内制度・組織の構築と教育のあり方を検討する。
(4)中長期的な視点を持って再開発計画を検討・遂行し、院内全体の情報共有を確実に行う。
(5)入院棟Bの開院及び入院棟A改修に伴う病床・機能の拡充に対応した運営・管理を行う。



東大病院の概要[PDF: 7.17MB]

「東大病院の目指す方向2015~2016年度版」の最終評価にあたって